脳の老化を食い止める「ミネラル」の力。腸内細菌が導く認知症予防

「最近、物忘れが増えた」「気分が落ち込みやすい」……。 こうした脳の悩み、実は「腸」の状態が深く関わっているかもしれません。

2025年に発表された最新論文では、腸脳相関(Gut-Brain Axis)、腸内細菌、必須ミネラル、そして有害金属が、私たちの脳の老化や神経疾患にどのように影響を与えるかが詳しく明かされました。

今回は、この論文の内容を分かりやすく紐解き、私たちが今日からできる食事のヒントを探っていきましょう。

1. 腸は「第2の脳」:腸脳相関の重要性

私たちの腸は単に食べ物を消化するだけでなく、ホルモンのように全身に指令を出す「内分泌器官」のような働きをしています。

腸と脳は、迷走神経やホルモン、そして腸内細菌が作る代謝産物(短鎖脂肪酸など)を介して、双方向で常にコミュニケーションを取り合っています。これが「腸脳相関」です。

このバランスが崩れる(=腸内フローラの乱れ/ディスバイオシス)と、以下のような疾患のリスクが高まることが報告されています。

  • アルツハイマー病 (AD)
  • パーキンソン病 (PD)
  • うつ病・不安障害
  • 自閉症スペクトラム障害 (ASD)

2. 必須ミネラルと腸内細菌の深い関係

論文では、鉄、マグネシウム、亜鉛、銅などの「必須ミネラル」が、腸内細菌を介して脳にどう影響するかが強調されています。

  • マグネシウム (Mg): マグネシウムが不足すると、腸内のビフィズス菌や乳酸菌が減少します。これによって腸脳相関が乱れ、うつ病のような行動につながる可能性が示唆されています。
  • 亜鉛 (Zn): 亜鉛の欠乏は腸内フローラの質を変化させ、神経炎症を引き起こす可能性があります。特に自閉症(ASD)との関連が注目されており、亜鉛不足の個体では特定の細菌(クロストリジウム属など)が増加することが分かっています。

ここで重要なのは、「ミネラルを摂るだけでなく、腸内細菌が元気であること」です。腸内細菌がミネラルの吸収率をコントロールしているため、腸が汚れていては、どんなに良い栄養を摂っても脳まで届かないのです。

3. 有害金属の脅威と腸のガードマン機能

現代社会では、環境汚染などを通じてヒ素や水銀などの有害金属が食事に混入することがあります。これらは体内に蓄積すると、脳に炎症(神経炎症)や酸化ストレスを引き起こし、認知症などの原因となります。

ここで重要なのが、健康な腸内細菌の働きです。 良好な腸内フローラは、これら有害金属の吸収を制限し、体外への排出を助ける「バリア」として機能します。 逆に腸内環境が悪いと、有害金属が体内に取り込まれやすくなり、脳へのダメージが加速してしまいます。

4. 解決のヒント:ポリフェノールと食事

加齢とともに腸内細菌の多様性は失われやすくなりますが、それを防ぐ強力な味方が食事性ポリフェノールです。

  • ポリフェノールの役割: 植物に含まれるポリフェノールは、腸内細菌によって分解・代謝されることで初めて体に吸収されやすくなります。これらは強い抗酸化作用を持ち、脳の老化を防ぐとともに、腸内の善玉菌を増やす「プレバイオティクス」としても働きます。
  • おすすめの食事: 植物ベースの食事(野菜、果物、全粒穀物)を中心とした、抗酸化力の高いメニューが推奨されます。

5. 未来の診断と治療:「セラノスティクス」へ

この論文では、腸内細菌の状態をチェックすることで、将来的な神経疾患の「診断(Diagnosis)」と「治療(Therapy)」を同時に行う「セラノスティクス(Theranostics)」という考え方を提案しています。

例えば、特定の菌(ビフィズス菌など)の減少をチェックすることで、脳の健康状態を予測し、食事やサプリメントでその菌をケアすることで病気を予防する……そんな未来がすぐそこまで来ています。

まとめ:今日からできること

  1. 「色」のある野菜を食べる: ポリフェノールを意識して、カラフルな食事を心がけましょう。
  2. ミネラルを意識する: マグネシウムや亜鉛を含む海藻類、ナッツ、豆類を積極的に。
  3. 腸内細菌を育てる: 発酵食品や食物繊維を摂り、有害金属に負けない「強い腸」を作りましょう。

加齢による脳の変化は避けられませんが、食事と腸内環境を整えることで、そのスピードを緩めることは十分に可能です。あなたの脳を守るために、まずは今日の食事から変えてみませんか?

参考文献: The Aging Gut-Brain Axis: Effects of Dietary Polyphenols and Metal Exposure. Chronic Dis Transl Med. 2025 Oct 15;11(4):251-268.

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
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亜鉛と鉄がとれて、さらに虫歯予防に

噛む噛む20回

とうとう届きました。

噛む噛む20回

出会いは、ふとしたご縁から

ひょんなことから、毛髪ミネラル検査を取り扱っていただいているパートナー様よりご連絡をいただき、(歩いて伺える距離ということもあり)お邪魔してみると、そこには気になるアイテムがいくつもありました。
エルゴチオネイン、塗るマグネシウム……。

そんな中で、
「こんなタブレットがあるんですけど」
とご提案いただいたのが、サイクロデキストラン配合のタブレットでした。

サイクロデキストランとは?

