腸内フローラ検査、まさかの「E判定」でした。

「E判定」

この文字を見た瞬間、頭の中に浮かんだのは…

「Eって、一番Excellentってこと?」

……いやいや、そんなわけありません。

今回、当社で取り扱いを始めた腸内フローラ検査「ChatFLORA G」を、自分の体で試してみました。

結果が出るまで数週間。

「まあ、そこそこじゃないかな。」
「少し改善点があるくらいかな。」

そんなことを考えながら、恐る恐る結果を開いてみると…

E判定。

……

……

がーーーーーーーん!!

さすがに一瞬固まりました。

「え、そんなに悪いの?」

実は腸内環境にはそこまで自信があったわけではありません。

とはいえ、ここまで悪い結果が出るとは思っていなかったので、正直びっくりしました。

でも、不思議とショックではありませんでした。

なぜなら、ちゃんと理由に心当たりがあったからです。

実は抗生物質を飲んでいました

検査を受けたタイミングで、ちょうど気管支炎になってしまい、抗生物質を服用していました。

そこでふと思ったのです。

「抗生物質を飲んでいる最中に腸内フローラ検査をしたら、どうなるんだろう?」

完全に興味本位でした。

もちろん、服用前のデータがないので厳密な比較はできません。

それでも結果は…

見事なくらい悪い。

ここまで潔く悪いと、逆に笑えてきます。

さすが抗生物質。

病原菌を退治してくれる頼もしい薬ですが、その一方で腸内細菌にも少なからず影響を与えることが知られています。

「根こそぎやっつけたのでは…?」

と思ってしまうくらい、見事なE判定でした。

むしろ検査への信頼が高まりました

今回の結果を見て感じたのは、

「ちゃんと体の状態を反映しているんだな。」

ということです。

もちろん、この1回だけで断定はできません。

それでも、抗生物質という明確な要因があるタイミングで予想どおり悪い結果が出たことで、検査への信頼感はむしろ高まりました。

今度は抗生物質の服用を終え、腸内環境が落ち着いた頃にもう一度検査してみようと思っています。

果たしてどこまで回復しているのか。

個人的にも、とても楽しみです。

腸内環境は「見えない」からこそ調べる価値があります

腸内細菌は、食事や睡眠、ストレスだけでなく、薬の服用などによっても大きく変化します。

「なんとなく調子がいい」
「なんとなく悪い」

ではなく、一度自分の腸内環境をデータで見てみると、新しい発見があるかもしれません。

腸内フローラ検査「ChatFLORA G」のご案内

当社では、腸内フローラ検査 「ChatFLORA G」 を販売を開始しました。

現在、通常価格より6,000円引きでご提供中です。

「自分の腸内環境って実際どうなんだろう?」

そんな方は、この機会にぜひ一度検査を受けてみてください。

もしかすると私のように、予想外の結果が待っているかもしれません。

……できればE判定ではありませんように。

こちらからお申込みいただけます。

ゲリラ豪雨を採取して、本気でミネラル分析してみました。

先日、突然のゲリラ豪雨。

「あっ、雨だ。」

普通の人なら洗濯物を取り込むところですが、

「サンプル採らなきゃ!!」

慌てて容器を持って外へ飛び出しました。

その時の様子はこちらです。

実はリベンジだったんです

「なんでそんなことを?」

実は以前、台風(チャンミー)が来たときにも雨を採取しようとしたことがありました。

ところが…。

ビーカーを置いて雨水をためようと思っていたら、ビーカーが無くなっておりました。。。

今回は、そのリベンジ、何がなんでも集めてやらねばと。

……目的はもちろん雨水のミネラル分析です。

まずはpHを測定

採取した雨水のpHを測定すると、約5でした。

現在、日本の酸性雨調査では全国平均がおおよそこのくらいと報告されており、今回の結果もその範囲に収まりました。

一方で、約5年前に採取した台風の雨水はpH6前後でした。

なぜ違うのでしょうか。

考えてみると、今回のゲリラ豪雨は降り始めに採取しています。

一方、5年前は雨が降り始めてからしばらく経ってから採取しました。

雨は降り始めと降り続いた後では大気中の物質の取り込み方が変わることが知られているため、その影響があったのかもしれません。

もちろん、天候や場所などさまざまな要因があるので、今回だけで結論は出せませんが、とても興味深い結果でした。

