南部鉄器と毛髪ミネラル検査の鉄

南部鉄器の急須と「立ち眩み」

先日、イオンに出かけたときのこと。
ふと目に留まったのが「南部鉄器の急須」でした。

デザインの重厚さや、ずしっと手に伝わる重量感に惹かれ、購入しました。

ワンパンマンチャレンジと体調の変化

2025年の七夕から始めた「ワンパンマンチャレンジ」。
毎日続ける中で、足の関節の痛みや肉離れなど、体のあちこちが悲鳴をあげる場面も多々ありました。ワンパンマンチャレンジについては↓↓

その中でも一番厄介なのが――「立ち眩み」。
座って立ち上がると、かなりの頻度でフラッとするようになったのです。

「これは鉄不足かな?」と思いつつも、食事ではしっかり肉を食べている。
だからこそ、余計に気になっていたところで南部鉄器と出会ったわけです。

毛髪ミネラル検査と鉄

私どもが行っている毛髪ミネラル検査でも、南部鉄器を利用されている方の中には「鉄が高い」結果が出る方が印象的に多いのです。

もちろん、質問票で「南部鉄器を使っていますか?」とお聞きしているわけではないので統計的なデータではありません。
あくまでも印象の範囲です。

一般的に毛髪ミネラル検査では、子どもは鉄が高く、大人になるにつれて鉄は低下し、比較的ブレが少なくなっていきます。
ところが一部の方では、大人であっても子ども以上に鉄が高いケースが見られるのです。

南部鉄器から溶け出す鉄の形態

鉄は体に必要なミネラルですが、「多すぎてもよくない」というのはよく知られています。
それでも、私自身「立ち眩みが少しでも改善するなら」と思い、南部鉄器を試してみることにしました。

ここで面白いのが、南部鉄器から溶け出す鉄の形。
てっきり吸収されにくい「3価鉄(Fe³⁺)」だと思っていたのですが、調べてみると意外にも「2価鉄(Fe²⁺)」が多いとのこと。

実は鉄というのは非常に複雑で、腸から吸収されやすいのは2価鉄。
けれども体内に入ると3価鉄になり、さらにヘモグロビンに取り込まれるときには再び2価鉄になったりするんです。

南部鉄器から溶け出す鉄の量

しかし残念ながら南部鉄器(急須)から溶け出す鉄は微々たるものだということが分析してみてわかりました。

すべてが2価鉄(Fe²⁺)だったとしても誤差の範囲程度の量しか溶出はしませんでした。

あくまで中性の水をいれた場合において溶け出す鉄の量は微々たるものです。

料理などで利用する鉄なべやフライパンの場合においては1日の摂取量を左右するほど溶出する、という報告もございます。

鉄はもろ刃の剣!?

鉄は不足すると貧血などの不調を招きますが、逆に摂りすぎても良くありません
体内の鉄が過剰になると、余分な鉄は活性酸素を生み出しやすくなります。

活性酸素は本来、細菌やウイルスから体を守るために使われるものですが、過剰に発生すると自分自身の細胞を攻撃してしまいます。
その結果、細胞膜やDNAを傷つけ、細胞の劣化や老化を早める原因となるのです。

毛髪ミネラル検査の結果は?

※根元1cmを採取しています。(通常の毛髪ミネラル検査は3cmです)

水の分析の通りですが、、、変わりませんでした。まぁ当然ですよね。

南部鉄器を使っている、という方が鉄が高かったのは急須タイプではなく鉄なべタイプで料理するのに使っているのではないかと。

※鉄は酸性下でイオン化しやすいため、南部鉄器の急須に中性の水を入れても、鉄の溶出量はごくわずかです。したがって、鉄補給の効果はあまり期待できません。

南部鉄器を使ってみて感じた変化

最近、日常に南部鉄器を取り入れてみたところ、思わぬ変化を実感しました。

朝、慌ただしく駆け出すのではなく、余裕をもって起きて南部鉄器をセットして火にかけて飲む、というモーニングルーティンが習慣化し、わゆるプチ丁寧な暮らしが出来ております。正直、私には丁寧な暮らしは縁がないと思っていました。

立ち眩みはどうなったのか、ですが、、、そこはあまり変化はありませんでした。

ランニングのパフォーマンス向上

私はランニングを続けているのですが、南部鉄器を意識的に摂るようになってから、タイムも上がりました。
10kmランのベストタイムは、これまで 49分5秒(1km4分55秒ペース) でした。それが、なんと 41分39秒(1km4分10秒ペース) に短縮できたのです。

