南部鉄器の鉄瓶で鉄分はとれるのか!?禁断の実験をしてみたら1万倍になった話

というわけで、盛り上がってまいりました。

以前、「南部鉄器の鉄瓶で鉄分補給はできるのか?」という実験を行いました。

結果は――

ほぼ効果なし。

でした。

2万円もしたのに。

いや、もちろん鉄瓶には魅力がありますよ。

お湯がおいしいとか、風情があるとか。

でも私が欲しいのは風情じゃない。

鉄です。

鉄分補給したいんです。

分析屋、諦めない

しかし諦めないのが分析会社。

「鉄瓶で鉄分補給できませんでした」

で終わるわけにはいかない。

そこで思いました。

鉄って酸に溶けやすいよね?

・・・。

・・・・・・。

酸性の水で沸かしたら鉄が出るんじゃない?

やってみよう。

禁断のビタミンC投入

幸いにも、関連会社ではビタミンC粉末を扱っています。

都合が良すぎる。

ということで、ビタミンCを200mLの水に2g溶かして1%溶液を作成。

まずは酸性度を確認。

会社にあった古い試験紙を拝借し測ると、

pH4くらい。

「あれ?」

記憶ではもっと酸性だった気がする。

気になったので会社で再検証。

同じ条件で作製し、pHメーターで測定したところ、

pH2.5。

全然違うじゃないか。

試験紙、お前だったのか。

いざ鉄瓶へ

そんな強酸性のビタミンC水を南部鉄器へ投入。

そして加熱。

結果はどうなったか。

・・・。

・・・・・・。

・・・・・・・・・。

鉄濃度、約1万倍。

え?

1万倍?

出すぎじゃない?

実際の測定値

濃度(平均) ㎍/L
水道水0.18
南部鉄器+水道水4.33
南部鉄器+ビタミンC水35,855

前回の話は何だったのか

前回の実験では、「鉄瓶のお湯だけで鉄分補給しようとすると数千リットル必要」という結論でした。

それが今回は、300mL程度で話が変わるレベル。

急に現実的になった。

いや、なりすぎた。

ただし、おすすめはしません

ここで誤解してほしくないのですが、これは「鉄瓶でビタミンC水を作ろう!」という話ではありません。

実際には鉄だけではなく、マンガン、その他の金属成分も増加していました。

分析屋としては面白い結果ですが、健康法としておすすめするものではありません。

やっぱり酸は強かった

鉄は酸性条件でイオン化しやすい。

教科書にはそう書いてあります。

今回の実験は、「本当にそうなんだな」を数字で見せてくれました。

そして同時に、「条件次第で結果は全然変わる」ということも。

やっぱり実験は面白いですね。

何か分析したいものがあればぜひご相談ください。

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