サイクロデキストランとは、虫歯予防に役立つとされている成分です。
よく知られているキシリトールは「それ自体が虫歯にならない糖に似た成分」ですが、サイクロデキストランは、歯垢の原因となるバイオフィルムの形成を抑える働きが報告されている、糖に似た成分です。

「健康は歯から」とよく言われますよね。
その話を聞いた瞬間、「それは面白いですね」と、思わず前のめりになってしまいました。

なぜなら

うちには4歳と2歳の子どもがいて、歯磨きにはとっっっても苦戦しているからです。

「入れたい成分、ありますか?」

さらに驚いたのは、
「このタブレットに、入れたい成分ありますか?」
という一言。

……なんだそれ。
入れられるんですか。

であれば、当社はミネラル検査の会社です。
入れたいものは、もう決まっていました。

子ども向けに、亜鉛と鉄を同量・微量で

「子ども向けに、亜鉛と鉄を同量、微量に入れたタブレットがいいです」

そんな一言から、この商品づくりは始まりました。
ちょうど夏頃のことです。

毛髪ミネラル検査のデータを見ると、なぜか子どもの亜鉛の数値は低い傾向があります。
0歳では高いものの、1歳〜9歳頃までは、他の年代と比べると明らかに低い水準にあります。

グラフ:各年代の男性毛髪中亜鉛の平均値 単位:μg/g

成長に使われていて毛髪まで回らない、という理由もあるでしょう。
加えて、好き嫌いの影響も大きいと感じています。

実際、日本小児科学会の学会誌や小児科領域の報告では、子どもの亜鉛不足や潜在的な欠乏が問題となるケースがあることが指摘されています。

厚生労働省では鉄やカルシウムを中心に不足が問題視されていますが、「亜鉛も同様に不足している可能性が高い」と考えています。

子どもは、正直です

ただし、子どもはとても正直です。
嫌なものは、口にしません。

正直なところ、大人であれば、多少は我慢をして苦手なものを食べたり、それが難しければサプリメントで補う、という選択肢もあります。

しかし子どもはそうはいきません。
また一般的な亜鉛サプリメントは、1日あたり10mg以上とお子様にとっては含有量が多いものが主流です。

当社では、お子様に安心して食べてもらえることを何より大切にしたいと考え、あえて1粒あたり亜鉛と鉄を2mgという、調整しやすく、日常使いしやすい設計にしました。

子どもにとっての亜鉛の役割

亜鉛は、子どもの成長において欠かすことのできないミネラルのひとつです。
体内ではさまざまな酵素の働きを支えており、成長・発達の土台となる栄養素といわれています。

たとえば亜鉛は、

  • 身長や体重などの成長
  • 味覚の形成
  • 皮膚や粘膜の健康維持
  • 免疫機能の維持
  • 食欲の調整

などに関わっています。

特に子どもの場合、体をつくるスピードが速いため、亜鉛は成長のために優先的に使われやすいと考えられています。

また、亜鉛は体内に大量に蓄えておくことができないミネラルです。
そのため、日々の食事から少しずつ補っていくことが大切とされています。

一方で、子どもは味や食感にとても敏感で、苦手な食品を無理に食べることが難しい時期でもあります。
偏食が続くと、知らず知らずのうちに亜鉛の摂取量が不足気味になることも少なくありません。

だからこそ、「無理なく」「毎日の生活の中で」「安心できる量を」取り入れられる工夫が大切だと考えています。

おいしく、楽しく、罪悪感なく

完成までの過程では、出来上がった試作品を実際に味見させていただき、子どもにも食べてもらいました。

最初は
「うーん、もういらない」
という正直な反応もあり、そこから何度か味の調整を重ねていただきました。

そして最終調整の段階では、
「もう一個!もう一個!!」
という声に変わり、私も思わず顔がほころびました。

子どもの率直な反応を大切にしながら、おいしく続けられることにとことんこだわって完成したのが、噛む噛む20回です。

噛む噛む20回に込めた想い

好きなものだけを食べてくれたら親は楽ですが、やはり気になるのは栄養のこと。

そこで、

  • おいしく食べられて
  • 栄養も補給できて
  • さらに虫歯予防にもなる

そんなアイテムがあったら、罪悪感なく子どもに渡せるのではないか。そう思いました。

「ごはん食べてからね」と言えば、ごはんもしっかり食べてくれるかもしれない。
そんな二重の想いも込めています。

噛む噛む20回の特徴

噛む噛む20回は、ヨーグルト風味のタブレットです。

1粒あたり

  • 亜鉛:2mg
  • 鉄:2mg
  • カルシウム:50mg
  • マグネシウム:25mg
  • サイクロデキストラン:10mg

微量設計のため、過剰摂取にはなりません

「もう一個!」と2粒食べても、
亜鉛4mg、鉄4mg。
日常使いとして安心できる量です。

こどもの亜鉛の推奨量

年代男の子 推奨量 mg女の子 推奨量 mg
1~2歳3.53.0
3~5歳4.03.5
6~7歳5.04.5
8~9歳5.55.5

こどもの鉄の推奨量

年代男の子 推奨量 mg女の子 推奨量 mg
1~2歳4.04.0
3~5歳5.05.0
6~7歳6.06.0
8~9歳7.58.0
  • 内容量:60粒
  • 価格:2,980円(税抜)
  • 目安:
     ・1日1粒 → 約2か月分
     ・1日2粒 → 約1か月分

「噛む」という行為は、歯だけでなく、顎や脳の発達にもつながります。
噛む噛む20回が、子どもたちの健やかな成長を、さりげなく支える存在になれば嬉しいです。

こちらから噛む噛む20回の商品ページをご覧いただけます。

また当社が運営するサブスク「いつも予医ファミリー」でもお得に「噛む噛む20回」をお試しできます。

ちなみに、トップの写真は会社でスマホ撮影したものを、AIで画像生成してみました。
ものの15秒ほどで、この仕上がり。
本当にすごい時代ですね。

実際に撮影した写真はこちらです。

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海水と血液は「同じミネラルバランス」なのか?

― 科学的に検証してみました ―

インターネットやSNSで
「海水と人間の血液は同じミネラルバランス」
という表現を見かけたことはありませんか?

実はこの考えには歴史的な背景があり、かつてフランスの生理学者 ルネ・カントンが
「生命の起源は海であり、体液はその名残である」
と唱えたことが大きく影響しています。

このロマンあふれる思想が広く知られるようになり、「海水=血液」といった表現だけが独り歩きしてしまったのです。

しかし、実際のミネラル濃度を比べるとどうでしょうか?

でも海水を測るのは…正直難しい!

