【8月18日限定】米の日スペシャルキャンペーン

「米」という字を分解すると八・十・八となります。

また米をつくるときには88の手間がかかるともいわれており、8月18日はお米の日と呼ばれています。

私たちの食卓に欠かせないお米。
ここ数年、価格が上がってきているのを感じている方も多いのではないでしょうか。

そんなお米ですが、じつは産地や栽培方法によって含まれる栄養素が大きく異なることをご存じですか?

お米に含まれる“避けたい”有害金属も…

日本人の主食であるお米。
ですが、カドミウムやヒ素といった有害な金属も、お米にはごく微量含まれてしまうのです。

カドミウムといえば、「イタイイタイ病」の原因としても知られています。
このため、カドミウムについては全国的に基準値が厳しく管理されています。

しかし先日基準値の2倍超えのカドミウムが検出されたとのニュースもありました。

一方で、ヒ素に関しては、注意が必要であるにもかかわらず、摂取量について明確な基準が設けられていないのが現状です。

ヒ素のPTWI(暫定週間耐容摂取量)は撤回されました

以前は、ヒ素にもPTWI(安全とされる摂取量の目安)が設定されていましたが、
約15年前、「たとえPTWI以下であっても、健康影響が否定できない」とされ、PTWIそのものが撤回されました。

※暫定週間耐容摂取量(PTWI:Provisional Tolerable Weekly Intake)とは、人が一生涯にわたって摂取し続けても、健康に悪影響がないと推定される、一週間あたりの摂取量の上限値のことです。

その量が撤回されたということは、「ヒ素は、少しでも健康に悪影響がないとはいえない」つまり、なるべく摂らない方がよいということです。

ヒ素の摂取量、日本人はヨーロッパの約10倍!?

私たち日本人は、食文化の影響から
ヨーロッパ人に比べて約10倍ものヒ素を日常的に摂取していると言われています。

その主な要因は以下のような食品です。

  • 海藻類(ひじき、わかめ、昆布など)
  • 魚介類(特に底生魚)
  • そして、お米です。

お米は大切な主食。

もちろん、お米は大切な主食です。

こだわって選んだお米を、もっと安心して召し上がっていただきたいのです。

そのためにご案内するのが、「お米のミネラル分析」です。

当社でも50サンプル程度分析を実施いたしました。単位:mg/kg

ヒ素中央値基準値カドミウム中央値基準値
玄米0.260.350.0120.4
白米0.210.20.0140.4

カドミウムの中央値は基準値の1/30程度となっております。しかし、ヒ素の白米についてはほぼ基準値と同等の濃度であることがわかりました。

お米の日キャンペーン

88%OFF!24時間限定

大切なお米に含まれる栄養・有害金属をしっかりチェック。
17元素または24元素のミネラルを分析いたします。

米ミネラル分析

17元素:88,000円 → 10,560円(税込)

24元素:110,000円 → 13,200円(税込)

こんな方におすすめです

  • いつも決まった産地・農家さんからお米を購入している方
  • 玄米や自然栽培米など、こだわりのお米を食べている方
  • ご自身の毛髪ミネラル検査で気になる数値が出た方
  • 小さなお子さまやご家族の健康を守りたい方

こだわりのお米だからこそ、「見えない栄養バランス」も確認してみませんか?
安心して食べ続けるために、ぜひこの機会をご活用ください。

【キャンペーンは8月18日限定】です。

こちらからお申込みいただけます。

https://www.lbv.jp/lbv-ec/?p=2903

骨の話 vol.1 ~たまには基本に帰りましょう。

今回は骨のお話です。

丈夫な骨といえばカルシウム!

今回は骨のお話です。

丈夫な骨といえばカルシウム!

カルシウムは、人の体で最も多いミネラルで、体重の1~2%を占めます。体重60キロの人なら約1kgのカルシウムが存在しているのです。

体内のカルシウムの99%は骨や歯として存在しています。でも、カルシウムだけでは丈夫な骨は作れないのです。

骨は何でできているの?

骨の主成分はカルシムとリンです。カルシウムとリンが結合して「ハイドロキシアパタイト」という成分を作ります。

1990年代に「芸能人は歯が命」という歯磨きのコマーシャルが大ヒットしました。このコマーシャルにより、ハイドロキシアパタイトという成分名の認知度が急上昇しました。

覚えている方いますか?

