
先日のブログでお伝えした「ハウスダストに含まれるPFAS(有機フッ素化合物)にさらされた子どもは、そうでない子どもに比べて白血病のリスクが60%も高くなる」という衝撃的な研究結果。
では、赤ちゃんと同じように床に近い場所で過ごすことの多いペットたちへの影響はどうなのでしょうか?
ペットはPFASの影響を受けやすい?
ペットは、床に落ちたホコリを吸い込んだり、毛づくろいで体についたホコリを舐めてしまったりすることで、PFASを体内に取り込むリスクがあります。
さらに、体重が軽いため、人間よりも少量で健康に大きな影響が出る可能性も指摘されています。
犬や猫の血液からもPFASが検出
愛媛大学と北海道大学の研究チームは、室内で飼われている犬や猫31匹の血液を調査したところ、全てのサンプルからPFASが検出されたと発表しました。
研究チームは、PFASが室内のホコリや食べ物などを通じて体内に入ったと見ており、乳幼児への影響も懸念。全国規模の実態調査と、PFASの削減を呼びかけています。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1722594.html
https://lamer-cmes.jp/performance/3140

猫は犬よりもPFASの影響を受けやすい?
スウェーデンの研究では、家庭のホコリと飼い猫の血液をペアで分析し、PFASへの曝露状況を詳しく調査しました。
その結果、ホコリがPFASの主な曝露経路であること、またPFASの血中濃度が猫の健康(特に甲状腺ホルモンやコレステロール)に関連している可能性があることが示されました。
猫は頻繁に毛づくろいをするため、体についたホコリを多く取り込むことがわかっています。この習性から、飼い猫は家庭内のPFAS曝露を把握する指標として有用だと考えられています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33745045/
https://avmajournals.avma.org/view/journals/ajvr/84/7/ajvr.22.12.0221.xml?tab_body=fulltext

まずは「家庭内環境の見直し」から
PFASは非常に多くの製品に使われており、完全に避けるのは難しいかもしれません。
でも、掃除や換気をこまめにして、特にペットが触れるものはPFASを含む製品を避けるなど、少しずつ家庭の中の環境を整えることで、ペットや家族の健康リスクを減らすことが可能です。
ペットは私たちにとって大切な家族。小さな心がけが、愛するペットたちの健やかな未来へと繋がっていくはずです。

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