いよいよミネラル分析

続いて、ICP-MSでミネラルを分析しました。

今回はイメージしやすいように、一般的な水道水と比較してみます。

硬度

水道水(全国平均):約46 mg/L

ゲリラ豪雨0.4 mg/L

なんと、

100分の1以下。

まさに超・超軟水でした。

「軟水」というレベルではなく、ミネラルがほとんど含まれていない水と言ってもよいくらいです。

ほとんどの元素が非常に少ない

カルシウムやマグネシウムをはじめ、多くの元素は水道水よりかなり低い値でした。

一方で、比較的水道水との差が小さかったのはマンガンです。

実は水道水では、鉄やマンガンは浄水処理によって取り除かれています。

そのため、この結果を見たときは、

「なるほど、そういうことか。」

と納得しました。

雨はとてもきれいな水…とは限らない

今回の分析では、雨水は非常にミネラルが少ないことが分かりました。

ただし、「ミネラルが少ない=安全」「雨は純水だから飲める」という意味ではありません。

雨は降る過程で大気中のさまざまな物質を取り込みますし、採取方法や環境によっても成分は変化します。

だからこそ、実際に分析して確かめることが大切です。

これからも面白そうなサンプルを見つけたら、どんどん分析していきたいと思います。

水の検査にご興味があればぜひおうち水ミネラル検査。

【お酒の飲みすぎに注意】アルコールが「体内の鉄バランス」を乱す?意外と知られていない鉄過剰のリスク

「鉄分=不足すると貧血になる栄養素」というイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

確かに鉄は健康維持に欠かせない必須ミネラルですが、実は不足しても過剰になっても体に悪影響を及ぼすことが知られています。

近年では、習慣的な飲酒が体内の鉄を調節する仕組みを乱し、体内に鉄が溜まりやすくなる可能性が報告されています。

今回は、国立がん研究センターなどによる大規模疫学研究(JPHC研究)をもとに、鉄の役割や過剰蓄積のリスク、そしてアルコールとの意外な関係について解説します。

1.鉄は体の中でどんな働きをしている?

鉄は、私たちの生命維持に欠かせない必須ミネラルです。主な働きには次のようなものがあります。

  • 酸素を全身へ運ぶ: 赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となり、肺で取り込んだ酸素を全身へ届けます。
  • エネルギーを作る: 細胞内でエネルギー(ATP)を産生する酵素の働きをサポートします。
  • 体や脳の機能を支える: コラーゲンの合成や神経伝達物質の産生に関わり、皮膚、骨、脳の健康維持を支えています。

このように、鉄は日々の活動を裏で支える重要な存在です。

2.実は「多すぎても危険」な鉄

鉄不足による貧血は有名ですが、実は鉄が体内に過剰に蓄積することも健康上のリスクとなります。

人間の体には、増えすぎた鉄を積極的に排出する仕組みがほとんどありません。そのため、必要以上に吸収された鉄は、主に肝臓などに溜まりやすい性質があります。

鉄過剰が引き起こす「酸化ストレス」

体内の余分な鉄(遊離鉄)は、体内の過酸化水素などと反応し、「ヒドロキシラジカル」と呼ばれる非常に攻撃力の強い活性酸素を生み出します(フェントン反応)。

この強力な酸化ストレスによって、以下のようなリスクが生じることが指摘されています。

  • DNAや細胞の損傷: 長期的にはがんのリスクとの関連が指摘されています。
  • 肝臓への負担: 鉄が蓄積することで、脂肪肝や肝硬変などへの影響が懸念されます。
  • 糖尿病リスクの上昇: 膵臓の細胞がダメージを受けることで、インスリンの分泌が低下する可能性があります。

つまり、鉄は生命維持に不可欠である一方、多すぎると細胞を傷つける「諸刃の剣」にもなり得るのです。

3.鉄バランスを守るブレーキ役「ヘプシジン」

では、私たちの体はどのようにして鉄の量を調整しているのでしょうか?

そのカギを握るのが、肝臓で作られる「ヘプシジン」というホルモンです。

  • 鉄が十分にあるとき: ヘプシジンが増加し、腸からの鉄吸収を抑える
  • 鉄が不足しているとき: ヘプシジンが減少し、腸からの鉄吸収を促す

このようにヘプシジンは、体内の鉄が増えすぎないようにコントロールする「ブレーキ役」を果たしています。

4.アルコールは鉄の調節機能を狂わせる?