骨は鉄筋コンクリート

グラフを見ても分かるように、骨は、その20%がコラーゲンでできてきます。

骨は硬いものというイメージが強いですが、実はしなやかさと硬さの両方が必要で、そのしなやかさを支えているのがコラーゲンです。

骨の仕組みは、よく鉄筋コンクリートにたとえられます。

コラーゲン(鉄筋):網目状の骨組みを作っています。このコラーゲン繊維が、骨にしなやかさ弾力性を与え、衝撃を吸収するクッションのような役割を果たします。コラーゲンがあることで、骨は単に硬いだけでなく、ある程度の衝撃を受けても折れにくい「粘り強さ」を持てるのです。

カルシウムなどのミネラル(コンクリート): このコラーゲンの網目(鉄筋)に、カルシウムやリンなどのミネラルが沈着してコンクリートのように固まり、骨に硬さ強度を与えます。

骨の役割

体を支える(支持): 骨は全身の土台となり、体を支えることで、私たちが重力に逆らって立ったり、座ったり、姿勢を保ったりすることを可能にしています。人間の体には206個の骨があり、組み合わさって骨格を形成し、体の形を維持しています。

臓器を保護する(保護): 脳は頭蓋骨に、心臓や肺などの重要な内臓は肋骨や胸骨に、脊髄は脊椎(背骨)に覆われる形で、外部からの衝撃から守られています。骨は私たちの体の重要な臓器を守る「鎧」のような役割を果たしています。

体を動かす(運動): 骨には筋肉が付着しており、骨と骨は関節でつながっています。脳からの指令で筋肉が収縮すると、骨が引っ張られて関節が動き、手足の曲げ伸ばしや歩行など、様々な運動が可能になります。骨は、筋肉と連動して体を動かすための「てこの原理」の支点となります

血液を作る(造血): 骨の中心部にある「骨髄(こつずい)」という組織で、赤血球、白血球、血小板といった血液の成分が作られています。骨髄は「血液生産工場」とも呼ばれています。

カルシウムを貯蔵する(貯蔵): 骨は体内のカルシウムの約99%を蓄えている「カルシウムの貯蔵庫」です。カルシウムは骨や歯の主成分であるだけでなく、神経伝達、筋肉の収縮、血液凝固など、生命活動に不可欠な様々な生理機能にも関わっています。血液中のカルシウム濃度が低下すると、骨からカルシウムが溶け出して血液中に供給され、逆に濃度が高まると骨に蓄えられます。このようにして、体内のカルシウム濃度は常に一定に保たれています。

骨の話は次回も続きます。

次回は骨にいい栄養素をご紹介します。

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
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【実験レポート】お米に含まれるヒ素は抜けるのか?

〜ミネラルの損失もあわせて検証しました〜

皆さんは、「お米にはヒ素が含まれている」という話を耳にされたことはありますか?

実はイギリスの研究で、「お米を湯でこぼす調理法でヒ素が減る」と報告があり、私たちもいつか検証しようと思い続けてきました。ですがなかなか実施できず、気づけば今日まで…。ついに今回、満を持して当社でも実験を行いました。

日本人はヨーロッパ人の約10倍ヒ素を摂取

日本人のヒ素摂取量は、ヨーロッパの人々と比べて約10倍とも言われています。
ヒ素問題といえば、かつては「ヒジキ論争」が話題になりましたが、近年では「お米」が注目されています。

一説では、計算上 肺がんで亡くなる方の約1割に無機ヒ素が関与している可能性が指摘されています。もちろん計算と実際は異なる面がありますが、お米にヒ素が含まれているのは事実です。

しかも、お米に含まれるヒ素は 毒性の強い無機ヒ素がほとんど

「でも、お米の汚染といえばカドミウムじゃない?」
その通りです。実はカドミウムをできるだけ取り込まないよう工夫をした結果、土壌でヒ素が吸収されやすい環境が生まれてしまったのです。

ヒ素とカドミウムは、まるでシーソーやヤジロベーのような関係。片方を抑えると、もう片方が上がってしまう…。本当にやっかいな存在です。

4つの方法でお米を処理

今回私たちは次の4つの処理法を比較しました。

常温の水で5分洗う
常温の水で5分洗い、そのまま30分放置
80℃のお湯で5分洗う
80℃のお湯で5分間煮続ける

実験結果:ヒ素の減少率

処理方法ヒ素の減少率
①常温5分洗い19%低下
②常温5分洗い+30分放置34%低下
③80℃お湯5分洗い25%低下
④80℃お湯5分煮続け33%低下

一番ヒ素が抜けたのは、
② 常温水で洗ったあと30分放置でした。

ただ④も大接戦です。善戦しました。

しかし、ミネラルはどうなのか?

ここで気になるのが、ヒ素だけでなくミネラルの損失です。
とくにマグネシウムに注目してみました。

処理方法Mgの減少率
①常温5分洗い76%低下
②常温5分洗い+30分放置55%低下
③80℃お湯5分洗い73%低下
④80℃お湯5分煮続け11%低下

④ 80℃のお湯で5分煮続けるが、
ヒ素も落としつつ、ミネラルを最も残す方法であることがわかりました。

と、いうより、しっかりととぐ事ででこんなにマグネシウムが落ちてしまうのか、と驚きました。

とぎ汁のマグネシウム量も比較

さらに、米を処理したあとのとぎ汁に溶け出したマグネシウムも測定。

処理方法とぎ汁中マグネシウム(ppb)
①常温5分洗い51,396 ppb
②常温5分洗い+30分放置38,713 ppb
③80℃お湯5分洗い58,133 ppb
④80℃お湯5分煮続け14,500 ppb

「④」はとぎ汁への流出が少ない=お米にミネラルが残っている可能性大、という二方向から

実験Vlogも公開中

この実験の様子はVlogにまとめました。
なんと動画のどこかに キャンペーンコードも隠されています。
どんなキャンペーンかは…動画をご覧ください。

でも一番大切なのは「おいしさ」

「ヒ素が減るのはいいとして…煮続けたお米はおいしいの?」
これが最大の疑問です。

味についてはそんなに味覚に自信がありませんが、今後検証していきたいと思います。

まとめ

今回の実験では、「80℃のお湯で5分煮続ける」が
ヒ素を減らしつつミネラルを守るベストな方法でした。

しかし、お米は毎日食べるもの。
「美味しさ」を犠牲にしては元も子もありません。
次回は味を確認していきます!