ただしこれは南部鉄器というよりも、他の要因も考えられます。

気温が下がってきた、靴を変えた、継続によるパフォーマンスの向上、などこれらも大きく影響していると考えております。

酸素を利用できる体は強いはず

私たちの体は酸素を利用して効率よくエネルギーをつくり出しています。鉄は、その酸素を運ぶ役割に深く関わる栄養素です。

急須の南部鉄器ではあまり残念ながら鉄は溶出量は多くありませんでしたので、次は推奨しておりませんが、鉄のサプリメントを用いて試してみたいと思います。

まとめ

残念ながら急須の南部鉄器では毛髪ミネラル検査や体感では目に見える変化はありませんでした。しかし、丁寧な暮らし、ずしっとくる重厚感についてはとても愛着がわくものです。

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査へ

なぜ、食品成分表示に“ミネラル”はほとんど載っていないのか?

健康や栄養に興味を持って、「野菜を意識しよう」「たんぱく質を取ろう」と思っている方は多いでしょう。でも、ミネラル──カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなど──については、「足りてるかな?」とぼんやり感じるものの、食品のパッケージを見ると「ナトリウム(食塩相当量)」くらいしか書いていないことに気づきませんか?

実はそれには「法律」「コスト」「実務上の制限」など、いくつかの理由があります。今回は、その背景をわかりやすく解説します。

1. 義務表示項目として決まっているものが限られている

日本では「食品表示法」により、パッケージに記載しなければならない 栄養成分表示の必須項目 が定められています。具体的には次の5つ:

  • 熱量
  • たんぱく質
  • 脂質
  • 炭水化物
  • 食塩相当量

つまり、この5つだけは 必ず表示しなければいけない のです。
食塩相当量を出すために、実際にはナトリウム量を測定して換算しますから、ナトリウム(=塩分)については必ずラベルに載る、というわけです。

一方で、カルシウム・鉄・マグネシウム・亜鉛などその他のミネラルは、「義務」ではなく 任意表示 に位置づけられています。

2. 任意表示であるゆえの「表示しない選択」

義務ではない以上、企業はコスト・手間・リスクを見て、「表示しない」選択を取ることが多くなります。具体的には:

  • ミネラルを定量分析するには専門の検査が必要
  • 測定値には誤差やばらつきがあるため、信頼性を確保する必要あり
  • 表示すると標準値との差や変動がクレームのリスクになる
  • 消費者がミネラルの数値を見ても理解しにくい可能性

こうした理由から、特にアピールしたい成分がない商品では、ナトリウム(食塩相当量)のみという表示が主流になっているのです。

3. 強調したい成分だけを “見せる” 場合が多い

では、どういうときにカルシウムや鉄などが表示されるか? それは 栄養訴求・売りの材料になる場合栄養機能食品 の場合です。たとえば:

  • 「カルシウム入り」「鉄分強化」などとパッケージで訴えたい飲料や乳製品
  • 栄養機能表示(保健機能食品)の認可を得て、一定量以上のミネラルを含む製品
  • サプリメントや機能性食品

これらでは消費者に「これはいい」「差別化できる」というメリットがあるため、追加表示をする価値があります。

4. ミネラル表示が少ないことの注意点・読み解き方

表示されていないからその食品にミネラルがない、というわけではありません。ただ、表示されていない分、次の点を意識しておくといいでしょう。

  • 食品成分表(国や自治体、大学などが公表しているデータベース)を使う
  • 多様な食材を組み合わせて、ミネラルをバランスよく摂る
  • 強化表示された商品を「補助的に使う」程度に留める

5. まとめ ~表示の裏側を知って、賢く読む力を持とう

食品パッケージを見て、「ナトリウム以外ミネラルが出ていないな」と思ったら、それは制度と実務上の制限のせいです。必ずしも “ない” わけではありません。

だからこそ、パッケージ表示だけに頼るのではなく、食品成分表などを活用する目を持つことが、栄養に敏感な消費者として大切です。

6. 表示だけでは見えない、あなたのミネラル状態

実際、食品のパッケージだけでは、自分がカルシウムや鉄をどのくらい摂れているかは分かりません。

さらに言えば、摂った量=体に吸収された量 ではありません。

  • 吸収率の差
  • 生活習慣やストレス
  • 体質や年齢

こうした要因で、体内にどのくらいのミネラルが蓄えられているかは、人によって大きく変わります。

7. ミネラルを「見える化」するという選択肢

そこで私たちが提供しているのが、ら・べるびぃ予防医学研究所の毛髪ミネラル検査 です。

髪の毛はミネラルを取り込みながら成長するため、体内に取り込まれたミネラルの状態を反映しています。血液や尿の検査では見えにくい、長期的なバランスを確認できるのが大きな特徴です。

