氷が食べたい!と思うことはありますか?
私のお姑さんは氷を食べるのが大好きで、しょっちゅうキッチンで氷をガリガリ食べていました。
知覚過敏で冷たいものが苦手な私は、見ているだけで歯が痛くなりそうでした。

当時は「変わった好みだなぁ」と眺めているだけでしたが、氷が食べたくなるのは単に好みの問題ではなく、鉄不足の症状の一つといわれています。
なぜ鉄が不足すると氷が食べたくなるのか?
鉄が不足し、貧血になると、
・自律神経の働きが乱れ、体がほてるので冷やしたくなる
・口の中の温度が高くなり、乾く
などの理由で氷が食べたくなると言われることもありますが、じつはよく分かっていません。
通常、食べることのないものを継続的に食べることを「異食症」といいます。
「異食症」で調べてみると、氷の他にもいろいろあるそうです。
氷・土・髪・爪・紙・壁・石などの異食症が知られています。

えええ?土っ?
えええ?壁っ?石って歯は大丈夫なのかっ?!
と思いましたが、どれも鉄欠乏性貧血のときに現れやすいそうです。
鉄不足おそるべし!
このうち、髪を食べたくなる異食症「ラプンツェル症候群」といわれる病気は、自分の髪のみならず、他人の髪も食べたくなってしまうそうです。
ラプンツェルといえば、ディズニー映画でもおなじみの長く美しい髪を持つプリンセス。
そんなプリンセスの名前がついていますが、美しい話ではありませんね。

髪の毛は胃酸で消化されるのかと思いましたが、食べた髪の毛は胃の中で固まり、毛玉になってしまうそうです。
トルコでは、腹痛を起こして病院に運ばれた5歳の女の子の胃から小腸までびっしりと髪の毛で埋まっていたとの論文が発表されています。
この子も鉄欠乏性貧血があり、そのために髪を食べたくなり、髪の毛が消化管を塞ぎ貧血が悪化、さらに髪の毛が食べたくなるという悪循環を起こしていたのではないかと言われているそうです。
鉄不足おそるべし!

鉄、大事!
鉄は、酸素の運搬役として有名ですが、その他にも体の実に様々なところで必要とされているミネラルです。
ATP合成、神経伝達、免疫機能やDNAの合成などなど、生きる根幹に関わるミネラル!
私がら・べるびぃ予防医学研究所に入社したときの勉強会で、「鉄の働きをすべて説明しようとしたら、分厚い本を1冊作ってもまだ足りない」と言われたことを思い出しました。
鉄は、最も不足が懸念されているミネラルの一つです。
食事の鉄を意識してくださいねー!