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消えない毒  半世紀以上続く六価クロム汚染の現実  ―『第4回 環境化学物質合同大会』から

先日、ブログでご報告した『第4回 環境化学物質合同大会』で報告されていた論文を分かりやすくご紹介します。

環境問題と聞くと、新しい技術で解決できる、あるいは時間が経てば自然と元に戻る、そんなイメージをお持ちかもしれません。しかし、中には何十年、半世紀以上もの時が流れても、いまだに私たちの生活を脅かし続けるやっかいな汚染が存在します。

今回は、東京都江戸川区や江東区で実際に起きている六価クロム汚染の事例が学会で報告されていました。

六価クロムって?

「クロム」は、必須ミネラルの一つ。必須ミネラルのクロムは膵臓(すいぞう)から分泌されるホルモンであるインスリンの働きをサポートします。

でも、有名なのは「六価クロム」という非常に毒性が強い形態のクロムではないでしょうか?

六価クロムは、必須ミネラルのクロム(三価クロム)と違い、強い毒性と発がん性を持ちます。酸化力が非常に強く、水に溶けやすく、人体に取り込まれると細胞を傷つけ、呼吸器系や皮膚に悪影響を及ぼします。

「六価クロム」:消し去れない過去の遺産

六価クロムは、工場などから排出される非常に毒性の高い金属の一種です。特に問題となるのは、その持続性と拡散性。一度土壌や地下水に染み込むと、無毒化するのが極めて難しいという性質を持っています。

1975年、日本化学工業株式会社が60年間にわたり六価クロム鉱滓(こうさい:産業廃棄物)を投棄し続けていたことが判明し、大きな社会問題となりました。

東京都江戸川区と江東区の区界周辺では、かつて工場が不法投棄した六価クロムが無害化処理をされたのちに埋められ、一部は公園として開放されています。

しかし、この公園周辺ではその後も六価クロムの流出が相次いで検出され、その都度無害化対策が施されています。半世紀以上が経過してもなお、六価クロムを封じ込めることができないのです。

終わらない戦い:雨が毒を運び、結晶が広がる

「封じ込め処理」が行われているにもかかわらず、なぜ六価クロムは消えないのでしょうか? そのやっかいなメカニズムを見ていきましょう。

  • 雨が降るたびに表面へ:2024年5月から11月にかけて江戸川区小松川地区で行われた調査では、道路脇の粉塵に含まれる六価クロム濃度が、降雨後に上昇することが明らかになりました。これは、地中に埋まった鉱滓から毒性の高い六価クロムが溶け出し、雨水とともに毛細管現象によって地表に滲み出してくるためです。つまり、雨が降るたびに、六価クロムが道路表面に「二次汚染源」を作り出しているのです。
  • 乾燥すると新たな汚染源に:路面に滲み出た汚染水は、乾燥すると白や薄黄色の結晶となり、道路脇に現れることがあります。この結晶も、地下の鉱滓由来の元素を含んでおり、風などによって舞い上がれば、新たな粉塵汚染源となります。

このように、

雨が降れば毒が滲み出し、晴れればそれが結晶となって拡散するというサイクルが、半世紀以上経った今も繰り返されているのです。封じ込めの努力にもかかわらず、自然の力(降雨)が、地中の毒を地上に再浮上させてしまうという、非常にやっかいな問題に直面しています。

見えない脅威:私たちの足元に潜む毒

道路は、私たちや車が日常的に利用する場所です。もし六価クロムを含む粉塵や結晶が路面に存在すると、以下のようなリスクが考えられます。

  • 粉塵として空気中に:車の走行や風によって、汚染物質が粉塵となり空気中に舞い上がります。
  • 健康被害の懸念:舞い上がった粉塵を吸い込んだり、手から口に入れたりすることで、健康被害が生じる可能性が懸念されています。

今回の調査では、六価クロムだけでなく、鉛(Pb)ヒ素(As)カルシウム(Ca)ストロンチウム(Sr)といった元素も、道路脇粉塵や結晶から検出され、これらも地下の鉱滓由来の汚染元素である可能性が指摘されています。

環境汚染の長期的な課題

江戸川区周辺の六価クロム汚染は、単なる一地域の問題にとどまりません。これは、過去の産業活動が残した負の遺産が、いかに長く、そしてやっかいな形で私たちの子孫に影響を及ぼし続けるかを示す象徴的な事例です。

半世紀以上経っても「無毒化」の最終的な解決策が見つからず、継続的な監視と対策が求められる。これが、深刻な環境汚染の現実です。

この問題から、私たちは何を学び、未来へどう繋いでいくべきでしょうか。私たちの足元に潜む見えない脅威として、今もなお私たちに問いかけ続けています。

ご紹介した論文:『東京都江戸川区小松川地区における道路脇粉塵の微量元素濃度と降雨の関連』東京農工大学 大学院 / 公益財団法人 海洋生物環境研究所)

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第4回 環境化学物質合同大会 参加してきました!