「食品ラベルには出てこない、けれど健康に欠かせない栄養素」。
その状態を客観的に知ることは、サプリや食事の工夫よりも前に、とても大事な第一歩なのです。

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査へ

成長期の子どもに大切な必須ミネラル「亜鉛」

当社が特に注目している必須ミネラル、それは「亜鉛」です。
必須ミネラルは16種類ありますが、カルシウムや鉄のように不足が懸念され積極的な摂取が推奨されている栄養素とは異なり、亜鉛はまだ十分に意識されていない現状があります。

亜鉛は、私たちの体の中でとてもたくさんの役割を担っています。
なんと 300種類もの酵素 の働きを助け、さらに 「ジンクフィンガープロテイン」という遺伝子のスイッチ役をするタンパク質 が数千種類もあり、その働きにも亜鉛が欠かせません。(亜鉛はジンクといいます)
つまり、亜鉛は体の成長や脳の発達、エネルギーづくりや免疫など、あらゆる場面で支えてくれる “縁の下の力持ち” なのです。

毛髪中の亜鉛は子どもで低い?

当社では毛髪ミネラル検査を行い、年代別の傾向を長年確認しています。
毛髪中の亜鉛濃度は比較的安定しており、成人ではおおよそ 150ppm が平均値です。ところが、1〜7歳の子どもでは平均値が成人の2/3の おおよそ 100ppm なのです。

6年ぶりに改定した亜鉛欠乏症の診療指針 2024

日本臨床栄養学会は、6年ぶりに「亜鉛欠乏症の診療指針」を改定しました。ポイントを分かりやすく整理すると以下の通りです。

1. 診断基準・検査の見直し

  • 従来、アルカリホスファターゼ(ALP)の低値も診断に参考にしていましたが、今回の改定でこの記述は削除されました。
  • 血液検査による亜鉛測定を中心に、よりシンプルに診断できるようになっています。

2. 採血タイミングの明確化

  • 亜鉛治療中は 1〜2か月ごとに採血 して亜鉛の量を調整
  • 銅の測定は 数か月に1回 で調整
  • 治療中のモニタリング方法が具体的に示され、より安全で効果的な治療が可能になりました。

3. 治療に使う亜鉛製剤の整理

  • 保険適用で使えるのは ヒスチジン亜鉛酢酸亜鉛
  • ポラプレジンクも紹介されていますが、保険適応は限定的
  • これにより、医療現場での選択が明確になりました。

4. 小児・内科疾患における意義の更新

  • 亜鉛欠乏が関わる疾患について、最新のエビデンスをもとに内容を大幅に改定
  • 小児科・内科それぞれで「亜鉛補充がどのように役立つか」が整理されています。

5. 亜鉛摂取推奨量の改定

  • 成人男性: 9.0〜9.5mg/日(旧版10mg)
  • 成人女性: 7.0〜8.0mg/日(旧版8mg)
  • 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」を反映した最新値になりました。

6. 亜鉛欠乏の頻度・リスク情報の整理

  • 国内における亜鉛欠乏の頻度を記載
  • 亜鉛欠乏がリスクとなる疾患は、メタアナリシスで証明されたもののみを記載
  • 不必要な情報を削ぎ落とし、科学的根拠に基づいた内容に

7. 過剰摂取に関する情報の更新

  • 食事摂取基準に基づいた耐用上限量を記載
  • 血清膵酵素(アミラーゼ・リパーゼ)の上昇は臨床上ほとんど問題がないため、記述を削除(一部本文には残す)

亜鉛不足が子どもに与える影響

日本臨床栄養学会の「亜鉛欠乏症の診療指針 2024」でも、亜鉛は小児の成長・発達にとって重要な栄養素であると明記されています。

  • 亜鉛は小児の成長発達に重要な役割を担う
  • 欠乏すると成長障害や脳の発達遅延につながる可能性がある
  • 重症感染症の頻度や予後にも影響を与えることがある
  • IGF-1(インスリン様成長因子-I)の維持に関与し、骨や身長の成長に不可欠

世界的にも、栄養状態が悪い地域では亜鉛補充によって子どもの成長障害が改善したという報告があります。

お子様の検査が多い

当社では発達障害や自閉症のお子様、あるいは発達が気になると感じている保護者様からのご依頼を多くいただきます。
標準検査ではない毛髪ミネラル検査に費用をかけて受けられる方の多くは、やはり「お子様の成長や発達に関する心配」から行動されているのだと感じています。