当社のICP-MSは、微量元素を高精度に測定する装置です。

そのため、海水のように 塩分濃度(約3.5%)が極めて高い試料は苦手です。

海水をそのまま測定すると装置に大きな負担となるため、大幅な希釈が必要になります。

しかし、希釈しすぎると今度は微量元素が検出限界を下回り、正確な比較ができなくなる
という問題があります。

そこで今回は、実際に海水を測定するのではなく、

  • 血液:一般的な基準値
  • 海水:標準海水の公表データ

を用いて、主要ミネラル(電解質)を比較することにしました。

単位はわかりやすく mg/L(1Lあたりのミリグラム量)に統一しています。

濃度で比較すると…別物

まず海水の原液そのものは、圧倒的に濃度が高く、血液と同じになることはあり得ません。

表:海水と血液のミネラル濃度

ミネラル海水(mg/L)血液(mg/L)比率
ナトリウム10,8003,2003.4
塩素19,3003,7005.2
カリウム4001562.6
カルシウム410964.3
マグネシウム1,3002259

特にマグネシウムは血液と比べると59倍も海水の方が濃度が高いことがわかりました。

また、仮に海水の塩分濃度を血液と同じ程度に薄めた場合のifの試算も行いました。

表:海水(希釈)と血液のミネラル濃度

ミネラル海水(mg/L)血液(mg/L)比率
ナトリウム2,8003,2000.9
塩素5,0003,7001.4
カリウム1021560.7
カルシウム106961.1
マグネシウム3442216

海水と血液には共通して多くの元素が含まれていますが、ミネラルの質量比で比較すると明確な違いが見られます。とくに海水では マグネシウム濃度が突出して高いため、「ミネラル濃度が同じ」とは到底いえません。

塩分濃度を揃えた場合、比較対象となるのは カリウム・カルシウム・マグネシウム ですが、この3つでも差がはっきり現れます。

  • カルシウムは海水と血液で比率が比較的近い
  • カリウムは 血液のほうが約1.5倍高い
  • マグネシウムは 海水が血液の約16倍と極端に多い

つまり、同じ元素が含まれているという点では共通点があるものの、その質量比は大きく異なるため、「海水=血液と同じミネラル組成」という説は科学的には成立しません。

結論

  • 海水と血液のミネラル濃度は同じではない
  • 塩分濃度を揃えても一致しない(特にマグネシウム)

「海水=血液」という表現は、19〜20世紀に提唱された進化論的なロマンが広まった結果であり、科学的な事実とは言えません。

当社では今後も、こうしたよく語られる健康情報を科学的視点から検証した情報を発信してまいります。

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【10月20日は世界骨粗鬆症デー】骨の健康は毎日の習慣から!

10月20日は「世界骨粗鬆症デー(World Osteoporosis Day)」です。
この日は、骨粗鬆症の予防や治療に対する意識を高めることを目的に、世界各地で啓発活動が行われています。

日本では、2015年の推計で40歳以上の約1,590万人が骨粗鬆症に罹患しているとされており、高齢社会における深刻な健康課題の一つとなっています。

骨粗鬆症は、骨の密度が低下してもろくなり、わずかな転倒でも骨折しやすくなる病気です。骨折は要介護となる原因の第3位に挙げられており、「骨の健康」を守ることは、健康寿命を延ばすために欠かせません。

骨粗鬆症と栄養素の深い関係 〜ビタミン・ミネラルの役割〜

骨の健康といえば、まず「カルシウム」を思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろん、カルシウムは骨の主成分であり不可欠ですが、骨を強く保つにはそれだけでは不十分です。
さまざまなビタミンやミネラルが相互に作用しながら、骨の形成と維持に重要な役割を果たしています。

1. カルシウムの働きを助ける栄養素

  • ビタミンD:カルシウムの腸からの吸収を促進し、骨への沈着を助けます。日光を浴びることで皮膚でも合成されますが、食事からの摂取も大切です。
  • ビタミンK:骨形成に必要なタンパク質(オステオカルシン)を活性化し、カルシウムを骨に取り込むのをサポートします。
  • リン:カルシウムとともに骨の構成要素として、骨の構造維持に関与しています。

2. 注目される「マグネシウム」と骨密度の関係

マグネシウムは、骨の約60%に存在する重要なミネラルで、骨形成やカルシウムの定着、骨代謝の調整に関与します。
近年の研究では、血中マグネシウム濃度が低い高齢者は、骨密度が低く、転倒による骨折リスクが高まることが報告されています。

参考:Association between Serum Magnesium and Fractures: A Systematic Review and Meta-Analysis of Observational Studies
Nutrients. 2023 Mar 7;15(6):1304.

日本人は慢性的にマグネシウムの摂取量が不足しがちであるといわれており、意識的に摂取することが大切です。

3. 骨代謝に必要な「微量元素」のバランス

カルシウムやマグネシウムに加え、鉄・亜鉛・銅といった微量元素も骨の健康に欠かせません。

  • 亜鉛・銅:骨の形成や分解に関わる酵素の構成成分として機能します。
  • :骨を作る「骨芽細胞」の働きを支え、貧血予防だけでなく骨代謝にも関与しています。

特に閉経後の女性では、これらのミネラルのバランスが乱れると骨密度や骨代謝に影響を及ぼす可能性があると報告されています。

4. 骨を支える「ビタミン群」の役割

  • ビタミンC:コラーゲン合成に不可欠で、骨の土台となるタンパク質の生成に関わります。
  • ビタミンB群(特にB6・B12・葉酸):ホモシステインというアミノ酸の代謝に関与し、骨粗鬆症との関連が近年注目されています。

参考:Exploring the effects of homocysteine metabolism in osteoporosis management in Indian adult females
Int J Mol Epidemiol Genet. 2024 Oct 25;15(4):31–43

骨の健康は、毎日の習慣から

骨は「リモデリング(再構築)」という仕組みによって、常に古い骨が壊され、新しい骨に作り替えられるサイクルを繰り返しています。
この健全なサイクルを維持するためには、日々の生活習慣が重要です。

骨を守る3つの生活習慣

1. 栄養バランスの良い食事

  • カルシウム、マグネシウム、ビタミンD・K、鉄・亜鉛・銅などのミネラルを、多様な食材からバランスよく摂取しましょう。
  • サプリメントに頼りすぎず、「食事から摂る」を基本に心がけることが大切です。

2. 適度な運動

  • 骨は「負荷」がかかることで強くなります。
  • ウォーキングや階段の昇り降り、軽い筋トレなど、日常生活の中で無理なく取り入れましょう。

3. 定期的な骨密度検査

  • 特に閉経後の女性は、骨密度が急激に低下しやすくなります。
  • 自覚症状が出にくいため、40代以降は年に1回の検査を習慣にしましょう。

今日から始める「骨活」

10月20日の「世界骨粗鬆症デー」をきっかけに、ご自身の骨の健康に目を向けてみませんか?