昨日「第4回 環境化学物質合同大会」に参加してまいりました。
開催地は山形。始発の新幹線に乗り、終電で帰宅するというハードスケジュールでしたが、充実感たっぷりの1日でした。

この合同大会は「環境化学討論会」と「日本環境毒性学会」の合同開催で、なんと山形市内の2つの大きな建物を貸し切って実施されるほどの大規模なもの。

参加者は会場を行き来しながら、同時進行で行われる数多くの発表を聞き比べるというスタイルで、次はどのセッションを聞こうかと目移りしながら、会場を渡り歩きました。

私は無機分析を専門としていることもあり、つい、無機分析関連の発表に集中してしまいましたが、それでも1日があっという間に過ぎてしまうほど内容が濃く、最新の研究に触れてアップデートされた気持ちになれました。

これまで医療や予防の分野の展示会に多く参加してきましたが、今回の大会はその雰囲気とは全く違い、まさに 「マニアック中のマニアック」 という印象。
ヒ素や水銀、セシウム、ストロンチウム、クロムといった元素の環境中での挙動や影響について、研究者の皆さんが発表されている内容はとても刺激的で、圧倒されました。

当社の業務も研究要素を含みますが、私たちは皆様からいただいた検体や情報をもとに解析を行い、その結果から後付けで研究テーマを設定するスタイルです。

一方で、発表された研究者の方々は、まず研究テーマを立て、実現に向けて緻密な計画と行動力でフィールドワークを進めておられ、改めて「本格的な研究者」のすごさを感じました。

また、特に印象的だったのは PFAS(有機フッ素化合物) に関する発表の多さ。全体の約2割がPFAS関連だった印象で、企業展示もPFAS一色といえるほど。環境分野での関心の高さをひしひしと感じました。

交流会も大変盛況で、おそらく200〜300人ほどが参加されていたと思います。

会場では、環境分野で広く利用されている ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計) の話題で盛り上がる場面も多く、同じ分析を行う立場として非常に楽しい時間でした。
ただ「毛髪で分析しています」とお伝えすると、知らない方が多かったのも新たな発見でした。まだまだ認知度が低い!がんばらなければ!

さらに、余興では山形名物の 花笠踊り が披露され、会場は大いに盛り上がりました。
次回の開催地は長崎とのこと。今度は泊まりがけで参加して、もっとたくさんのセミナーに参加する心に決めています。

ちなみに会場でいただいたこのトートバッグ、ベンゼン環を意識して作られたそうです。かわいい。


「とりあえずこの4つ!」ミネラル不足が気になるあなたに知ってほしい話

健康を気にして食事に気をつけているけれど、「ミネラル」って何をどれくらい摂ればいいのか、正直よくわからない……。そんな方、多いのではないでしょうか。

私たちの体にとってミネラルはとても大切な栄養素。でも、ビタミンやたんぱく質に比べて注目されることが少なく、「気づかないうちに不足していた」ということが起こりがちなんです。

そこで今回は、「とりあえずこの4つを意識しておけばOK!」という代表的なミネラル、カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛について、お話します。

とりあえず、この4つ!

現代の日本人は、食生活の変化や加工食品の普及などにより、必要なミネラルが十分に摂れていない「新型栄養失調」の状態にあると言われています。特に注意したいのが、厚生労働省の調査などでも指摘されている、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛の4つのミネラルです。

骨と心の安定剤「カルシウム」

「カルシウム=骨」というイメージをお持ちの方は多いでしょう。その通り、カルシウムは私たちの体の約99%が骨や歯に存在し、それらを丈夫に保つために欠かせないミネラルです。しかし、カルシウムの働きはそれだけではありません。

  • 筋肉の収縮や神経伝達をスムーズにする
  • 心臓の正常な働きを助ける
  • 精神的な安定にも関わる

など、実は全身のさまざまな機能に関わっています。不足すると、骨がもろくなるだけでなく、イライラしやすくなったり、不眠につながったりすることも。

日本人は慢性的にカルシウム不足。厚生労働省の調査でも、特に若い女性や高齢者の摂取量が目標に届いていないという結果が出ています。

効果的な摂取方法

  • 牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品
  • 小魚(しらす、煮干し、桜エビなど)
  • 緑黄色野菜(小松菜、チンゲン菜、ブロッコリーなど)
  • 豆腐や納豆などの大豆製品
  • ゴマやアーモンドなどのナッツ類