毛髪中の亜鉛が低い、という結果は決して珍しくありません。
だからこそ、成長期のお子様にとって必要な栄養素を十分に確保することは、体だけでなく脳の発達にも良い影響をもたらす可能性があります。

まとめ

  • 亜鉛は16種類ある必須ミネラルのひとつ
  • 成長・免疫・遺伝子発現に広く関与している
  • 小児は毛髪中亜鉛濃度が低い傾向
  • 亜鉛不足は成長障害や脳発達への影響が懸念される

成長期の子どもこそ、亜鉛の充足度を意識してあげることが大切です。
不足が心配な方は、血清亜鉛の測定や毛髪ミネラル検査で、まずは現状を知ることから始めてみてください。

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査へ

毛髪ミネラル検査を年24回やると「ハゲる」?

「そんなに毛髪ミネラル検査をやっていたら、髪がなくなるんじゃないの?」
そう思われた方、きっといらっしゃいますよね?

実は、当社の代表は2週間に1度、毛髪ミネラル検査をやっています。
つまり、1年で24回。完全に実験体です(笑)。

必要な本数はどのくらい?

通常、毛髪ミネラル検査に必要なのは 約100本の毛髪(3cm分)
こちらが目安です。

しかし、うちの代表は違います。
もっと細かい変化を知りたいと、根元から1cmごとに検査しています。
つまり、同じ回数でも必要な本数は3倍!300本!

当社では、毛髪の「本数」ではなく「質量(重さ)」が必要なのです。
質量分析計(ICP-MS)で分析するため、必要なのはあくまで一定の重さ。

実際にどのくらい切ってる?

2週間に1度、約300本
1年で24回となると… 合計7,200本!

しかも、切っているのは社員(美容師免許なしの素人)。

実際の写真で検証

そんなに切ってたらきっと地肌とか見えちゃったり、アレ、なんじゃないの??

そんなわけで本日切ったばかりの代表の写真をお見せしましょう。

精いっぱい決めたポーズです。腕を組んで、とか、ちょっと斜にかまえて、とか。

…正面からだと全然わからないですね。それは当然ですね、後頭部らへんですからね採取するのは。

では後ろから…

どうでしょう??あんまりわからないですよね。

動画も撮ってみましたが、いかがでしょう。

24回毛髪検査をやってもあんまりわからなくないですか?

ご意見いただけますと幸いです。

髪は意外と多い

髪の毛はおよそ 10万本 生えているといわれています。
その中の 100本(0.1%) を切るだけなので、見た目ではほとんど変化がありません。

もし「髪の毛そんなに切るのはちょっと…」と迷われている方は、どうぞご安心ください。

髪を切るのは一瞬ですが、検査から得られる情報は生活習慣の見直しにとって役立つものです。
ぜひ、毛髪ミネラル検査を身近に感じていただければ嬉しいです。

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査へ

髪の長い方の検体を集めて部位ごとに測ってみました

今回、髪の長い方の毛髪を集めて、部位による元素濃度の変化を確認してみました。
決して市松人形を作るためではありませんので、ご安心ください(笑)。

「毛先は過去のデータだから、昔たくさん摂取したものが反映されているんじゃないの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

中には過去のデータを知りたいから、毛先を送りたい、と仰る方も少なからずいらっしゃいます。

しかし、実際に測定してみると、必ずしもそう単純な話ではないことがわかります。

毛先ほど高くなる・低くなる元素がある

なぜかは分かりませんが、特定の元素については毛先になるほど濃度が高くなる低くなるという現象がほぼ100%の確率で見られます。
全員が過去にその金属を多く摂取していた、制限していたとは到底考えられません。

さらに興味深いのは、カラーリングやパーマなどの施術の有無に関係なく、この傾向が見られたという点です。

考えられる理由

長い髪はブラッシングやドライヤーの熱によるダメージに加え、衣服との摩擦も受けやすくなります。そうした影響で髪から金属類が流出したり、逆にシャンプーなどに含まれる微量な金属を取り込みやすくなったりする可能性があります。

当社では電子顕微鏡による毛髪撮影サービスも行っていますが、根元の毛髪が荒れている方はほぼいません。一方で、長い髪の毛先ではキューティクルが剥がれていたり、場合によってはほとんど残っていなかったりする方もいらっしゃいます。こうした毛先のダメージが、部位ごとの元素濃度の変化に影響しているのではないかと考えられます。

下記イメージ図です。(極端な例)

