「超加工食品は健康に良くない」と聞くことが増えました。
では、骨の健康にはどうなのでしょうか?
2026年に発表された大規模な英国バイオバンクの研究では、16万人以上を対象に、超加工食品(UPF)の摂取量と骨密度・骨折との関係が調査され、注目を集めています。
超加工食品が多い人ほど、骨密度が低かった
今回の研究対象は、なんと16万3,855人。約12年間という長期にわたり、骨密度と骨折リスクについて調査が行われました。
その結果、超加工食品の摂取量が多い人ほど、
- 大腿骨頸部
- 大腿骨転子部
- 腰椎
- 全身
といった複数の部位で骨密度が低いという関連が認められました。
さらに、超加工食品の摂取量が多いほど、股関節骨折のリスクは約10%高く、すべての骨折では約3%高いという結果に。特に「股関節骨折」との関連は、高齢期の生活の質(QOL)を保つ上でも見逃せないポイントです。
なぜ、超加工食品と骨が関係するの?
「なぜ超加工食品が骨に影響するの?」と気になりますよね。ただ、今回の研究だけでは、そのメカニズムの断定まではされていません。
背景として考えられているのは、超加工食品の摂取量が多い食生活を送っていると、野菜、果物、魚、乳製品、大豆製品などの摂取が不足しがちになるという点です。つまり、カルシウムやたんぱく質など、骨の維持に不可欠な栄養素が足りなくなっている可能性があります。
つまり、
「超加工食品を食べると、直接骨が弱くなる」 というよりも、 「超加工食品中心の食生活によって栄養バランスが崩れ、それが骨の健康に悪影響を及ぼしている可能性」
が高いと考えられています。
「超加工食品=骨に悪い」と断定はできない?
ここで大切なポイントがあります。
今回の研究は、あくまで「大規模な観察研究」です。そのため、超加工食品が直接原因となって骨密度を低下させたり、骨折を引き起こしたりという「因果関係」を証明したものではありません。
「だから、超加工食品は一切口にしてはいけない!」と神経質になりすぎるのは早計です。
大切なのは「減らす」ことより「足す」こと
骨の健康を考えるとき、超加工食品を100%完璧に排除しようとストイックになりすぎる必要はありません。
忙しい日に冷凍食品やインスタント食品に頼ることだってありますよね。それ自体を必要以上に怖がる必要はないのです。
それよりも意識したいのは、
- 魚や卵、大豆製品、乳製品を意識して選ぶ
- 野菜や果物をプラスする
という「栄養価の高い食品をしっかり食べる(足す)」という視点です。
「超加工食品をゼロにする」ではなく、「体にいいものを味方につける」。この少し前向きな食生活の見直しこそが、将来の骨の健康を守る第一歩になるのではないでしょうか。
参考文献
Hu H, Huang H, Cai L, Qi L, Zhou T. Associations of ultra-processed food intake with bone mineral density and fractures in the UK Biobank. British Journal of Nutrition, 2026.
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