未来の健康な体を支えるのは、日々の小さな積み重ねです。
今日の一歩が、10年後のあなたの体をつくります。

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なぜ、食品成分表示に“ミネラル”はほとんど載っていないのか?

健康や栄養に興味を持って、「野菜を意識しよう」「たんぱく質を取ろう」と思っている方は多いでしょう。でも、ミネラル──カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなど──については、「足りてるかな?」とぼんやり感じるものの、食品のパッケージを見ると「ナトリウム(食塩相当量)」くらいしか書いていないことに気づきませんか?

実はそれには「法律」「コスト」「実務上の制限」など、いくつかの理由があります。今回は、その背景をわかりやすく解説します。

1. 義務表示項目として決まっているものが限られている

日本では「食品表示法」により、パッケージに記載しなければならない 栄養成分表示の必須項目 が定められています。具体的には次の5つ:

  • 熱量
  • たんぱく質
  • 脂質
  • 炭水化物
  • 食塩相当量

つまり、この5つだけは 必ず表示しなければいけない のです。
食塩相当量を出すために、実際にはナトリウム量を測定して換算しますから、ナトリウム(=塩分)については必ずラベルに載る、というわけです。

一方で、カルシウム・鉄・マグネシウム・亜鉛などその他のミネラルは、「義務」ではなく 任意表示 に位置づけられています。

2. 任意表示であるゆえの「表示しない選択」

義務ではない以上、企業はコスト・手間・リスクを見て、「表示しない」選択を取ることが多くなります。具体的には:

  • ミネラルを定量分析するには専門の検査が必要
  • 測定値には誤差やばらつきがあるため、信頼性を確保する必要あり
  • 表示すると標準値との差や変動がクレームのリスクになる
  • 消費者がミネラルの数値を見ても理解しにくい可能性

こうした理由から、特にアピールしたい成分がない商品では、ナトリウム(食塩相当量)のみという表示が主流になっているのです。

3. 強調したい成分だけを “見せる” 場合が多い

では、どういうときにカルシウムや鉄などが表示されるか? それは 栄養訴求・売りの材料になる場合栄養機能食品 の場合です。たとえば:

  • 「カルシウム入り」「鉄分強化」などとパッケージで訴えたい飲料や乳製品
  • 栄養機能表示(保健機能食品)の認可を得て、一定量以上のミネラルを含む製品
  • サプリメントや機能性食品

これらでは消費者に「これはいい」「差別化できる」というメリットがあるため、追加表示をする価値があります。

4. ミネラル表示が少ないことの注意点・読み解き方

表示されていないからその食品にミネラルがない、というわけではありません。ただ、表示されていない分、次の点を意識しておくといいでしょう。

  • 食品成分表(国や自治体、大学などが公表しているデータベース)を使う
  • 多様な食材を組み合わせて、ミネラルをバランスよく摂る
  • 強化表示された商品を「補助的に使う」程度に留める

5. まとめ ~表示の裏側を知って、賢く読む力を持とう

食品パッケージを見て、「ナトリウム以外ミネラルが出ていないな」と思ったら、それは制度と実務上の制限のせいです。必ずしも “ない” わけではありません。

だからこそ、パッケージ表示だけに頼るのではなく、食品成分表などを活用する目を持つことが、栄養に敏感な消費者として大切です。

6. 表示だけでは見えない、あなたのミネラル状態

実際、食品のパッケージだけでは、自分がカルシウムや鉄をどのくらい摂れているかは分かりません。

さらに言えば、摂った量=体に吸収された量 ではありません。

  • 吸収率の差
  • 生活習慣やストレス
  • 体質や年齢

こうした要因で、体内にどのくらいのミネラルが蓄えられているかは、人によって大きく変わります。

7. ミネラルを「見える化」するという選択肢

そこで私たちが提供しているのが、ら・べるびぃ予防医学研究所の毛髪ミネラル検査 です。

髪の毛はミネラルを取り込みながら成長するため、体内に取り込まれたミネラルの状態を反映しています。血液や尿の検査では見えにくい、長期的なバランスを確認できるのが大きな特徴です。

「食品ラベルには出てこない、けれど健康に欠かせない栄養素」。
その状態を客観的に知ることは、サプリや食事の工夫よりも前に、とても大事な第一歩なのです。

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「とりあえずこの4つ!」ミネラル不足が気になるあなたに知ってほしい話

健康を気にして食事に気をつけているけれど、「ミネラル」って何をどれくらい摂ればいいのか、正直よくわからない……。そんな方、多いのではないでしょうか。

私たちの体にとってミネラルはとても大切な栄養素。でも、ビタミンやたんぱく質に比べて注目されることが少なく、「気づかないうちに不足していた」ということが起こりがちなんです。

そこで今回は、「とりあえずこの4つを意識しておけばOK!」という代表的なミネラル、カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛について、お話します。

とりあえず、この4つ!

現代の日本人は、食生活の変化や加工食品の普及などにより、必要なミネラルが十分に摂れていない「新型栄養失調」の状態にあると言われています。特に注意したいのが、厚生労働省の調査などでも指摘されている、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛の4つのミネラルです。

骨と心の安定剤「カルシウム」

「カルシウム=骨」というイメージをお持ちの方は多いでしょう。その通り、カルシウムは私たちの体の約99%が骨や歯に存在し、それらを丈夫に保つために欠かせないミネラルです。しかし、カルシウムの働きはそれだけではありません。

  • 筋肉の収縮や神経伝達をスムーズにする
  • 心臓の正常な働きを助ける
  • 精神的な安定にも関わる

など、実は全身のさまざまな機能に関わっています。不足すると、骨がもろくなるだけでなく、イライラしやすくなったり、不眠につながったりすることも。

日本人は慢性的にカルシウム不足。厚生労働省の調査でも、特に若い女性や高齢者の摂取量が目標に届いていないという結果が出ています。

効果的な摂取方法

  • 牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品
  • 小魚(しらす、煮干し、桜エビなど)
  • 緑黄色野菜(小松菜、チンゲン菜、ブロッコリーなど)
  • 豆腐や納豆などの大豆製品
  • ゴマやアーモンドなどのナッツ類

