第4回 環境化学物質合同大会 参加してきました!

昨日「第4回 環境化学物質合同大会」に参加してまいりました。
開催地は山形。始発の新幹線に乗り、終電で帰宅するというハードスケジュールでしたが、充実感たっぷりの1日でした。

この合同大会は「環境化学討論会」と「日本環境毒性学会」の合同開催で、なんと山形市内の2つの大きな建物を貸し切って実施されるほどの大規模なもの。

参加者は会場を行き来しながら、同時進行で行われる数多くの発表を聞き比べるというスタイルで、次はどのセッションを聞こうかと目移りしながら、会場を渡り歩きました。

私は無機分析を専門としていることもあり、つい、無機分析関連の発表に集中してしまいましたが、それでも1日があっという間に過ぎてしまうほど内容が濃く、最新の研究に触れてアップデートされた気持ちになれました。

これまで医療や予防の分野の展示会に多く参加してきましたが、今回の大会はその雰囲気とは全く違い、まさに 「マニアック中のマニアック」 という印象。
ヒ素や水銀、セシウム、ストロンチウム、クロムといった元素の環境中での挙動や影響について、研究者の皆さんが発表されている内容はとても刺激的で、圧倒されました。

当社の業務も研究要素を含みますが、私たちは皆様からいただいた検体や情報をもとに解析を行い、その結果から後付けで研究テーマを設定するスタイルです。

一方で、発表された研究者の方々は、まず研究テーマを立て、実現に向けて緻密な計画と行動力でフィールドワークを進めておられ、改めて「本格的な研究者」のすごさを感じました。

また、特に印象的だったのは PFAS(有機フッ素化合物) に関する発表の多さ。全体の約2割がPFAS関連だった印象で、企業展示もPFAS一色といえるほど。環境分野での関心の高さをひしひしと感じました。

交流会も大変盛況で、おそらく200〜300人ほどが参加されていたと思います。

会場では、環境分野で広く利用されている ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計) の話題で盛り上がる場面も多く、同じ分析を行う立場として非常に楽しい時間でした。
ただ「毛髪で分析しています」とお伝えすると、知らない方が多かったのも新たな発見でした。まだまだ認知度が低い!がんばらなければ!

さらに、余興では山形名物の 花笠踊り が披露され、会場は大いに盛り上がりました。
次回の開催地は長崎とのこと。今度は泊まりがけで参加して、もっとたくさんのセミナーに参加する心に決めています。

ちなみに会場でいただいたこのトートバッグ、ベンゼン環を意識して作られたそうです。かわいい。


2025年7月24日 鉱物の神秘 vol.2

~身近で奥深い鉱物の世界を覗いてみませんか~

私たちの暮らしは、実は数えきれないほど多くの「鉱物(ミネラル)」の恩恵に支えられています。
乾電池、スマートフォン、家電…普段は意識することのないこれらの多くは鉱物資源から生まれたもの。

しかし、その一方で鉱物の中には、人体に悪影響を及ぼし、時には命を脅かすものも存在します。
今回のセミナーでは、鉱物の不思議な魅力とともに、私たちが気をつけるべきリスクについても詳しく解説します。

『鉱物の神秘 vol.2』では以下のテーマを取り上げます。

鉱物(ミネラル)って何?
 ― 日常生活と鉱物の深い関わりを基礎から解説

鉱物の条件
 ― 「鉱物」と呼ばれるための定義とは?

約4000種の鉱物の世界
 ― 地球上で確認されている多様な鉱物たち

レアメタルから宝石まで
 ― 資源としての重要性と美しさの両面を持つ鉱物

人体に悪影響を与える鉱物
 ― 知っておきたい健康へのリスク

水銀・ヒ素・カドミウム・鉛の実害の具体例
 ― 過去の事例から学ぶ鉱物の“負の側面”

皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

題名「鉱物の神秘 Vol.2」

開催日時:2025年7月24日(木) 12時~13時 

費用:無料

定員:100名

講師:株式会社ら・べるびぃ予防医学研究所 専務執行役員 米川豊

※お申込みには予医手帳の登録が必要です。

予医手帳はこちら

予医手帳会員登録後、ログインして「お申込み」メニューより参加したい予医セミナーの「参加する」をクリックしてください。

●申込方法イメージ

身近なヒ素が赤ちゃんに与える影響!低濃度でも影響?–米国の最新研究から

「ヒ素」は、毒物として有名ですが、実は私たちの生活の中にも潜んでいます。

そんなヒ素が、妊娠中のお母さんの体を通して赤ちゃんに影響を与える可能性があるとしたら、、、ちょっと気になりますよね?