ビタミンDと一緒に摂ると吸収率がアップするので、きのこ類や魚介類も意識して食べましょう。

縁の下の力持ち「マグネシウム」

マグネシウムは体内の300以上の酵素の働きを助ける、大事なミネラル。中でも注目したいのが、ストレスへの耐性や血圧の調整に関わっているという点。

ところが、精製された食品(白米や白いパンなど)中心の食生活では不足しやすくなります。外食やインスタント食品が多い人ほど、要注意です。

また、カルシウムとのバランスが重要で、カルシウム:マグネシウム=2:1の比率が理想的とされています。

  • エネルギーを作り出す
  • 筋肉の収縮をサポートし、こむら返りなどを防ぐ
  • 神経の興奮を抑え、精神を安定させる
  • 血圧や血糖値の調整にも関わる

など、あらゆる生命活動に深く関わっています。ストレスが多い方や、お酒をよく飲む方は不足しがちと言われています。

効果的な摂取方法

  • 海藻類(わかめ、昆布、ひじきなど)
  • ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど)
  • 玄米や全粒粉パンなどの未精製穀物
  • 豆類(大豆、小豆、そら豆など)
  • 緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリーなど) 魚介類(あさり、いわし、かつおなど)

現代の精製された食品では失われがちです。また、調理法によって失われやすい性質があるので、意識して摂ることが大切です。

元気の源!「鉄」

あまりミネラルのことを知らない方でも、貧血と聞くと「鉄不足」を思い浮かべる方もいるように、鉄はミネラルの中でも有名なもののひとつ。

  • 全身に酸素を運ぶヘモグロビンの材料になる
  • 筋肉中に酸素を貯蔵するミオグロビンにも関わる
  • エネルギーを作り出す過程に必要
  • 免疫機能の維持にも関与

不足すると「疲れやすい」「頭が重い」「顔色が悪い」などの症状が出てきます。

日本では、特に月経のある女性の多くが鉄不足。また、成長期の子どもやスポーツをよくする人にも貧血が多く見られます。

効果的な摂取方法

  • 赤身肉(牛肉、豚肉、鶏肉のレバーなど)
  • 魚介類(まぐろ、かつお、あさり、しじみなど)
  • 卵黄
  • 緑黄色野菜(ほうれん草、小松菜など)
  • 海藻類(ひじき、のりなど)
  • 大豆製品(納豆、豆腐など)

鉄には動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」があり、ヘム鉄の方が吸収率が高いのが特徴です。吸収率を上げるには、ビタミンCと一緒に摂るのがポイント。たとえば「小松菜と柑橘のサラダ」「レバーとピーマン炒め」など、ちょっとした工夫が効きます。

免疫力と美肌の味方「亜鉛」

最後は亜鉛。4つの中では知名度はあまりないかもしれません。でも、免疫力の維持、皮膚や髪の健康、味覚を正常に保つなど、多彩な働きがあります。

実は私たちの体内で細胞の成長や新陳代謝に深く関わる、非常に重要なミネラルです。

  • 約300種類もの酵素の構成要素となる
  • 細胞分裂を助け、皮膚や髪、爪の健康を保つ
  • 味覚や嗅覚を正常に保つ
  • 免疫機能を高める
  • 生殖機能にも深く関わる

など、目に見えないところで体の機能を正常に保つために大活躍しています。

不足すると、「風邪をひきやすい」「肌荒れが治らない」「味がしない」といった不調が出ることも。

特に、加工食品やファストフード中心の食生活では不足しやすく、育ち盛りの子どもや高齢者、アルコールをよく飲む人も要注意です。

また、男性の場合は精子の質にも影響するため、妊活中の男性にも重要です。

効果的な摂取方法

  • 牡蠣(最も豊富な亜鉛源)
  • 肉類(牛肉、豚肉、鶏肉など)
  • 魚介類(うなぎ、いわし、たこなど)
  • 乳製品(チーズ、牛乳など)
  • ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど) 大豆製品

亜鉛は動物性食品からの吸収率が高く、植物性食品からは吸収されにくい特徴があります。また、アルコールの代謝や激しい運動により消耗しやすいため、お酒をよく飲む人や運動習慣のある人は特に意識して摂取することが大切です。

ただし、牡蠣は、亜鉛を豊富に含んでいますが、有害金属も多いので、日常的に食べるにはおススメしません。

「4つのミネラル」を意識して、賢くミネラルをチャージしよう!