ビタミンDと一緒に摂ると吸収率がアップするので、きのこ類や魚介類も意識して食べましょう。

縁の下の力持ち「マグネシウム」

マグネシウムは体内の300以上の酵素の働きを助ける、大事なミネラル。中でも注目したいのが、ストレスへの耐性や血圧の調整に関わっているという点。

ところが、精製された食品(白米や白いパンなど)中心の食生活では不足しやすくなります。外食やインスタント食品が多い人ほど、要注意です。

また、カルシウムとのバランスが重要で、カルシウム:マグネシウム=2:1の比率が理想的とされています。

  • エネルギーを作り出す
  • 筋肉の収縮をサポートし、こむら返りなどを防ぐ
  • 神経の興奮を抑え、精神を安定させる
  • 血圧や血糖値の調整にも関わる

など、あらゆる生命活動に深く関わっています。ストレスが多い方や、お酒をよく飲む方は不足しがちと言われています。

効果的な摂取方法

  • 海藻類(わかめ、昆布、ひじきなど)
  • ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど)
  • 玄米や全粒粉パンなどの未精製穀物
  • 豆類(大豆、小豆、そら豆など)
  • 緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリーなど) 魚介類(あさり、いわし、かつおなど)

現代の精製された食品では失われがちです。また、調理法によって失われやすい性質があるので、意識して摂ることが大切です。

元気の源!「鉄」

あまりミネラルのことを知らない方でも、貧血と聞くと「鉄不足」を思い浮かべる方もいるように、鉄はミネラルの中でも有名なもののひとつ。

  • 全身に酸素を運ぶヘモグロビンの材料になる
  • 筋肉中に酸素を貯蔵するミオグロビンにも関わる
  • エネルギーを作り出す過程に必要
  • 免疫機能の維持にも関与

不足すると「疲れやすい」「頭が重い」「顔色が悪い」などの症状が出てきます。

日本では、特に月経のある女性の多くが鉄不足。また、成長期の子どもやスポーツをよくする人にも貧血が多く見られます。

効果的な摂取方法

  • 赤身肉(牛肉、豚肉、鶏肉のレバーなど)
  • 魚介類(まぐろ、かつお、あさり、しじみなど)
  • 卵黄
  • 緑黄色野菜(ほうれん草、小松菜など)
  • 海藻類(ひじき、のりなど)
  • 大豆製品(納豆、豆腐など)

鉄には動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」があり、ヘム鉄の方が吸収率が高いのが特徴です。吸収率を上げるには、ビタミンCと一緒に摂るのがポイント。たとえば「小松菜と柑橘のサラダ」「レバーとピーマン炒め」など、ちょっとした工夫が効きます。

免疫力と美肌の味方「亜鉛」

最後は亜鉛。4つの中では知名度はあまりないかもしれません。でも、免疫力の維持、皮膚や髪の健康、味覚を正常に保つなど、多彩な働きがあります。

実は私たちの体内で細胞の成長や新陳代謝に深く関わる、非常に重要なミネラルです。

  • 約300種類もの酵素の構成要素となる
  • 細胞分裂を助け、皮膚や髪、爪の健康を保つ
  • 味覚や嗅覚を正常に保つ
  • 免疫機能を高める
  • 生殖機能にも深く関わる

など、目に見えないところで体の機能を正常に保つために大活躍しています。

不足すると、「風邪をひきやすい」「肌荒れが治らない」「味がしない」といった不調が出ることも。

特に、加工食品やファストフード中心の食生活では不足しやすく、育ち盛りの子どもや高齢者、アルコールをよく飲む人も要注意です。

また、男性の場合は精子の質にも影響するため、妊活中の男性にも重要です。

効果的な摂取方法

  • 牡蠣(最も豊富な亜鉛源)
  • 肉類(牛肉、豚肉、鶏肉など)
  • 魚介類(うなぎ、いわし、たこなど)
  • 乳製品(チーズ、牛乳など)
  • ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど) 大豆製品

亜鉛は動物性食品からの吸収率が高く、植物性食品からは吸収されにくい特徴があります。また、アルコールの代謝や激しい運動により消耗しやすいため、お酒をよく飲む人や運動習慣のある人は特に意識して摂取することが大切です。

ただし、牡蠣は、亜鉛を豊富に含んでいますが、有害金属も多いので、日常的に食べるにはおススメしません。

「4つのミネラル」を意識して、賢くミネラルをチャージしよう!

ご紹介した4つのミネラルは、それぞれが体の異なる機能に深く関わっていますが、実は互いに協力し合いながら、私たちの健康を支えています。

例えば、カルシウムの吸収にはマグネシウムが必要ですし、鉄の吸収にはビタミンCが、亜鉛の働きにはタンパク質が重要になります。つまり、特定のミネラルだけを意識するのではなく、バランスの取れた食事を心がけることが、何よりも大切なのです。

現代の食生活では、手軽な加工食品や外食が増え、野菜や海藻類、魚介類などを十分に摂る機会が減っているのが現状です。まずは、以下の点を意識してみてください。

  • 彩り豊かな食事を心がける
  • 旬の食材を取り入れる
  • 加工食品を減らし、自炊の機会を増やす
  • 和食はミネラル豊富な食材が多いため、積極的に取り入れる

もちろん、毎日完璧な食事をすることは難しいかもしれません。そんな時は、サプリメントの利用も選択肢の一つですが、まずは普段の食事で不足しがちなミネラルを意識して摂ることから始めてみましょう。

私たちの体は、私たちが食べたもので作られています。今回ご紹介したカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛の4つのミネラルを意識して食生活を見直すことで、きっとあなたの体はもっと元気に、もっと快適になるはずです。

今日からできる小さな一歩が、未来の健康を大きく変えるきっかけになるでしょう。ぜひ、意識してミネラル豊富な食材を食卓に取り入れてみてくださいね!

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
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熱中症は「隠れミネラル不足」に要注意!

今年の夏も猛暑が予想されていますね。

消防庁の発表では、6月30日から7月6日の1週間における熱中症による救急搬送人員数が10048人、これは昨年の同時期より多く、すでに厳しい暑さの影響が出始めています。

水分補給だけで本当に大丈夫?