国立がん研究センターなどの研究グループは、日本人を対象とした大規模研究(JPHC研究)において、飲酒量と鉄代謝マーカー(血清鉄、フェリチン、ヘプシジン)の関係を解析しました。

その結果、お酒と鉄代謝に関して興味深い傾向が明らかになりました。

飲酒量が多い人ほど「フェリチン」が高い傾向

男性および閉経後の女性において、アルコール摂取量が多い人ほど血清鉄やフェリチン値が高い傾向が認められました。 ※フェリチンは体内の貯蔵鉄量を反映する指標ですが、炎症や肝障害でも上昇するため、この数値だけで直ちに鉄過剰と断定はできません。

ヘプシジンの「ブレーキ機能」が弱まる可能性

本来であれば、貯蔵鉄(フェリチン)が増えるとヘプシジンも増え、鉄の吸収を抑えようとします。 しかし習慣的に飲酒している人では、フェリチンが高いにもかかわらずヘプシジンが十分に増えず、鉄の吸収を抑えるブレーキが利きにくくなっている可能性が示されました。

男性・閉経後女性で明確な傾向

この関連は男性と閉経後女性で顕著にみられました。閉経前の女性で同様の傾向が見られなかった背景には、月経による日常的な鉄の喪失や、性別による代謝の違いが影響していると考えられています。

【研究から言えること】 今回の研究は因果関係を直接証明するものではありませんが、「習慣的な多量飲酒がヘプシジンの調整機能を低下させ、体内の鉄バランスを乱す一因になり得る」という重要な示唆を与えています。

5.今日からできる3つの鉄・アルコール対策

「お酒の影響」といえば肝機能指標(γ-GTPなど)に目が向きがちですが、これからは「鉄代謝への影響」にも配慮することが大切です。

  1. 適正飲酒と休肝日を意識する 毎日の大量飲酒は鉄代謝のブレーキ機能を鈍らせる可能性があります。週に数日は休肝日を設け、適量を楽しみましょう。
  2. 自己判断での「高用量鉄サプリ」に注意する 特に男性や閉経後の女性は、明確な鉄欠乏がないにもかかわらず高用量の鉄サプリメントを飲み続けるのは避けましょう。判断に迷う場合は医師へ相談することをおすすめします。
  3. 定期的な健診で体をチェックする 健診や精密検査の際、必要に応じてフェリチンなどの鉄代謝マーカーを調べることも可能です。気になる症状や数値がある場合は、医療機関で受診・相談しましょう。

「鉄分=摂れば摂るほど良い」というわけではありません。

アルコールは肝臓だけでなく、体内の鉄バランスの調整役にも影響を与えている可能性があります。これまでの「貧血対策」という視点に加えて、これからは「鉄の過剰蓄積を防ぐ」という視点も持ち合わせながら、適度なお酒とバランスの良い食事を心がけていきましょう。

参考文献

【認知症予防の鍵】ホモシステインとビタミンB群の深い関係とは?最新研究から見えてきた脳を守る食習慣

「最近、物忘れが増えた気がする…」
「将来の認知症を予防するために、今からできることはあるの?」

そんな方に注目していただきたいのが、「ホモシステイン」と「ビタミンB群」です。

近年、ホモシステインは認知症との関連が数多く報告されており、世界中で研究が進められています。さらに2025年には、ビタミンB群が脳の健康維持にどのように関わるのかを詳しく解析した新たな研究も発表されました。

今回は最新の医学論文をもとに、ホモシステインと認知症の関係、そしてビタミンB群が果たす役割について解説します。

1. ホモシステインとは?

ホモシステインは、必須アミノ酸であるメチオニンが体内で代謝される過程で一時的に作られるアミノ酸です。

通常は、葉酸・ビタミンB6・ビタミンB12などの働きによって別の物質へと代謝されるため、血液中の濃度は適切に保たれています。

しかし、ビタミンB群の不足や代謝機能の低下などにより処理がうまく行われなくなると、血液中のホモシステイン濃度が高くなります。これを高ホモシステイン血症といいます。

高ホモシステイン血症が問題となる理由

これまでの研究では、高ホモシステイン血症は次のようなリスクと関連することが報告されています。

  • 脳萎縮の進行
  • 認知機能低下のリスク増加
  • アルツハイマー病など認知症との関連
  • 動脈硬化や脳卒中などの血管障害

2025年にJournal of Alzheimer’s Diseaseに掲載されたレビューでは、ホモシステインは「介入可能」な認知症リスク因子として、改めて重要視すべきであると議論されています。

2. 最新研究でわかったビタミンB群の働き

軽度認知障害(MCI)の高齢者を対象とした有名な臨床試験VITACOG試験では、葉酸・ビタミンB6・ビタミンB12を補給することで、ホモシステインの低下と脳萎縮の進行抑制との関連が報告されてきました。