ご紹介した4つのミネラルは、それぞれが体の異なる機能に深く関わっていますが、実は互いに協力し合いながら、私たちの健康を支えています。

例えば、カルシウムの吸収にはマグネシウムが必要ですし、鉄の吸収にはビタミンCが、亜鉛の働きにはタンパク質が重要になります。つまり、特定のミネラルだけを意識するのではなく、バランスの取れた食事を心がけることが、何よりも大切なのです。

現代の食生活では、手軽な加工食品や外食が増え、野菜や海藻類、魚介類などを十分に摂る機会が減っているのが現状です。まずは、以下の点を意識してみてください。

  • 彩り豊かな食事を心がける
  • 旬の食材を取り入れる
  • 加工食品を減らし、自炊の機会を増やす
  • 和食はミネラル豊富な食材が多いため、積極的に取り入れる

もちろん、毎日完璧な食事をすることは難しいかもしれません。そんな時は、サプリメントの利用も選択肢の一つですが、まずは普段の食事で不足しがちなミネラルを意識して摂ることから始めてみましょう。

私たちの体は、私たちが食べたもので作られています。今回ご紹介したカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛の4つのミネラルを意識して食生活を見直すことで、きっとあなたの体はもっと元気に、もっと快適になるはずです。

今日からできる小さな一歩が、未来の健康を大きく変えるきっかけになるでしょう。ぜひ、意識してミネラル豊富な食材を食卓に取り入れてみてくださいね!

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熱中症は「隠れミネラル不足」に要注意!

今年の夏も猛暑が予想されていますね。

消防庁の発表では、6月30日から7月6日の1週間における熱中症による救急搬送人員数が10048人、これは昨年の同時期より多く、すでに厳しい暑さの影響が出始めています。

水分補給だけで本当に大丈夫?

「ちゃんと水分はとっているから大丈夫!」という声をよく聞きますが、実は水分補給だけでは不十分な場合も。熱中症の陰に潜む「隠れミネラル不足」に注意が必要です。

熱中症って、どうして起こるの?

私たちの体は、汗をかくことで体温を調節しています。しかし、気温や湿度が高い環境で大量に汗をかくと、体内の水分だけでなく、ナトリウムやカリウムといった重要なミネラルも一緒に失われてしまいます。

これらのミネラルが不足すると、体内の水分バランスが崩れ、めまい、頭痛、吐き気、筋肉のけいれんなど、熱中症の症状が現れるのです。

ナトリウムだけじゃない!熱中症予防に欠かせないミネラルたち

「熱中症=塩分補給」と言われがちですが、実は ナトリウム以外のミネラルもとても重要です。

ナトリウム:水分バランスの司令塔

体液の浸透圧を保ち、水分の移動をコントロール。
不足すると脱水が進み、熱中症のリスクが高まります。

カリウム:筋肉や神経のサポーター

細胞内に多く存在し、ナトリウムと連携して浸透圧を調節。
不足すると、だるさや筋肉のけいれんが起こりやすくなります。

マグネシウム:300以上の酵素反応を支える縁の下の力持ち

神経伝達、筋肉の収縮、体温調節など多くの役割を担っています。
不足するとけいれん・不眠・イライラなど、熱中症に似た症状が出ることも。

カルシウム:骨や歯だけじゃない!

神経や筋肉の働きにも欠かせません。
汗と一緒に流れ出てしまうため、こまめな補給が必要です。

子どもの熱中症の8割は、スポーツ活動中に発生!

日本の小児の熱中症患者に関する最新の研究では、熱中症で運ばれてくる子どもの多くは中学生や高校生。特に8月が47%、7月が42%と、夏の盛りに集中して発生しています。

時間帯では午後(12〜18時)が半数以上(52%)を占めていました。

注目すべきは発生状況で、80%がスポーツ活動中に、そしてそのほとんど(70%)が屋外で発生していました。これは、消防庁が発表する熱中症による救急搬送状況で「住居」が最多である成人を含めた全体の傾向とは大きく異なり、子どもの熱中症予防には特に屋外でのスポーツ活動時の対策が重要であることを示唆しています。

(参考文献:Characteristics of pediatric patients with heat-related illness transferred to emergency departments: descriptive analysis from Japan

今日からできる!ミネラル補給のポイント

では、具体的にどのようにミネラルを補給すれば良いのでしょうか?

1. 水分補給は「何を飲むか」が重要!

ただの水だけでなく、ミネラルを含む飲料を選びましょう。

  • スポーツドリンク: 水分とミネラルを効率よく補給。ただし糖分が多いので飲み過ぎ注意。
  • 経口補水液: 電解質濃度が高く、脱水時に非常に効果的。
  • 麦茶: カリウムなどを含み、ノンカフェインで毎日の水分補給に◎
  • ミネラルウォーター: 硬水にはミネラルが多め。慣れない方は少しずつ取り入れて。

2. 食事からもバランス良く!

毎日の食事から、4つのミネラルを意識して摂取しましょう。

  • ナトリウム: 塩分を含む食品(漬物、梅干し、味噌汁など)から適度に摂取。ただし、過剰摂取は高血圧のリスクを高めるため注意。
  • カリウム: 野菜(ほうれん草、きゅうり)、果物(バナナ、スイカ)、海藻類に豊富。
  • マグネシウム: 豆類(納豆、豆腐)、ナッツ類(アーモンド)、海藻類(わかめ)、全粒穀物、緑黄色野菜に豊富。
  • カルシウム: 牛乳、乳製品、小魚、緑黄色野菜に豊富。

今年の夏も、熱中症に負けない体を作るために、水分補給だけでなく「ミネラル」の補給を意識してみてください。

特に、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムといったミネラルをバランス良く摂ることが、熱中症予防の鍵となります。