低濃度でも影響が? ヒ素が赤ちゃんに与える影響

最近、国立衛生研究所の子どもの健康への影響の研究で、衝撃的な報告がありました。それは、公共の飲料水に含まれる低濃度のヒ素、たとえ国の安全基準を下回る濃度であっても、それにさらされた可能性のある母親から生まれた赤ちゃんは、早産、低出生体重、または在胎週数に比べて小さい体格で生まれる可能性が高いというものです。

Public Water Arsenic and Birth Outcomes in the Environmental Influences on Child Health Outcomes Cohort | Environmental Health | JAMA Network Open | JAMA Network

さらに、複数の観察研究をまとめたメタアナリシス※でも、ヒ素曝露と子宮内胎児発育遅延(IUGR)のリスク増加、特に在胎不当過小(SGA)との間に有意な関連が示されています。これは、お腹の中で赤ちゃんが十分に成長できない状態を指します。

Association between arsenic exposure and intrauterine growth restriction: A systematic review and meta-analysis – PMC

※メタアナリシスは、一般的に最も高いレベルのエビデンス(科学的根拠)として位置づけられています。

日本とイランのコホート研究からも、妊娠中のヒ素を含む複数の金属への曝露が、出生時体重に影響を与える可能性が示唆されており、妊娠中の女性は潜在的に有害な金属への遭遇を可能な限り最小限に抑えるべきだと結論付けられています。

Prenatal exposure to metal mixture and birth weight; a Bayesian kernel machine regression analysis of two cohort studies in Japan and Iran | Journal of Environmental Health Science and Engineering

なぜヒ素が私たちの身近に?

ヒ素と聞くと、毒性が高く危険な物質というイメージがあるかもしれませんが、実はヒ素は自然界に広く存在しています。地殻中に分布しており、火山活動や森林火災、鉱物の風化などの自然現象で放出されます。

また、火力発電、廃棄物の処理といった産業活動に伴って環境中に放出されたものもあります。このため、飲料水や食品などに微量のヒ素が含まれています。

完全にヒ素をなくすことは、その自然発生的な性質から考えると非常に難しいのが現状です。

今すぐできることでヒ素を軽減する!

ヒ素を完全に避けることは難しいと聞くと、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、できる限りヒ素の摂取を減らし、もし体内に入ってしまっても速やかに排泄できるような工夫をすることは可能です。

たとえば、ひじき。栄養豊富ですが、実は毒性の高い「無機ヒ素」を比較的多く含んでいます。でも大丈夫!ヒ素は水に溶けやすい性質があるので、調理法で量を減らせます。

農林水産省によると、乾燥ひじきは:

  • 水戻しで約5割減
  • ゆで戻しで約8割減
  • ゆでこぼしで約9割減

に、無機ヒ素を減らせるのです!しかも、鉄分やカルシウム、食物繊維といったひじきの栄養は7割以上残るので、上手に調理して安心して食べられますね。

さらに、バランスの取れた食事も大切です。食物繊維が豊富な野菜、果物、きのこ類は腸内環境を整え、有害物質の排出を助けてくれます。抗酸化作用のあるビタミンCやミネラル(セレン、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、鉄など)も積極的に摂って、体の解毒をサポートしましょう。

主食であるお米にもヒ素が…

私たち日本人の主食といえば「お米」ですよね。

ですが、このお米にもごく微量ながらヒ素が含まれていることをご存知でしょうか?