2025年には、この試験のデータをメタボローム解析(体内の代謝物を網羅的に調べる解析法)で詳しく解析した研究が発表されました。

ホモシステインを下げるだけではない

この研究では、ビタミンB群の補給によって、

  • エネルギー代謝(TCAサイクル)の改善
  • 神経伝達物質(グルタミン酸など)のバランス調整
  • 神経毒性をもつ代謝物(キノリン酸など)の減少

など、脳の代謝ネットワーク全体に良い変化が認められました。

つまり、ビタミンB群はホモシステイン濃度を下げるだけではなく、脳のエネルギー産生や神経細胞の働きを支える可能性が示されたのです。

3. ホモシステイン代謝に欠かせない3つのビタミン

ホモシステインを適切に代謝するためには、次の3種類のビタミンB群が欠かせません。

葉酸(ビタミンB9

ホモシステインを再びメチオニンへ戻す「再メチル化」に必要です。

ビタミンB12

葉酸と協力して再メチル化反応を進める補酵素として働きます。

ビタミンB6

ホモシステインをシスタチオニンへ変換し、分解する経路で重要な役割を担います。

これらのビタミンのいずれかが不足するとホモシステインが蓄積しやすくなるため、3つをバランスよく摂取することが大切です。

4. 今日から始めたい!ビタミンB群をしっかり摂る食事

ビタミンB群は水溶性ビタミンであり、体内に長期間蓄えておくことができません。

そのため、毎日の食事から継続的に摂取することが重要です。

葉酸(ビタミンB9)を多く含む食材

  • 緑黄色野菜:ブロッコリー、ホウレンソウ、アスパラガス、枝豆
  • 豆類・その他:納豆、アボカド、いちご

ビタミンB6を多く含む食材

  • 魚類:カツオ、サーモン
  • 肉類:鶏ささみ、鶏むね肉、レバー
  • その他:バナナ、パプリカ、さつまいも

ビタミンB12を多く含む食材

※主に動物性食品に多く含まれます。

  • 魚介類:アサリ、シジミ、サンマ、イワシ、鮭
  • その他:レバー、卵、チーズ、海苔(植物性では海苔などに含まれます)

まとめ

近年の研究から、高ホモシステイン血症は認知機能低下や認知症のリスク因子の一つである可能性が示されています。

また、葉酸・ビタミンB6・ビタミンB12はホモシステインの代謝を助けるだけでなく、脳のエネルギー代謝や神経機能にも関与していることが最新の研究で明らかになってきました。

もちろん、ビタミンB群だけで認知症を予防できるわけではありません。しかし、バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠、社会活動などとあわせて、ビタミンB群を意識した食生活は脳の健康維持に役立つ可能性があります。

食事だけで十分な摂取が難しい場合や、高齢者、胃の手術歴がある方、ビタミンB12の吸収低下が疑われる方などでは、サプリメントの利用を医師や管理栄養士へ相談することも選択肢の一つです。

未来の健康な脳のために、今日の食卓からビタミンB群を意識してみませんか。

参考文献

  1. McCaddon A, et al. Role of B vitamins in modulating homocysteine and metabolic pathways linked to brain atrophy: Metabolomics insights from the VITACOG trial. Alzheimer’s & Dementia. 2025.

突然のゲリラ豪雨!雨水を集めました

先日、台風(チャンミー)の際に「雨水のミネラルを分析してみよう」と思い立ち、会社の脇にビーカーを設置して雨水を採取する準備をしていました。

ところが午後に見に行くと、ビーカーだけがなくなっていました。

重しとして置いていたものはそのままだったので、おそらくビーカーだけが回収されたのでしょう。事情は分かりませんが、不審物と思われても仕方がない状況だったのかもしれません。

「やはり雨水の採取はタイミングが難しいな……」

そう思っていた矢先のことです。

先週の金曜日(7月17日)、突然のゲリラ豪雨が発生しました。

「これはチャンス!」

急いで着替え、ビーカーを持って外へ向かいました。

雷も鳴っており少し怖さはありましたが、雨量が非常に多かったため、わずか5分ほどで分析に必要な量の雨水を採取することができました。

まずは採取した雨水のpHを測定したところ、4.93という結果でした。

2023年の酸性雨調査では、全国平均のpHは約5と報告されているため、今回採取した雨水も概ねその範囲に入る結果となりました。

現在、ICP-MSを用いて雨水のミネラルや微量元素の分析を進めています。

果たして雨水にはどのようなミネラルが含まれているのか。

分析結果がまとまりましたら、このブログでも詳しくご紹介したいと思います。

どうぞお楽しみに。

↓分析結果

ゆでこぼしで玄米のヒ素は減る??