「ちゃんと水分はとっているから大丈夫!」という声をよく聞きますが、実は水分補給だけでは不十分な場合も。熱中症の陰に潜む「隠れミネラル不足」に注意が必要です。

熱中症って、どうして起こるの?

私たちの体は、汗をかくことで体温を調節しています。しかし、気温や湿度が高い環境で大量に汗をかくと、体内の水分だけでなく、ナトリウムやカリウムといった重要なミネラルも一緒に失われてしまいます。

これらのミネラルが不足すると、体内の水分バランスが崩れ、めまい、頭痛、吐き気、筋肉のけいれんなど、熱中症の症状が現れるのです。

ナトリウムだけじゃない!熱中症予防に欠かせないミネラルたち

「熱中症=塩分補給」と言われがちですが、実は ナトリウム以外のミネラルもとても重要です。

ナトリウム:水分バランスの司令塔

体液の浸透圧を保ち、水分の移動をコントロール。
不足すると脱水が進み、熱中症のリスクが高まります。

カリウム:筋肉や神経のサポーター

細胞内に多く存在し、ナトリウムと連携して浸透圧を調節。
不足すると、だるさや筋肉のけいれんが起こりやすくなります。

マグネシウム:300以上の酵素反応を支える縁の下の力持ち

神経伝達、筋肉の収縮、体温調節など多くの役割を担っています。
不足するとけいれん・不眠・イライラなど、熱中症に似た症状が出ることも。

カルシウム:骨や歯だけじゃない!

神経や筋肉の働きにも欠かせません。
汗と一緒に流れ出てしまうため、こまめな補給が必要です。

子どもの熱中症の8割は、スポーツ活動中に発生!

日本の小児の熱中症患者に関する最新の研究では、熱中症で運ばれてくる子どもの多くは中学生や高校生。特に8月が47%、7月が42%と、夏の盛りに集中して発生しています。

時間帯では午後(12〜18時)が半数以上(52%)を占めていました。

注目すべきは発生状況で、80%がスポーツ活動中に、そしてそのほとんど(70%)が屋外で発生していました。これは、消防庁が発表する熱中症による救急搬送状況で「住居」が最多である成人を含めた全体の傾向とは大きく異なり、子どもの熱中症予防には特に屋外でのスポーツ活動時の対策が重要であることを示唆しています。

(参考文献:Characteristics of pediatric patients with heat-related illness transferred to emergency departments: descriptive analysis from Japan

今日からできる!ミネラル補給のポイント

では、具体的にどのようにミネラルを補給すれば良いのでしょうか?

1. 水分補給は「何を飲むか」が重要!

ただの水だけでなく、ミネラルを含む飲料を選びましょう。

  • スポーツドリンク: 水分とミネラルを効率よく補給。ただし糖分が多いので飲み過ぎ注意。
  • 経口補水液: 電解質濃度が高く、脱水時に非常に効果的。
  • 麦茶: カリウムなどを含み、ノンカフェインで毎日の水分補給に◎
  • ミネラルウォーター: 硬水にはミネラルが多め。慣れない方は少しずつ取り入れて。

2. 食事からもバランス良く!

毎日の食事から、4つのミネラルを意識して摂取しましょう。

  • ナトリウム: 塩分を含む食品(漬物、梅干し、味噌汁など)から適度に摂取。ただし、過剰摂取は高血圧のリスクを高めるため注意。
  • カリウム: 野菜(ほうれん草、きゅうり)、果物(バナナ、スイカ)、海藻類に豊富。
  • マグネシウム: 豆類(納豆、豆腐)、ナッツ類(アーモンド)、海藻類(わかめ)、全粒穀物、緑黄色野菜に豊富。
  • カルシウム: 牛乳、乳製品、小魚、緑黄色野菜に豊富。

今年の夏も、熱中症に負けない体を作るために、水分補給だけでなく「ミネラル」の補給を意識してみてください。

特に、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムといったミネラルをバランス良く摂ることが、熱中症予防の鍵となります。

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カルシウムとマグネシウムのバランスについて【考察】

よくカルシウムとマグネシウムの比は2:1~1:1が理想である、という意見を目にします。

パラパラと栄養摂取基準や測定データを見ながら、果たしてそれは成長期でもそうなのだろうか、とふと疑問に思いました。

今回検討したのは成長期におけるカルシウムとマグネシウムのバランスです。

結論からですが、成長段階によって最適な比率が異なるのではないかと考えられます。例えばですが母乳や牛乳の比率について、以下のデータが示されています。

母乳のCa:Mg比 → 6.6:1(カルシウムが多い)(当社の分析による)

牛乳のCa:Mg比 → 11:1(カルシウムが多い)

母乳に含まれる栄養は赤ちゃんにとっては適した栄養バランス食のはずです。その母乳の比率がマグネシウムに対してカルシウムがかなり高いのです。これはつまり赤ちゃんの成長に適したバランスになっているのではないでしょうか。

また栄養摂取基準においてカルシウムとマグネシウムの比率は以下となっております。

男性

1歳~2歳 推奨量 Ca : Mg = 6.4 : 1

3歳~5歳 推奨量 Ca : Mg = 6 : 1

6歳~7歳 推奨量 Ca : Mg = 4.6 : 1

8歳~9歳 推奨量 Ca : Mg = 3.8 : 1

10歳~11歳 推奨量 Ca : Mg = 3.3 : 1

12歳~14歳 推奨量 Ca : Mg = 3.4 : 1

15歳~17歳 推奨量 Ca : Mg = 2.2 : 1

18歳~29歳 推奨量 Ca : Mg = 2.4 : 1

30歳~49歳 推奨量 Ca : Mg = 2.0 : 1

更に犬猫にいたっても同様に(AAFCO)

成長期の犬  Ca : Mg = 40: 1

成犬 Ca : Mg = 6.6: 1

成長期の猫 Ca : Mg = 20: 1

成猫 Ca : Mg = 7.25: 1

人では15歳以降が2:1とほぼ理想とされる比となっておりますが、成長期はカルシウムの推奨量はマグネシウムと比べて割合が高くなっております。犬、猫も割合は異なりますが、成長期にカルシウムの量が多いということは同じです。