ヒ素には無機ヒ素と有機ヒ素があり、特に無機ヒ素は健康への影響が懸念されています。もちろん通常の食事でただちに健康被害が出るわけではありませんが、毎日食べるものだからこそ、少しでもリスクを減らす工夫が大切です。

そんな中、イギリスの研究機関によって、家庭でも簡単に実践できる「お米のヒ素を減らす方法」が発表されました。

ご家庭でできる!ヒ素除去率最大73%のお米の炊き方

(出典:ScienceDirect 論文リンク

1.新鮮な水を鍋で沸騰させる(お米1カップにつき水4杯)
2.沸騰したお湯にお米を入れて5分間湯がく
3.お湯を捨て、米の水気を切る(このときにヒ素が除去される)
4.新鮮な水を通常の分量入れ直す
5.弱火〜中火で炊飯し、お米が新鮮な水を吸収するまで炊き上げる

妊娠中や授乳中だけでなく、これから妊娠を考えている女性も、こうした小さな心がけで、新しい命をヒ素の悪影響から守ることができます。

ら・べるびぃ予防医学研究所
「知ることは、すべてのはじまり」
ミネラル分析の専門機関として、毛髪・血液・飲食物など様々な検体を分析しています。
2000年の創業以来、皆さまの健康に役立つ検査や情報を提供しています。
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放置してた冷蔵庫の製氷機で作った氷のミネラル分析してみた

最近ふと思ったんです。
「そういえば、氷、全然作ってないな」と。

暑くなってきたし、そろそろ製氷機の出番かな~なんて思ったのですが、
……ちょっと待てよ、と。

製氷機、最後に使ったのはいつだったか……全く思い出せないのです。
去年の夏?いや、もっと前かもしれない。
ということは、軽く見積もっても 1年以上氷を作っていない ということになります。

そんなことを考えているうちに、ふと気になったのが「衛生面」。

氷を作る通り道に汚れが溜まっていたり、
金属などが溶け出していたり……なんてことは?

そんな疑問を確かめるべく、実際に調べてみることにしました。

浄水器だって、長期間放置してしまうと、内部で雑菌が繁殖したり、劣化が進んだりするものもありますよね。

下記のような報告もありますし。

病棟の製氷機で作成された氷の細菌汚染調査

氷に含まれる金属、調べてみた

今回は、以下の2種類の水を比較しました。

  • 普通の水道水
  • 製氷機で作った氷を溶かした水(おそらく1年以上前に稼働が止まっていた製氷機)

測定して2倍以上の差が出た項目

項目水道水(ppb)製氷機の氷(ppb)
マンガン0.044.66
0.390.84
ヒ素0.40.9
バリウム5.911.8

なんと……

マンガンが100倍以上!

製氷機を通しただけで、こんなに数値が上がるとは……
特にマンガンの上昇はかなり極端です。

いったい、何が原因なのでしょう?

からくりは冷蔵庫の中に…?

ちなみにこの製氷機、SHARP製の冷蔵庫についているものです。タンクに水を入れて吸い上げて製氷皿で氷作って下にぼとぼとと落とすタイプです。

製氷皿はプラスチックのような素材。

考えられる原因としては:

  • 内部に金属部品があり、長期間の放置で溶出した?
  • 製氷経路に汚れや沈着物があった?
  • プラスチック部品に何かしらの変化が?

はっきりとした原因は不明ですが、「長期間使っていない製氷機から作った氷」は
マンガンが高かったのです。

しかし、水質基準からしても1/10以下ですので、問題があるわけではありませんが、、、不思議ですね。

氷もメンテナンスが必要かも?

日頃、水や空気の「きれいさ」には気をつけていても、意外と見落としがちなのが「製氷機」。

今回は金属を調べましたが、実際には細菌の繁殖も気になるところ。
(ちなみに私たちは細菌は測れませんが、金属はしっかり測れます!)

気温が上がり、氷が活躍するこれからの季節。
一度、製氷機のお掃除や点検をしてから再稼働してみてはいかがでしょうか?

あなたの家の氷、もしかすると「マンガン氷」かもしれませんよ……?