ゆでこぼしで玄米のヒ素は本当に減るのか? 実際に分析してみました。

「玄米はヒ素が多い」

このような話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

今回、海外の論文で、ゆでこぼしによって玄米中のヒ素が減少するという報告があります。

本当に減るのか、気になった当社は実際に分析を行ってみました。

実験方法

今回行った実験は非常にシンプルです。

  1. 玄米に含まれるヒ素濃度を測定
  2. 玄米を5分間ゆでこぼし
  3. ゆでこぼし後のゆで汁に含まれるヒ素濃度を測定
  4. ゆで汁へ移行したヒ素量から、玄米中で減少した量を推定

今回は「玄米そのもの」を再分析したわけではなく、

玄米からゆで汁へ移行したヒ素量を測定することで、減少量を算出しました。

分析結果元の玄米

  • ヒ素濃度:127 ppb

5分間ゆでこぼしたゆで汁

  • ヒ素濃度:4.7 ppb

どれくらい減ったのか?

実験では、

  • 玄米:1 g
  • 超純水:15 mL

で実施しました。

ゆで汁のヒ素濃度は 4.7 ppb

水1 mLは約1 gとみなせるため、15 mL中に含まれるヒ素量は

4.7 ng/mL × 15 mL = 約71 ngとなります。

一方、玄米1 gに含まれていたヒ素量は

127 ng です。

つまり、約55〜56%のヒ素が玄米からゆで汁へ移行したと推定されました。

想像以上の結果でした

正直なところ、ここまで減少するとは予想していませんでした。

もちろん、ゆでることで玄米が吸水するため、水の量は15 mLより少し減っている可能性があります。

例えば14 mL程度になっていたとしても、結果が多少変動するだけで、約半分がゆで汁へ移行したという結論自体は大きく変わらないでしょう。

注意点

今回の実験にはいくつかの前提があります。

  • ゆで時間は5分
  • 超純水を使用
  • ゆで汁中へ移行したヒ素量から減少量を推定
  • ゆでこぼし後の玄米そのものを直接分析したわけではない

また、今回測定したのは総ヒ素であり、無機ヒ素・有機ヒ素を区別した分析ではありません。

そのため、「健康リスクがどれだけ減少したか」を直接示すものではなく、玄米からヒ素がどの程度ゆで汁へ移行したかを確認した実験とお考えください。

まとめ

今回の分析では、5分間のゆでこぼしによって、玄米中のヒ素の約55%がゆで汁へ移行したと推定されました。

これまで論文で報告されてきた内容を、自社で実際に分析してみた結果でも、おおむね同様の傾向が確認できたことになります。

もちろん、ゆでこぼしによってビタミンやミネラルなど、水に溶けやすい栄養素も一部失われる可能性があります。

そのため、「ヒ素をできるだけ減らしたい」という目的と、「栄養をできるだけ残したい」という目的のバランスを考えながら、調理方法を選ぶことが大切です。

今後も当社では、論文だけではなく、実際に分析したデータをもとに、食品や栄養に関する情報を発信していきます。

-お詫び-

今回実験に使用したお米ですが、玄米だと思っていたところ、実際には3分づき米でした。

見た目がほぼ玄米だったため、勘違いしてしまいました。

失礼いたしました。

そのため、今回ご紹介した結果は3分づき米での実験結果となります。

玄米についても改めて同じ条件で実験を行い、結果をご報告したいと思います。

引き続きよろしくお願いいたします。

2026年9月3日 鉄を掘り下げましょう

鉄といえば、「貧血を防ぐミネラル」「ヘモグロビンを作る栄養素」
そのようなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

しかし実際の鉄は、それだけにとどまりません。
酸素を運ぶだけでなく、エネルギー産生、DNA合成、免疫機能、脳神経の働きなど、生命活動のあらゆる場面で重要な役割を担っています。

一方で、鉄は不足しても過剰になっても問題が生じる、非常に管理の難しいミネラルでもあります。
体内では吸収・利用・貯蔵・再利用が精密に調節されており、その仕組みを理解することが、鉄を正しく活用する第一歩となります。

本セミナーでは、臨床検査技師としての実務経験と、医学博士としての生理学的視点の両面から、鉄を単なる「貧血対策の栄養素」としてではなく、生命活動を支える必須ミネラルとして、生理学に基づいてわかりやすく解説します。

・なぜ鉄は不足しやすい一方で、過剰摂取にも注意が必要なのか
・体内で鉄はどのように吸収・運搬・貯蔵・再利用されているのか
・鉄不足や鉄過剰になると、体の中では何が起きているのか
・血液検査から何が読み取れ、何が読み取れないのか
・食事やサプリメントと、どのように向き合うべきなのか

こうした疑問を、生理学と臨床検査の視点から整理し、
「知っているつもりだった鉄」が、まったく違って見えてくる時間をお届けします。

鉄を本当に理解したい方、
医療・栄養・健康指導に関わる方はもちろん、
ご自身やご家族の健康を根拠をもって考えたい方にもおすすめの内容です。

鉄を、もう一段深く。
ぜひこの機会に、生理学から見た鉄の世界をご一緒に掘り下げてみませんか。

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開催日:2026年9月3日(木)12時~13時

演題:「鉄を掘り下げましょう」

講師:ら・べるびぃ予防医学研究所 臨床検査技師/医学博士 矢野正生

費用:無料

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お申込みには予医手帳の無料会員登録が必要です。

予医手帳はこちら

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Q.アーカイブはありますか?