このことから、成長期にはカルシウムの需要が高く、母乳や牛乳のようなカルシウムの割合が多いバランスが適している可能性が高い と考えられます。

【出版】自閉症児の体内ミネラルの不均衡

ら・べるびぃ予防医学研究所で顧問を務める安田寛(薬学博士)の本が出版されました。

Imbalances of Body Minerals in Children with Autism

ー自閉症児の体内ミネラルの不均衡ー

安田の長年にわたる亜鉛と自閉症児に関する研究の集大成です。

本は英語で書かれたものすが、ご興味のある方はAmazonからお求めいただけます。

概略

自閉症スペクトラム障害(自閉症)や注意欠陥/多動性障害(ADHD)などの神経発達障害と診断される子どもの割合は、ここ数十年で増加しています。例えば、自閉症は50人に1人の割合で子どもに診断されています。

本書の研究論文は、特に0-3歳の自閉症障害のある子どもたちにおける、必須ミネラルである「亜鉛とマグネシウム」の欠乏と一部の有害金属の負荷に注目しています。これは、神経発達障害とその治療において「乳児期の時間枠」または「人生最初の1,000日(受胎後1000日)」と呼ばれる重要な期間の存在を示しています。

第1章では、安田らが1,967人の自閉症児(0-15歳の男児1,533人、女児414人)の毛髪中の亜鉛濃度を調べたメタロミクス研究の結果を示し、584人(29.7%)が亜鉛欠乏症に苦しんでいることを実証しています。0-3歳の乳幼児グループにおける亜鉛欠乏の割合は、男児で43.5%、女児で52.5%と推定されています。これらの発見は、乳幼児期の亜鉛欠乏が自閉症の病因にエピジェネティックに寄与していること、そして栄養学的アプローチがその予防と治療に新たな希望をもたらす可能性があることを示唆しています。

第2章では、自閉症障害のある1,967人の子どもたちの毛髪中の26種類の微量元素濃度を調べています。584人(29.7%)が亜鉛、347人(17.6%)がマグネシウム、114人(5.8%)がカルシウムで欠乏していることがわかりました。他の必須金属では2.0%以下でした。ミネラル欠乏の発生率は0-3歳の乳幼児で高く観察されました。一方、339人(17.2%)がアルミニウム、168人(8.5%)がカドミウム、94人(4.8%)が鉛の高負荷に苦しんでおり、水銀とヒ素の負荷は2.8%以下でした。これらの発見は、乳幼児期の亜鉛とマグネシウムの欠乏や有害金属の負荷が、自閉症障害の環境要因としてエピジェネティックに主要な役割を果たしているように見え、メタロミクスアプローチが神経発達障害の早期スクリーニングと予防につながることを示唆しています。

第3章では、1,967人の自閉症児(0-15歳の男児1,533人、女児414人)のメタロミクス研究の結果をまとめ、乳幼児期のミネラルバランスの乱れ(亜鉛とマグネシウムの欠乏、アルミニウム、カドミウム、鉛、水銀、ヒ素などの有害金属の高負荷)の自閉症の病因におけるエピジェネティックな役割についての最近の理解の進展を議論しています。したがって、メタロミクス分析は自閉症児の早期評価と介入に有用であると期待されています。重度の亜鉛とマグネシウムの欠乏、有害金属の負荷、ナトリウム/カリウムのアンバランスなど、様々なミネラルバランスの乱れに苦しむ個人の典型的な自閉症メタローム・プロファイルが図で示されています。

第4章では、77組の子供/母親ペアのボランティアグループを対象とした別のメタロミクス研究論文を報告しています:「乳幼児/子どもとその母親における有害金属負荷の評価のためのメタロミクス分析:早期評価と介入が不可欠」が引用されています。子どもの水銀濃度は母親と同程度で、子どもと母親の間に高度に有意な密接な相関が観察されました。鉛、カドミウム、アルミニウムについては、子どもの平均蓄積レベルは母親の約3倍高く、一部の個人、特に乳幼児では母親の数十倍高いレベルでした。対照的に、亜鉛やマグネシウムなどの一部の必須金属は母親よりも有意に低く、29人(37.7%)の子ども被験者が亜鉛欠乏と推定されました。さらに、子どもたちにおいて亜鉛と鉛の間(r = -0.267、p = 0.019)、マグネシウムとヒ素の間(r = -0.514、p = 0.0001)に有意な逆相関が観察されました。乳幼児における有害金属の高負荷と拮抗作用のある必須金属の欠乏は深刻な懸念事項であり、そのような被験者に対する早期評価と介入が彼らの神経発達と健康に有益であると考えられます。

第5章では、2,550人の自閉症児を対象とした最近のメタロミクス研究に基づく展望論文「神経発達障害の早期評価と個別化介入のためのメタロミクス分析」(2022年発表)を引用しています。この総説論文は、メタロミクス研究の決定的な発見をまとめ、神経発達障害の病因における乳幼児期/胎児期の様々なミネラルバランスの乱れ(亜鉛とマグネシウムの欠乏、有害金属の負荷だけでなく一部の必須金属の過剰)のエピジェネティックな役割についての理解を深めています。個々の子どもにおける様々なミネラルバランスの乱れ(または恒常性の乱れ)の早期評価と介入が、近い将来、神経発達障害および併存する免疫障害の証拠に基づく個別化治療への道を開くことを期待しています。

付録
第6章「乳幼児と高齢者は亜鉛欠乏になりやすい」
亜鉛のヒトの健康にとっての重要性は1960年代初頭から認識されていますが、今日、先進国では亜鉛欠乏についてあまり懸念されていません。この研究では、28,424人の日本人被験者(女性18,812人、男性9,612人)の毛髪中の亜鉛濃度を測定し、1,754人(6.17%)が対照参照範囲の2標準偏差(86.3 ppm)以下の亜鉛濃度を示し、亜鉛欠乏症と判定されました。成人の亜鉛欠乏の有病率は加齢とともに増加し、80代で最大19.7%に達し、90歳以上では3.4%に減少しました。0-4歳の乳幼児における亜鉛欠乏の割合は、男児で36.5%、女児で47.3%でした。これらの発見は、乳幼児と高齢者が亜鉛欠乏になりやすいこと、そして亜鉛欠乏への介入が正常な人間の発達、健康、長寿にとって必要であることを示唆しています。