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犬猫の爪を調べてわかったこと〜モニター調査のご報告〜

当社は犬猫の被毛検査を実施しておりますが、こんなお問い合わせをいただくことがあります。

「うちの子毛が無いんだけどどうしたらいいの?」

そこで昨年、私たちは被毛のない子でも測定ができるよう、犬猫の犬猫の爪を用いたメタル測定のモニター調査を実施いたしました。
ご協力いただいた皆さまには、心より感謝申し上げます。

今回のブログでは、その調査結果についてご報告させていただきます。

モニター数の内訳

  • 犬:85検体
  • 猫:56検体

調査のため、被毛も一緒にご提供いただきました。

食事について

加工食のみ手作り食のみ両方
23(29%)47(59%)9(11%)
26(46%)12(21%)18(32%)

以前の猫の被毛検査作成の際の調査において加工食が72%を占めていたため、今回の調査では46%でした。今回のモニターは、より食事に対する意識の高い飼い主様にご参加いただいたものと推察しました。

食事によって有意差のあるミネラル等

加工食のみと手作り食のみで比較をしてみました。

犬で有意差のあったミネラル

有害金属では差がありませんでしたが、下記ミネラルで有意差を示しました。

マンガン(P=0.0172)、モリブデン(p=0.001)、鉄(p=0.034)、亜鉛(p=0.003)

※Pの値が低い程、2群間には差がある、という解釈となります。

検体数

ペットフードのみ:18検体 手作りのみ:31検体

爪は数が多い黒色の検体としました。

●食事によるミネラル濃度の差(犬の爪)

猫で有意差のあったミネラル

犬と同様に有害金属では差がありませんでしたが、下記ミネラルで有意差を示しました。

モリブデン(p=0.036)

犬と同様にモリブデンはペットフードのみの個体の方が高い結果となりました。

犬で有意差を示したほかのミネラルについては以下の通りでした。

マンガン(p=0.193)、鉄(p=0.395)、亜鉛(p=0.104)

マンガンの含有量については、統計的に有意な差は認められなかったものの、犬とは逆にペットフードの方が手作り食に比べてやや高い傾向が見られました。マンガンは一般に肉類よりも植物性の原材料に多く含まれるため、ペットフードにはその不足を補う目的でマンガンが添加されていることが考えられます。猫は本来肉食性の動物であり、手作り食では植物性原料の使用が限られることから、食事中のマンガンの含有量が低くなる可能性があります。

鉄はほぼ有意差がありませんでした。

亜鉛については有意差は認められなかったものの、手作りの方が平均値も中央値も高い傾向がみられました。

検体数

ペットフードのみ:26検体 手作りのみ:13検体

●食事によるミネラル濃度の差(猫の爪)

爪の色とミネラル濃度の関係

  • 猫の爪:ほとんどが白色
  • 犬の爪:白と黒の両方が存在

被毛と同様に、爪にもメラニン色素が含まれており、これがミネラルの蓄積に影響を及ぼしている可能性があります。

色によって有意差が見られた元素:

  • ストロンチウム(Sr)
  • アンチモン(Sb)
  • バリウム(Ba)
  • タリウム(Tl)

これらの元素は、爪の色によって濃度に差がある傾向が見られました。

爪と被毛の相関性について

被毛も併せてご提供いただいたことで、爪と毛の間にどれくらいの相関があるかを分析することができました。

特に相関が強かった元素(犬猫共通):

  • 水銀(Hg)
  • ヒ素(As)

水銀については、主に魚由来のフードに多く含まれており、ヒ素についても魚や一部の穀類などに含まれています。
これらは日常的に摂取される可能性があるため、体内で一定の蓄積が生じやすい元素と考えられます。

そのため、今回の調査では、爪と被毛の両方で類似した蓄積傾向が確認されました。
この結果から、水銀やヒ素は、長期間にわたり継続的に取り込まれている可能性がある元素であることがうかがえます。

相関がほぼ確認できなかった元素(犬猫共通):

  • アンチモン(Sb)

犬のデータ考察

  • 鉛(Pb)とカドミウム(Cd)について、爪と毛の間で明確な相関は見られませんでした
  • 散歩や草むらへの接触など、環境由来の付着や一時的な摂取が要因である可能性があります。