実際の分析データ

たとえば鉛の場合、毛先は根元(0–5cm)に比べて平均約5倍の濃度になることがわかりました。

今回のデータは、カラーリングなし(自己申告)の女性9名(N=9)の測定結果です。

0-5cmの濃度を1として濃度比を出しております。

またヒ素の場合は毛先は根元(0–5cm)に比べて平均で40%の濃度になることがわかりました。

評価するために大切なこと

こうした理由から、毛髪ミネラル検査では根元から約3cmの毛髪をカットして送っていただくことをお願いしています。

ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査へ

水銀、長かった戦い…ついに集結(完結編)3ヶ月毎日マグロとはんぺん食べてみた

ついにやりましたーーー!!!
2024年7月から始まった 私と水銀の戦い、1年と2か月かかって、ようやく毛髪中の水銀値が元に戻りました。

「は?何の話?」という方は、過去ブログもぜひどうぞ
水銀負荷試験の経緯はこちら

実験内容をざっくりまとめると

  • 12週間、毎日キハダマグロ100g+はんぺん
  • 約2週間に一度、毛髪ミネラル検査(爪も)

目的は水銀が毛髪にどれくらいで反映するのか&どのくらいで抜けるのかを確認しました。

ピークは意外と早かった

  • 12週間マグロ祭りの結果、10月21日に 4414ppb に到達!
  • 摂取前は 1442ppb だったので、約3倍…マグロパワー恐るべし

食べるのやめたらどうなる?

  • 2024年10月3日に摂取修了、次の検査ではまだ高めだったけどその次から徐々に下降
  • 11ヶ月後、2025年9月4日、ついに 1590ppb まで戻りました!

何も特別なことはしていないのに、この下がった時の達成感…たまらぬものです。

実際の推移

水銀の半減期って?

生物学的半減期は約120日(約4か月)なので理想のシナリオだとこんな感じ

  • 4,414 → 2,207(2025年2月)
  • 2,207 → 1,103(2025年6月)
  • 1,103 → 551(2025年10月)

ただし現実は理想通りにはいかず、普段の生活でも魚から少しずつ水銀は入るので、完全ゼロにはならないんです。魚の摂取をゼロにしたわけではありません。

まとめ

  • 水銀、抜けるのに思ったより時間がかかる
  • 食べすぎ注意!でも抜けると嬉しいもんです
  • 数値が下がるとなんだか 無駄に達成感 が湧く

これにて水銀負荷試験について本当に完結です。

ご覧いただき本当にありがとうございました。

毛髪ミネラル検査にご興味があればこちらからお申込みください。

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査へ

1年間で毛髪検査24回やった話

「1年間で24回も毛髪ミネラル検査をやったことがある人」なんて、日本広しといえど、私ぐらいじゃないでしょうか。どうも、毛髪ミネラル検査の会社の代表です。

2週間に一度、後頭部の目立たないところから髪の毛を採取。月2回。ハゲるんじゃないかと思いましたが、意外と誰も気づかないもんです。やっぱり後頭部だし、案外目立たない。…いや、誰も指摘しないだけかもしれませんけどね(笑)。

なぜそんな極端なことを始めたかというと、ある「人体実験」のためでした。

マグロ生活で水銀は爆上がり!…でも戻らない

最初の目的は、「水銀負荷試験」でした。

毛髪と爪に、食べたものの影響がどのくらいで現れるのか知りたかったんです。そこで、3ヶ月間毎日マグロとはんぺんを食べ続けるという、なんとも体に悪そうなことをやりました。

結果は予想通り!

  • 髪の毛はすぐに反応して、水銀濃度が3倍近くまで跳ね上がりました。
  • は4ヶ月後にやっと反応し始めました。

これで「髪は直近のデータ、爪はもう少し前のデータ」という仮説が確信に変わりました。

ここからが問題です。次に「じゃあ、どのくらいで元に戻るの?」ということを調べるために、マグロ生活をやめ、検査を継続しました。ところが、これがぜんぜん戻らない!

始める前は1,400ppb程度だったのが、1年経ってもまだ2,000ppb。うーむ。長い。このまま私の髪から水銀は消えないんじゃないかなと思いました。

そんな思惑とは全く別に奥様から「お腹やばくない?」という一言がきっかけで

私は「ワンパンマンチャレンジ」なるものを始めたんです。

体はボロボロ、毛髪からは「銅」が爆上がり!?

ワンパンマンチャレンジとは、毎日腹筋、腕立て、スクワットを100回ずつ、ランニング10kmをこなすという修行のような筋トレメニューです。

走り慣れていない体には、まさに地獄。全身が悲鳴をあげている日々が続きました。

そして、チャレンジ開始から1ヶ月ほど経った頃、いつものように毛髪ミネラル検査の結果を見てみると…

銅!カッパー!