A.いつも予医ファミリーをお申込みいただき継続されている方はアーカイブを後日配信する予定です。

毛髪ミネラル検査アドバイザー講座 7月15日開講

検査結果を「返す」から、「伝えられる」へ。

「検査結果は返せるけれど、どう説明したらいいのか分からない。」

これまで多くの方から、このようなお声をいただいてきました。

からだミネラル検査は、数値を見るだけでは十分ではありません。

なぜその結果になったのか。
どのような生活習慣が影響している可能性があるのか。
そして、その方へどのように伝えれば健康を見つめ直すきっかけになるのか。

こうした「読み解く力」と「伝える力」を身につけていただくために、

毛髪ミネラル検査アドバイザー講座

を開講いたします。

この講座はこんな方におすすめです

  • からだミネラル検査の結果をもっと深く理解したい
  • お客様への説明に自信を持ちたい
  • 数値だけではなく生活背景も含めて考えられるようになりたい
  • 検査結果を健康づくりに役立てたい
  • ミネラルや有害金属について実践的に学びたい

講座で学べる内容

本講座では、単なる知識の習得ではなく、実際の検査結果を読み解く実践力を身につけていただきます。

主な内容

  • 毛髪ミネラル検査の読み解き方
  • 必須ミネラル・有害金属の考え方
  • 質問票と検査結果を関連付ける視点
  • ケーススタディによる実践解析
  • お客様へ分かりやすく伝えるための考え方

さらに、受講レポートでは実際の検査結果を解析し、講師が個別にコメントを返します。

充実したカリキュラム

講座は以下の4つのパートで構成されています。

A:アドバイザーのマインドと基盤
検査を扱う上で必要な考え方や基本姿勢を学びます。

B:ケーススタディ・実践解析
実際の検査結果をもとに解析の進め方や伝え方を学びます。

C:各ミネラル・有害金属の理解
各元素について体系的に学び、復習テストで知識を定着させます。

D:修了者限定コンテンツ
実務に役立つ資料やアドバイスをご用意しています。

修了特典

受講修了後には、

  • 修了証の発行
  • 実務で使える解析ワークシート
  • アドバイザー活動スタートガイド
  • 講座アップデート無料
  • 継続質問サポート
  • 検査キットを継続して5%OFFでご購入いただける特典

をご用意しています。

受講概要

  • 配信開始:2026年7月15日
  • オンライン動画講座
  • 買い切り型(視聴期限なし)
  • ご自身のペースで受講可能
  • 更新料なし
  • 修了レポート提出者へ修了証を発行

受講料は 77,000円(税込)

さらに、からだミネラル検査(髪)1件(16,500円相当) が受講料に含まれています。

最後に

私たちが育てたいのは、「数値を説明する人」ではありません。

検査結果を通して、一人ひとりの生活や健康を見つめ直すきっかけを届けられるアドバイザーです。

知識だけで終わらず、実践を通して「伝える力」を身につけたい方は、ぜひご参加ください。

なお、本講座は基礎知識をお持ちの方向けの実践講座です。初めてミネラルについて学ぶ方は、「ミネラル講座(必須ミネラル編・有害金属編)」からの受講をおすすめしております。

皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

【最新研究】妊娠中の「葉酸不足」が子どもの将来の肥満リスクに?肝臓や筋肉への脂肪蓄積を促すメカニズムが判明

妊活中や妊娠初期の妊婦さんにとって、「葉酸」はお馴染みの栄養素です。

「赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを減らすために、サプリ等でしっかり摂りましょう」と病院でも指導される重要なビタミンです。 しかし、2026年2月、九州大学や福岡歯科大などの国際共同研究チームから、葉酸の重要性がさらに増す研究成果が発表されました。 なんと、「妊娠中に葉酸が不足すると、生まれた子どもが将来、肥満や糖尿病になりやすくなる(脂肪を溜め込みやすい体質になる)」ということが科学的に証明されたのです。

今回は、この最新論文(Diabetes Research and Clinical Practice. 2026)の内容を、分かりやすく解説します。

1. 「葉酸」ってどんな働きをしているの?