第7章「有害金属の2つの年齢関連蓄積プロファイル」
乳幼児から高齢者までの28,424人の日本人被験者の毛髪サンプルにおける5種類の有害金属濃度をICP-MSで測定しました。毛髪の水銀濃度は、両性において高度に有意な年齢相関増加(r = 0.341、p 女性)を示しています。ヒ素も水銀と同様の蓄積プロファイルを示し、成人における年齢依存性と性差が見られました。対照的に、カドミウム、鉛、アルミニウムは別のタイプの蓄積プロファイルを示しました:両性において0-3歳の乳幼児で最も高い負荷レベルが観察されました。さらに、カドミウムは高齢女性に蓄積する特性を持ち、年齢依存性(r = 0.134、p 男性)が見られました。これらの発見は、有害金属がその蓄積プロファイルに基づいて2つの家族に分類されること、そして成人で年齢依存的に蓄積する水銀、ヒ素、カドミウムの3元素が加齢過程で役割を果たし、それらの高負荷が加齢の加速につながる可能性があることを示唆しています。加齢の分子的・細胞的メカニズムのさらなる理解は、高齢者の医療ケアを改善するだけでなく、加齢プロセスを遅らせるための実現可能な解決策を見出す希望をもたらす可能性があります。

筋トレ好きのみなさーん!3種類のプロテインを測定してみましたよー!

筋トレすきのみなさん、こんにちはー!

今日は、筋トレ大好きな社長の筒井が、検査室に頼み込んでプロテインを測定してもらったので結果を公開します。

3種類のプロテインを測定しました。

まずは、測定値です。

およそ1回で摂取するプロテイン20g中に含まれる量となります。

※現在鉛にPTWIは設定されておりませんが、参考のため以前の数値を設定しております。

プロテインA
BやCに比べると圧倒的に亜鉛と銅が多い。
鉛がやや高い数値ですが、1日に食べる米に含まれる量のほうが5倍も高いので、このプロテインの数値は気にしなくてもいいと思います。

食品からの鉛の摂取量(農林水産省)https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_pb/exposure.html

プロテインB
ミネラルが多く含まれています。特に、クロム、マンガン、鉄は、このプロテイン20グラムで1日の必要量の半分を摂取できます。
ただし、アルミニウムが多いのが気になります。
耐容一週間摂取量(PTWI)の体重換算(60kg)では1日17.1グラム。
このプロテインを1日3回(1日20g×3)摂るとすると、これだけでアルミニウムのPTWIを超えてしまう。
このプロテインを摂るのなら、他のプロテインと組み合わせるなど、アルミニウムを減らす工夫をしたいところです。

プロテインC
ミネラル、有害金属ともに、特筆すべきものはありません。
可もなく不可もなし、といったところでしょうか。
セレンは少し多めなので、セレンの不足が気になっている方はいいかも。
ちなみにセレンは、男性の精子の動きや有害金属の排出などに関わっているミネラルです。

測定したプロテインはこちらです!

プロテインA(原料の紹介はここをクリック!)

コオロギ粉末

ジャジャーン!

プロテインAはコオロギ粉末でした!
コオロギは、未来のタンパク質源として注目されていますね!
社内のスタッフで試食しましたが、臭みなどもなく、食べやすいと思いました。
クッキーやアイスクリームに混ぜたり、料理に使ったりもできるようです。
ただし、スタッフの中には「無理、無理ー!」と、コオロギを食べるという心のハードルを越えられない者もいました。
また、コオロギの外骨格はエビなどと同じキチン質のため、甲殻類アレルギーの方は食べることができません。ご注意ください。

プロテインB(原料の紹介はここをクリック!)

エンドウ豆プロテイン

プロテインBはエンドウ豆のプロテインでした!ピープロテインとも呼ぶそうです。

植物にはアルミニウムが多く含まれるので、この数値になったのかと思います。
基本的には、必須ミネラルを多く含むものは、有害金属も多いのです。悩ましいですが。

プロテインC(原料の紹介はここをクリック!)

ホエイプロテイン

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プロテインCは王道のホエイプロテインです。

私の敬愛する筋トレ界のレジェンド山本義徳先生の推奨するプロテインですが、ミネラルに関しては特に目立つものはありませんでした。
有害金属も低いので、そこは長所になると思います。

3種類とも、あくまでプロテインなのでタンパク質補給が主目的なのですが、ついでにミネラルも摂れたらいいよね、という感覚で測定してみました。
AやBのプロテインは、予想以上にミネラルが多いので「マルチミネラルプロテイン」と名前を変えても良さそうです。

先日当社の検査を定期的に受けた方で、カドミウムがドカンといきなり100倍上昇した方がいらっしゃっいました。
なぜか、と聞いたらグラスフェッドプロテインがいいと聞いたので、アマゾンで一番安いのを買った、とのこと。
グラスフェッド=牧草とはいえ、牧草が農薬にまみれていたり、汚染されていたりすれば牧草=良いものではなくなるわけですが、そこまでなかなか調べられないなと実感しました。

さて、私がプロテイン大好き人間なので、通常依頼分析は110,000円のところ、プロテイン粉末に限って27,500円で測定をお受けいたします。

自分にとってこだわりの最高のプロテインの中身を知りたい場合、下部よりお申込みください。
※製造ロットによって成分は変わる可能性があります。
トレーニーやトレーナー、筋肉を愛してやまない方からのこだわりのご依頼をお待ちしております。

inf@lbv.jp または 03-5614-2711 にご連絡ください。

必要量は30gです。

測定項目は下記23項目です。
ナトリウム、マグネシウム、リン、カリウム、カルシウム、クロム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、カドミウム、アンチモン、バリウム、鉛、アルミニウム、バナジウム、コバルト、ニッケル、ヒ素、ストロンチウム、水銀

※実は私もプロテインでヒ素がどかんと上がったことがあります。
いえ、プロテインが原因かは断定はできないのですが、プロテインを変えたら数値が下がったので、ほぼプロテインが原因だろうと思っています。
やはり、プロテインは選ばないとダメですねー!

自分の摂っているプロテインの表示されていない成分についても知りたい方はぜひ。

こちらからお申込みいただけます。