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
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青春は貧血の季節? 思春期の鉄不足

先日、友人の中学1年生になる息子さんが軽い貧血と診断されました。
鉄は、もっとも不足が懸念されているミネラルの一つ。
そこで今回は、思春期の貧血についてです。

体は急速に大きくなる思春期は、鉄の必要量が高まります。

また、女子は、月経が始まる人が増え、出血により鉄を失うため、鉄の需要はさらに高まります。

そのため、12歳から17歳の鉄の必要量は、大人よりもずっと多く、貧血になりやすい時期ともいえます。

ほとんどは鉄欠乏性貧血

この時期の貧血は、ほとんどが鉄の摂取不足による鉄欠乏性貧血です。

こんな症状があるなら、鉄が不足しているのかもしれません。

  • 朝起きられない
  • 集中力、注意力が低下している
  • だるい、めまいがする
  • イライラしやすい
  • 頭痛

※ほかの病気でも、これらの症状がみられることがあります。

スポーツ貧血

さらに、運動が原因で生じる貧血を「スポーツ貧血」といいます。

スポーツをする人特有の原因としてこれらがあげられます。

① 鉄の需要が高まる
 成長や筋肉量が増えると、必要とする鉄の量も増えます。
② 鉄の摂取不足
 必要量が増えているのに、食事などから摂取する鉄が少ない
③ 溶血(赤血球が壊れる)
 ランニング、バレーボール、バスケットボール、剣道など足の裏への強い刺激が繰り返される競技では、足の裏の毛細血管が壊れ、貧血になることがあります
④ 失われる鉄が増える
 大量の汗をかくと、わずかに汗に含まれる鉄も一緒に失われます。

鉄の貯蔵庫

鉄は、体でいろいろな働きを担う重要な栄養素なので、鉄が不足した場合にそなえて貯蔵庫を持っています。

それが肝臓です。

肝臓にはフェリチンをいわれる鉄が貯蔵されています。

食事などからとる鉄の量が不足すると、肝臓からフェリチンを放出して、体が必要とする鉄の量を維持します。

え?貧血と診断された?

それはつまり、鉄の摂取量が不足する状態が続き、貯蔵してある鉄も使い果たしてしまったという状態なのです。

貧血にならないために

まずは食事。
食品に含まれる鉄には、赤身の肉や魚などの動物性食品に多く含まれるヘム鉄と、野菜や穀類、豆類などの植物性食品に多く含まれる非ヘム鉄があります。
ヘム鉄は、非ヘム鉄よりも吸収率が良く、胃壁や腸管を荒らしにくく、さらに、食物繊維やタンニンと一緒に摂っても吸収が妨げられにくいという特徴があります。
でも、日本人が食事から摂取する鉄の85%以上は吸収率の低い非ヘム鉄です。
鉄不足を効果的に予防するためには、非ヘム鉄だけでなく、吸収性の高いヘム鉄が豊富な食品をバランスよく摂取することです。

鉄を吸収しやすくする

ビタミンC

ビタミンCは、鉄(非ヘム鉄)の吸収を促進します。ビタミンCを豊富に含む食品(オレンジ、レモン、イチゴ、トマトなど)を食事に追加することで、非ヘム鉄の吸収率を上げることができます。

酢や酸味のある調味料

酢やレモン汁などの酸味のある調味料も非ヘム鉄の吸収を促進します。食事にこれらの調味料を加えることで、鉄の吸収が改善されます

鉄を豊富に含む食品と組み合わせる

ヘム鉄を豊富に含む食品(赤身の肉、鶏肉などの動物性食品)と一緒に非ヘム鉄(豆類、ホウレン草などの植物性食品)を摂取することで、非ヘム鉄の吸収率を向上させることができます。

サプリメントでの摂取には注意が必要

食事で鉄を過剰に摂ってしまうことはほとんどあり得ませんが、サプリメントでの鉄の摂取には注意が必要です。
鉄は、過剰になると体内で活性酸素を発生させ、細胞を傷つけます。
鉄のサプリメントは医師の処方以外ではあまりおススメできません。

鉄の吸収を阻害するもの

  • カルシウム: カルシウムは鉄と化学的性質が似ているため、鉄の吸収を阻害することがあります。牛乳を毎日、大量に飲んで貧血になることを「牛乳貧血」と名付けられています。もちろん、カルシウムは大切な栄養素の一つなので、適切な量のカルシウムをとることはとても大切です。
  • タンニン: コーヒーや紅茶、煎茶などに含まれる「タンニン」は、鉄(非ヘム鉄)の吸収を阻害する成分の一つです。 タンニンが鉄と結合して水に溶けにくくなるので、食事中や食事の直後に摂るのは避けましょう。
  • フィチン酸: フィチン酸は、穀類や豆類などの外皮部分に多く含まれ、体内に入ると鉄や亜鉛と強く結合し、水に溶けない不溶性の成分に変化するため、吸収されずそのまま排泄されてしまいます。健康や美容のために玄米を主食としている人は、鉄が効率よく吸収されない可能性もあるので注意する必要があります。
  • シュウ酸:シュウ酸は非ヘム鉄と結合して、鉄の吸収が阻害されることがあります。シュウ酸は、穀物や一部の野菜に比較的高い濃度で含まれています。たとえば、ホウレン草やタケノコのアクに多く含まれますが、シュウ酸は水溶性なので、下茹でをしてアク抜きをすると70~80%のシュウ酸が水に溶けだします。