「お腹の赤ちゃんに良い」とは知っていても、具体的に葉酸が体の中で何をしているかご存知でしょうか? 葉酸は水溶性のビタミンB群の一種で、主に以下のような極めて重要な役割を担っています。

  • 細胞分裂とDNAの合成を助ける:赤ちゃんが新しい細胞を作って急成長するのに不可欠です。
  • 赤血球をつくる:「造血のビタミン」とも呼ばれ、妊婦さんの貧血を防ぎます。
  • 「一炭素代謝」を支える:アミノ酸や脂質の代謝、DNAの合成や修復、さらには遺伝子の働きを調節するなど、生命維持に欠かせない代謝システムを支えています。

これまでは「赤ちゃんの形(神経管)を作る時期(妊娠初期)にだけ特に必要」と思われがちでしたが、実は「細胞の遺伝子レベルの環境を整え、脂質代謝を正常に保つ」という、もっと深い役割があることが今回の研究で浮き彫りになりました。

2. そもそも「異所性脂肪」ってなに?

今回の研究のキーワードは「異所性脂肪の蓄積」です。 通常、体に余った脂肪は「皮下脂肪」や「内臓脂肪」として蓄えられます。しかし、これらが満杯になったり代謝がうまくいかなくなると、本来つくはずのない場所――例えば「肝臓」や「筋肉(骨格筋)」に脂肪が漏れ出して蓄積してしまいます。これを異所性脂肪(いわゆる脂肪肝や脂肪筋)と呼びます。 異所性脂肪は、見た目は太っていなくても糖尿病や動脈硬化といった生活習慣病を強く引き起こす原因になるため、近年とても問題視されています。

3. 九州大学らの研究で分かったこと

これまでの医学では、「生活習慣病の原因は、本人の遺伝や、生まれてからの暴飲暴食・運動不足にある」と考えられがちでした。 しかし今回の研究では、「生まれる前の環境(お母さんのお腹の中にいた時の栄養状態)」が、子どもの将来の体質を大きく左右することがマウス実験とヒトの追跡調査の両方で実証されました。

マウス実験での発見

妊娠中の母マウスに葉酸が不足したエサを与えたところ、生まれたオスの子マウスは、成長した後に肝臓や骨格筋への異所性脂肪の蓄積が促進され、肥満になりやすい体質になってしまいました。 原因を遺伝子レベルで調べたところ、葉酸不足によって体内の「一炭素代謝(前述の重要な代謝経路)」が狂い、肝臓や筋肉で脂肪を燃焼させる役割を持つ『Amd1』という遺伝子の働き(発現)が低下していることが分かりました。つまり、お腹の中にいるときに「脂肪を燃焼しにくいブレーキがかかった体」になって生まれてきてしまうのです。

人間の「子ども」でも同じ結果に!

「これはマウスだけの話では?」と思うかもしれませんが、研究チームはシンガポールで行われている大規模な出生コホート研究(GUSTO)のデータを用いて、人間でも検証を行いました。 その結果、「妊娠26週のお母さんの血中葉酸濃度が低いほど、生まれた子が6歳になった時点で、肝臓や筋肉に蓄積している脂肪の量が多い」という、マウスと全く同じ逆相関のデータが得られたのです。

4. 「食事で摂っているから大丈夫」とは限らない?

今回の論文の極めて重要なポイントは、「ただ葉酸を口から摂取するだけでなく、実際の【血中濃度】を適切に維持することが重要である」と言及されている点です。 葉酸の吸収や代謝の効率には個人差(遺伝的な体質など)があります。「葉酸が含まれる食材を食べているから」「一応サプリを飲んでいるから」と安心するのではなく、お母さんの体内でしっかり葉酸が満たされ、血中に十分な濃度がある状態を作ることが、赤ちゃんの将来の健康を守る鍵になります。 今後は、妊婦健診の血液検査などで「血中葉酸濃度」をチェックし、個別に適切な栄養管理を行う時代が来るかもしれません。

5. まとめ:子どもの将来の健康のために、今できること

今回の研究成果から、「妊娠中のたった一つの栄養素(葉酸)の不足が、子どもの将来の生活習慣病リスクを上げてしまう」という驚きの事実が明らかになりました。 ですが、これは決して怖いニュースではなく、「妊娠中にしっかり栄養管理をしておけば、子どもの将来の肥満や糖尿病を防いであげられる(次世代の生活習慣病予防ができる)」という希望のニュースでもあります。