なんと、銅の濃度がぎゅーん!って上がってるんです。ワンパンマンチャレンジを始める前と比べると、3倍近くになっていました。

「なんじゃこら?」

毛髪ミネラル検査では、通常3cmの髪の毛から3ヶ月分の平均値を出しますが、このときは1cmで検査していたので、直近1ヶ月のデータが反映されているはず。つまり、ワンパンマンチャレンジで私の体に起きた変化が、そのまま銅の数値に表れていたんです。

銅だけじゃない!鉛とアルミも上がった理由

驚くべきことに、上がっていたのは銅だけではありませんでした。

アルミニウムも、高くなっていたんです。

これらのミネラルは、実は骨に溜まりやすいという特徴があります。ということは、ランニングを始めたことで骨の代謝がよくなり、溜まっていた鉛やアルミが溶け出して、それが髪に反映されたんじゃないか?という仮説が浮上しました。

「骨の代謝がよくなった」なんて、なんだか健康になったみたいで嬉しいですね。過去に短距離をやっていた1年前も同じように数値が高くなっていたので、この仮説はかなり信憑性があるように思えます。

私がこの体験から学んだこと

この一連の「人体実験」で、私は重要な教訓を得ました。

何か極端なこと(ダイエットや筋トレ、サプリメントの摂取など)を始めるなら、始める前に必ず検査を受けるべきだということです。

もし、ワンパンマンチャレンジの途中で初めて毛髪ミネラル検査を受けていたら、「これは運動の結果だ!」なんて分かりっこなかったでしょう。

私の場合、過去のデータがあったからこそ、この変化に気づくことができました。

お金がかかる話ではありますが、自分の身体がどう変わっていくのかを正確に知るためには、やはり「数」が重要です。

私のように月に2回は難しくても、月に1回ならいつも予医ファミリーという月額5,500円の検査のサブスクでで自分の体の変化をチェックできます。皆さんも、自分の体の変化を楽しく記録してみませんか?意外な発見があるかもしれませんよ!

※あくまで今回のことはN=1の考察に過ぎませんので、面白情報として参考としていただければ幸いです。

いつも予医ファミリーはこちら

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査へ

亜鉛がADHDの発症リスクに関係? 周産期のストレスと栄養状態がカギ

2025年8月、国立精神・神経医療研究センターと浜松医科大学の共同研究チームは、ADHD(注意欠如・多動症)の発症に、胎児期の亜鉛不足が関係している可能性があるという、興味深い研究結果を発表しました。

この研究は、母親の妊娠中のストレスが、胎児の血中亜鉛の低下と炎症反応を引き起こし、それが将来のADHDリスクに関わる可能性を示しています。

なぜ亜鉛が注目されているの?

亜鉛は、私たちの体にとって必須の微量元素であり、特に脳の発達や免疫機能に不可欠です。 胎児や乳児の脳が形成される時期には、その役割はさらに重要になります。亜鉛が不足すると、免疫力の低下や味覚異常、肌荒れなどの不調を引き起こすこともあります。

亜鉛とADHDの意外な関係

ADHDは遺伝的な要因が強い病気として知られていましたが、今回の研究では、妊娠中の母親のストレスと子どものADHD症状の間に、亜鉛と炎症が深く関わっている可能性が明らかになりました。

具体的には、以下の3つのポイントが重要です。

1. 妊娠中のストレスが胎児の亜鉛濃度に影響する

妊娠中に母親が強いストレスを感じると、胎児の血中亜鉛レベルが低下し、炎症を促進する物質(IL-6)が増加する可能性があることがわかりました。

2. 生まれたときの炎症が将来のADHD症状と関連

出生時のIL-6濃度が高いほど、その子どもが8〜9歳になったときにADHD症状が強くなる傾向が見られました。これは、赤ちゃんのときの体内の炎症状態が、将来のADHD症状に影響している可能性を示しています。

3. 亜鉛とADHDは遺伝的にもつながっている

遺伝子のデータ解析から、血中の亜鉛濃度とADHDには遺伝的なつながりがあることが判明しました。亜鉛濃度に関連する遺伝的要因がADHDの発症リスクに影響するだけでなく、ADHDに関連する遺伝的要因も亜鉛濃度に影響を与えるという双方向の関係が見出されました。

これまでの研究でも、ADHDの子どもは亜鉛が不足している傾向があることや、亜鉛の補充によって症状が改善するケースは報告されていました。しかし、今回の研究は遺伝的要因、妊娠中のストレス、そして炎症という複数の要素を統合的に分析した点で非常に画期的です。

妊娠期の「こころのケア」と「栄養」が未来を変える

この研究が示す最大のポイントは、妊娠中の母親のメンタルヘルス支援と栄養管理が、子どもの将来の発達リスクを軽減する可能性があることです。

ADHDの発症リスクは遺伝だけではなく、妊娠期のストレスと栄養状態にも影響される。そのメカニズムには亜鉛と炎症が大きく関わっている。

この新しい発見は、母子の健康を守るために、心と体の両面から包括的なサポートがいかに重要かを改めて教えてくれます。今後、さらなる研究が進み、より良い支援体制が構築されることが期待されます。

参考文献

Takahashi et al. (2025). Maternal stress, cord blood zinc and attention deficit hyperactivity disorder, npj Mental Health Research.