誤ったダイエットは禁物

その他に、このころから特に女の子のダイエットが多くなります。

極端に食事を減らしたり、偏った食事になったりすることで、成長に必要な栄養素がとれなくなることもあります。

心と体が急速に成長する思春期にこそ、バランスの良い食生活を送らせてあげたいですね。

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【書籍紹介】飼い主が獣医師を超えた日

ら・べるびぃ予防医学研究所で「愛犬ミネラル検査プレミアム」「愛猫ミネラル検査プレミアム」のアドバイスをお願いしている サニーズアニマルクリニック院長・櫻井先生の書籍が発売されました。

書籍はこちらからです。(kindleのみです)

飼い主が獣医師を超えた日

Amazonで紹介されていた本書の「はじめに」がステキだったので、そのまま転載させていただきます。

▼今まで諦めずにここまできた飼い主さんへ
・すでにいくつも動物病院へ行って、何かしらの改善策を実施したけど、改善しない。
・ペットのために、いろいろ手を尽くせば尽くすほど、身も心も疲弊してしまっている。
・獣医さんに「治らない病気」と言われても納得できず、治る方法は本当にないのか?と思ってしまう。でも、こんな自分の考えや行動がおかしいのか?とも思うから、周りに聞くこともできない。

こんなに悩んでいるのは私だけ?
こんなに獣医師に不信感を抱いているのは私だけ?
周りは敵だらけ…そんなふうにいつの間にか孤独感にさいなまれている…

実は、そんな飼い主さんがたくさんいらっしゃいます。

そんな風に、不安の中で孤独に、 あなたは今まで、どれだけ頑張ってきましたか?
この本を開いた今日が、あなたとその子の新しい記念日です

▼治療の主役は飼い主である
勤務医時代、僕は毎日、対症療法で再発を繰り返す動物たちと向き合っていました。

抗生剤、ステロイド、ケイレン止め、ホルモン剤――その場限りの手術に、副作用の強いワクチン…。痒み止めの薬を飲めば痒みは止まるかもしれない。でも薬をやめればまた痒みは再発する。ケイレン止めの薬を飲めばケイレンは治るかもしれない。でも薬をやめればまたケイレンは再発する。

パテラ(膝蓋骨脱臼)で膝の手術をすれば膝は外れなくなるかもしれない。でも筋肉によって関節が保護されたわけでも筋肉が付きやすくなったわけでもないから、また次の関節の疾患になっていったり、筋肉の低下が生じ動きが悪くなれば、全体的な動きは低下し、それにより消化器の機能も落ちて、次は膵炎になっていったりする…。

治す立場でいながら、「治していきましょう」と言いながら、心の中では治らないことを知っています。
繰り返すことを知っています。また時間が経てば、忘れた頃に違う症状になって出てくることを知っていました。
何よりも…飼い主さんがこころから笑っていないことを知っていました。
そんな毎日に、僕の心は少しずつ蝕まれていきました。

「本当に、これでいいのか?」

そこから「本当の意味での治療とは?」を飼い主さんと模索する日々が始まりました。

その中でペットの病気を治す仕組みを発見し、その仕組みを動かす主人公は、専門家である獣医師ではなく、「飼い主」であることが見えてきました。

▼見えづらい世界を見えやすくする
僕ら専門家の仕事は「見えづらい世界の見えやすくすること」です。
今回のこの本では飼い主さんが生み出したうそのような本当の話(根本治療)をご紹介しつつ、その仕組みを説明させていただこうかと思います。

これは決してスピリチュアルな話ではありません。 近年の脳科学、量子物理学、行動心理学の分野でも、科学的に証明されているものもあれば、まだわからないこともあります。それらも含めて、できる限りわかりやすく、ご説明させていただければと思います。

この本では、そうした科学的な視点からの解説を織り交ぜながら、 飼い主さんが「本当の意味でペットと生きる力」を少しでも手にしていけるように構成させていただきました。伝えきれないこともたくさんありますが、クリニックで根本治療として行っている飼い主さん用のトレーニングなども一緒にお楽しみいただければと思います。

今、僕のまわりには 根本治療の中で自らの力を磨き、 ペットの命と向き合い、改善を量産する飼い主さんがたくさんいます。

だから、あなたも大丈夫。

「飼い主が獣医師を超えた日」それは、誰かの特別な話じゃない。 あなたの本当の物語を、今ここから始めましょう。ようこそ、飼い主さんたちの可能性が広がる世界へ。

書籍はこちらから。(kindleのみです)

飼い主が獣医師を超えた日

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