私たちが今すぐできる対策

  • 妊娠前から妊娠中にかけて、葉酸を意識して摂取する(ブロッコリー、ほうれん草、枝豆、レバーなどに多く含まれます)。
  • 厚生労働省が推奨しているように、食事に加えて葉酸サプリメントを上手に活用する。
  • 吸収率を高めるために、ビタミンB12やビタミンCなどもバランスよく摂る。

「お腹の赤ちゃんの正常な発育のため」だけでなく、「その子が大人になった時の健康のため」にも、ぜひ今日から毎日の食事の栄養バランスを見直してみてくださいね。

【参考情報】

Low maternal folic acid during pregnancy exacerbates ectopic fat accumulation in the liver and muscle of male offspringDiabetes Research and Clinical Practice (2026年3月号)

妊娠期の葉酸不足が子の肝臓・筋肉への異所性脂肪蓄積を促進 | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY)

今年のあきたこまちはR?カドミウムが少ない?実際に分析してみました

近年、「あきたこまちR」という品種について話題になることが増えています。

「あきたこまちRは本当にカドミウムが減るの?」
「普通のあきたこまちと何が違うの?」

このような疑問を抱いたため、今回、ら・べるびぃ予防医学研究所では秋田県産のあきたこまちを実際に分析してみました。

ちなみに昨年もあきたこまちは分析しており、こちらにまとめております。

分析結果

今回分析した秋田県産のあきたこまちを、昨年分析した通常のあきたこまちと比較したところ、非常に興味深い結果が得られました。

昨年測定した値を「100」とすると、

  • カドミウム:約7
  • マンガン:約33

という結果でした。

つまり、カドミウムは昨年の測定値と比較して約93%低い値となりました。

私たち自身も、ここまで低い結果になるとは予想していませんでした。

ただし、「あきたこまちR」と断定はできません

ここで重要なのは、この結果だけで「あきたこまちRだった」と断定できるわけではないという点です。

現在販売されているお米には、「あきたこまちR」であることを表示する義務はありません。

また、お米に含まれるカドミウム量は、土壌中のカドミウム濃度や栽培環境などの影響も受けます。

そのため、

「今回たまたま土壌中のカドミウムが少ない地域で栽培された可能性」

も十分考えられます。

なぜマンガンも測定したのか

そこで今回、カドミウムだけでなくマンガンも測定しました。

実は、お米はカドミウムを積極的に吸収したいわけではありません。

植物に必要な栄養素であるマンガンを取り込む輸送体(タンパク質)を利用して、カドミウムが一緒に入り込んでしまうことが知られています。

あきたこまちRは、この主要な輸送体(OsNramp5)の働きを失わせた品種です。

その結果、

  • カドミウムは大きく減少する
  • マンガンもある程度減少する

という特徴があります。

マンガンがゼロにならない理由

「通り道を閉じたのなら、マンガンはゼロになるのでは?」

と思われるかもしれません。

しかし、植物にとってマンガンは生育に欠かせない必須ミネラルです。

そのため、主要な輸送体が使えなくなっても、別の輸送体を利用して最低限のマンガンを取り込むことができます。

その結果として、今回の分析でもマンガンは昨年の約3分の1という値になったと考えられます。

今回の結果は、報告されている特徴と一致していました

今回の分析結果をまとめると、

  • カドミウム:約100 → 約7
  • マンガン:約100 → 約33

という結果でした。

この組み合わせは、これまであきたこまちRで報告されている特徴と一致しています。

もちろん、今回の分析だけで「あきたこまちR」と断定することはできません。

しかし、私たちが実際に分析した結果としては、非常に興味深いデータでした。

マンガンが減っても問題はないの?

マンガンは人にとって必要な必須ミネラルです。

一方で、日本人はお米以外にも豆類、ナッツ類、茶類、全粒穀物など、さまざまな食品からマンガンを摂取しています。

そのため、通常の食生活では、お米中のマンガンが多少減少しても栄養上の影響は小さいと評価されています。

一方、日本人が食品から摂取するカドミウムの約4割はお米由来とされています。

そのため、お米から摂取するカドミウムを大幅に減らせることには、大きな意義があると考えられています。

まとめ

今回の分析では、

  • カドミウムは昨年比で約7%
  • マンガンは約3分の1

という結果となりました。

この結果は、あきたこまちRで報告されている特徴と一致していましたが、今回の分析だけで品種を断定することはできません。

私たちは今後も、「イメージ」や「噂」ではなく、実際の分析データをもとに情報を発信していきたいと考えています。

今後も、ミネラル・有害金属について、科学的な視点から分かりやすくお伝えしてまいります。


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