毛髪ミネラル検査においても小児は成人に比べると明らかに低い傾向

実際に、ら・べるびぃ予防医学研究所で行っている毛髪ミネラル検査でも、成人と比較すると小児の亜鉛濃度は低い傾向が見られます。
このことは、成長期の子どもにとって亜鉛が不足しやすい栄養素であること、そして脳や体の発達に十分な量を確保することが大切であることを示唆しています。

当研究所が発表した論文でも、小児期の亜鉛状態と健康との関連について報告していますので、あわせてご参照ください。

Metallomics掲載論文はこちら

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査へ

代表、酸化ストレス検査を受けてきました!ワンパンマンチャレンジ!

弊社代表・筒井が、ウイスマー株式会社様にて「d-Romsテスト」「BAPテスト」という検査を受けてきました。
簡単に言うと 少量の血液から酸化ストレス度と抗酸化力を測定できる検査 です。

当社でもこの分析装置の販売代理をさせていただいており、大学病院をはじめ多くの医療機関に導入されています。
実際に多くの論文も出ております。

詳細はこちら(医療機関様や大学様にご案内可能です)

そもそも酸化ストレスとは?

酸化ストレスとは、体の中で“サビ”のようなダメージがたまってしまう状態のことです。
私たちの体は呼吸や代謝のなかで少しずつ「活性酸素」というものを作り出しています。これは本来、ばい菌やウイルスと戦うためにも必要なものですが、増えすぎると細胞や遺伝子に傷をつけてしまいます。

その一方で、体にはビタミンCやEなどの「抗酸化物質」があり、活性酸素を中和して守ってくれています。

つまり、

活性酸素(攻撃する側)

抗酸化力(守る側)

このバランスが崩れて「攻撃>守り」になった状態が 酸化ストレス です。

炎症があると活性酸素が増えるため、酸化ストレスも上がりやすくなります。

なぜ筒井が受けたのか?

理由は…彼が最近、とてもよくわからないチャレンジをしているからです。

その名も 「ワンパンマンチャレンジ」。
(筒井のインスタはこちら @dekkai.vitamin

「ワンパンマン」という漫画・アニメをご存じの方も多いと思います。
主人公のサイタマ先生は、

腹筋100回、腕立て100回、スクワット100回、ランニング10km

これを毎日続けることで最強のヒーローになったのですが、筒井はなぜかそれをリアルに実践しているのです。

50日目のリアル

開始は7月7日。一昨日でちょうど 50日目。
結果は… 満身創痍。

肉離れ

膝や股関節の痛み

それでも走り続ける朝4時のランニング

正直、社員としては「痛いならやめたらいいのに」と思うのですが、
本人は「サイタマ先生は3年間やったんだ!」と謎の理屈で続けています。

毛髪ミネラル検査で異変が!

実は筒井、2~3週間に一度は毛髪ミネラル検査を受けています。
ある日、その結果を見てびっくり。

なんと 銅(Cu)が急上昇 していたのです。 

「銅が…どうして…???」

(…ここは笑うところです)

いきなり高くなったので、コンタミかな?と再度髪をとって検査をしてもほぼ同じ結果に。これはあきらかに高くなっているな、と。

思い当たるのは、食事内容の変化ではなく、むしろ炎症。
銅はセルロプラスミンという炎症に関わるタンパクと結合するため、体の炎症が強まると上がりやすいのです。

「もしかしたら酸化ストレスも高くなっているのでは?」
そう考えた筒井は、すぐにウイスマー様へ連絡し、検査を受けたのです。

気になる結果は…?

ドキドキの検査結果。

数値は d-Roms 339。

「これは相当高いのでは…!?」と身構えましたが、

判定はまさかの軽度の酸化ストレス

毎日腹筋・腕立て・スクワット各100回、ランニング10kmを50日も続けて軽度…。

「ははは、まだまだ追い込めるってことか!」
と本人は妙に前向きになっています。

ビタミンCのおかげ?

