次亜塩素酸水の噴霧について

コロナ禍でアルコール消毒液が一時期市場から消えたのを覚えている方も多いと思います。その代替手段として注目されたのが「次亜塩素酸水」です。直接コロナウイルスに振りかけることで効果を発揮することが証明されたものの、次亜塩素酸水の噴霧については安全性や効果に関する議論が長らく続きました。また、不適切な使用、例えば家庭用ハイターを噴霧器に使用して健康被害を招いた事例も問題視されました。

業界初の実環境での検証

こうした中、2025年1月16日、パナソニック株式会社 空質空調社は、群馬パース大学と共同で、業界初となる「実使用空間での次亜塩素酸を用いた浮遊菌・付着菌の除菌効果」に関する検証結果を発表しました。

検証概要:

  • 浮遊菌の除菌効果
    • 群馬パース大学の教室(約70畳)で、学生が授業を受ける環境下で検証装置を設置。
    • 5日間24時間運転し、浮遊菌を採取した結果、検証装置設置教室では約85%の菌減少を確認。
    • 検出された菌種には、カビ、バチルス属菌、黄色ブドウ球菌などが含まれ、幅広い浮遊菌に対する効果が示唆されました。
  • 付着菌の除菌効果
    • 無人の実習室(約56畳)において、検証装置から8m離れた場所に大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌を付着させたシャーレを配置。
    • 24時間後、黄色ブドウ球菌で99.9%の減少を確認しました。

この研究結果について、群馬パース大学の木村博一教授は、「次亜塩素酸技術の活用が感染リスクの低減に効果的であると確認されることに期待したい」と述べています。

パナソニックは、今後も産学連携を通じて次亜塩素酸技術の進化を図り、感染リスクを低減する空間づくりを目指して研究を続けていくとしています。

参考URL

https://news.panasonic.com/jp/press/jn250116-1

次亜塩素酸の噴霧については検証方法が定まっておらず締め切った実験空間などでの検証はありましたが、実際の教室などでの検証は初めてとのことです。

次亜塩素酸を適切に使用することで、人体への影響を最小限に抑えつつ、ウイルスや菌への高い効果が期待されています。特に、冬季に流行するインフルエンザの感染対策としても、次亜塩素酸は選択肢の一つとして考えられるでしょう。

例えば、筆者の甥が通う幼稚園では、インフルエンザの影響で学級閉鎖となりました。このような状況において、次亜塩素酸の空間噴霧が、感染リスクを抑える新たなツールとなるかもしれません。

※インフルエンザウイルスにはアルコールも有効です。ご自身の状況に応じた適切な方法を取り入れてください。

ご希望の方は次亜塩素酸水や噴霧器を扱っておりますので、ご覧くださいませ。

https://www.lbv.jp/lbv-ec/category/item/disinfectant/