ちなみに筒井は毎日 ビタミンCを10gほど 摂っています。
もしかするとその抗酸化作用で酸化ストレスが軽度にとどまっているのかもしれません。

まとめ

筒井は現在「ワンパンマンチャレンジ」に挑戦中

銅の上昇=炎症のサイン?

酸化ストレス検査を受けてみたら「軽度」だった

ビタミンCが意外と効いているのかも?

今後も筒井の体の変化と、検査の結果を追いながらレポートしていきます。
どうか温かい目で見守ってください。

ウイスマー様にもぜひ100日目にもお越しくださいと言われておりますので、また伺いたいと思います。

ちなみに「ワンパンマン」をまだ読んでいない方はこちらからどうぞ。めちゃくちゃ面白いです。

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査へ

【実験レポート】お米に含まれるヒ素は抜けるのか?

〜ミネラルの損失もあわせて検証しました〜

皆さんは、「お米にはヒ素が含まれている」という話を耳にされたことはありますか?

実はイギリスの研究で、「お米を湯でこぼす調理法でヒ素が減る」と報告があり、私たちもいつか検証しようと思い続けてきました。ですがなかなか実施できず、気づけば今日まで…。ついに今回、満を持して当社でも実験を行いました。

日本人はヨーロッパ人の約10倍ヒ素を摂取

日本人のヒ素摂取量は、ヨーロッパの人々と比べて約10倍とも言われています。
ヒ素問題といえば、かつては「ヒジキ論争」が話題になりましたが、近年では「お米」が注目されています。

一説では、計算上 肺がんで亡くなる方の約1割に無機ヒ素が関与している可能性が指摘されています。もちろん計算と実際は異なる面がありますが、お米にヒ素が含まれているのは事実です。

しかも、お米に含まれるヒ素は 毒性の強い無機ヒ素がほとんど

「でも、お米の汚染といえばカドミウムじゃない?」
その通りです。実はカドミウムをできるだけ取り込まないよう工夫をした結果、土壌でヒ素が吸収されやすい環境が生まれてしまったのです。

ヒ素とカドミウムは、まるでシーソーやヤジロベーのような関係。片方を抑えると、もう片方が上がってしまう…。本当にやっかいな存在です。

4つの方法でお米を処理

今回私たちは次の4つの処理法を比較しました。

常温の水で5分洗う
常温の水で5分洗い、そのまま30分放置
80℃のお湯で5分洗う
80℃のお湯で5分間煮続ける

実験結果:ヒ素の減少率

処理方法ヒ素の減少率
①常温5分洗い19%低下
②常温5分洗い+30分放置34%低下
③80℃お湯5分洗い25%低下
④80℃お湯5分煮続け33%低下

一番ヒ素が抜けたのは、
② 常温水で洗ったあと30分放置でした。

ただ④も大接戦です。善戦しました。

しかし、ミネラルはどうなのか?

ここで気になるのが、ヒ素だけでなくミネラルの損失です。
とくにマグネシウムに注目してみました。

処理方法Mgの減少率
①常温5分洗い76%低下
②常温5分洗い+30分放置55%低下
③80℃お湯5分洗い73%低下
④80℃お湯5分煮続け11%低下

④ 80℃のお湯で5分煮続けるが、
ヒ素も落としつつ、ミネラルを最も残す方法であることがわかりました。

と、いうより、しっかりととぐ事ででこんなにマグネシウムが落ちてしまうのか、と驚きました。

とぎ汁のマグネシウム量も比較

さらに、米を処理したあとのとぎ汁に溶け出したマグネシウムも測定。

処理方法とぎ汁中マグネシウム(ppb)
①常温5分洗い51,396 ppb
②常温5分洗い+30分放置38,713 ppb
③80℃お湯5分洗い58,133 ppb
④80℃お湯5分煮続け14,500 ppb

「④」はとぎ汁への流出が少ない=お米にミネラルが残っている可能性大、という二方向から

実験Vlogも公開中

この実験の様子はVlogにまとめました。
なんと動画のどこかに キャンペーンコードも隠されています。
どんなキャンペーンかは…動画をご覧ください。

でも一番大切なのは「おいしさ」

「ヒ素が減るのはいいとして…煮続けたお米はおいしいの?」
これが最大の疑問です。

味についてはそんなに味覚に自信がありませんが、今後検証していきたいと思います。

まとめ

今回の実験では、「80℃のお湯で5分煮続ける」が
ヒ素を減らしつつミネラルを守るベストな方法でした。

しかし、お米は毎日食べるもの。
「美味しさ」を犠牲にしては元も子もありません。
次回は味を確認していきます!

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
ら・べるびぃ予防医学研究所のミネラル検査へ