猫のデータ考察

  • 鉛の相関は犬同様に高くはありませんでしたが、最大値を示した個体は爪・毛ともに一致していました
  • カドミウムに関しても、高濃度を示した2個体は毛・爪ともに高値でした。
  • 一方で、濃度が低い場合には爪と毛のばらつきが大きく、相関性が低下していました。

つまり、高濃度であればある程度の信頼性があるが、低濃度では評価が難しいという傾向が見られました。

測定対象の「期間の違い」について

  • :ブラッシングした毛を使用しており、長さの指定はしておりませんでした。そのため、長期間の平均値を反映している可能性があります。
  • :普段の爪切りで採取されたものであり、おそらく直近1ヶ月程度のデータを反映していると考えられます(人間の場合は4〜5ヶ月前のデータとされますが、犬猫は爪母に近い部位が切られるため短期間と思われます)。

このように、毛と爪では反映している時期が異なる可能性が十分に考えられました。

まとめ

今回のモニター調査では、犬猫の爪に含まれるメタルの分析を通じて、以下の知見が得られました。

  • ペットフードまたは手作り食によって爪中のミネラル濃度に差が認められました。
  • 被毛と同じく爪も色によって濃度に差がありました。
  • 犬は白黒の爪があり、猫はほぼ白色の爪でした。
  • 水銀やヒ素は爪と被毛の相関性が高く、長期的な摂取傾向の把握に有効と推察されました。

皆さまからご提供いただいたサンプルは、今後の研究やサービスの質向上に役立ててまいります。

ご協力いただいた皆さま、改めて本当にありがとうございました。


ら・べるびぃ予防医学研究所
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アメリカ産の米に「ヒ素とカドミウム」報道。でも実際はどうなの?

先日、CNNの日本語版で「アメリカ産の米に危険水準のヒ素とカドミウムが含まれている」とする記事が公開されました。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35233033.html

この記事だけを見ると、「アメリカ産の米って危ないの?」と感じる方も多いかもしれません。

しかし、記事内で紹介されているヒ素の濃度を具体的に見てみると、実情は少し違った側面も見えてきます。

米国南東部産の玄米:129ppb

イタリア産アルボリオ米:101ppb

米国南東部産の精白米:95ppb

そして、以前当社で測定した米国産カルローズ米(日本でよく流通している長粒種)では、米国FDAが乳児用米シリアルに設定している基準値である100ppbと同等か、それ以下であったことが確認されています。

このあたりを総合的に見て思うのは……
アメリカ、意外とヒ素に対して厳しい!ということです。

日本のお米のヒ素濃度は?

ここで、当社がこれまでに測定した日本産米のヒ素濃度の平均値をご紹介します。

白米:228ppb

玄米:298ppb

正直なところ、日本のお米の方がヒ素の濃度は高めです。
これは決して品質が悪いという話ではなく、日本ではカドミウムの低減を最優先にしてきた農業政策の結果、水田の性質や管理方法により、ヒ素の吸収が相対的に高くなってしまうという背景があります。

また、検査機関によって分析手法の違いも数値に影響している可能性があります。

ヒ素の健康影響と国際的な対応

ヒ素は、以前は「PTWI(耐容週間摂取量)」という基準値が国際的に設定されていましたが、現在は撤回されています。これは、長期的なリスクの不確実性が高いためです。

こうした背景から、アメリカから見れば、「日本の米の方がヒ素が多くて怖い」と感じられても不思議ではありませんね。

私たちの主食である「お米」。
「○○産だから危ない」「○○だから安全」といった単純な見方ではなく、数値の比較や背景を理解することが大切です。
一見衝撃的に見えるニュースも、しっかり読み解いていくと、意外な事実が見えてくるものですね。

さて、ら・べるびぃ予防医学研究所ではお米の分析を承っております。ご興味がございましたら下記画像をクリックしてお申込みください。

また検査のサブスク「いつも予医ファミリー」でもお米のカドミウム・ヒ素分析を行っております。お米以外にもいろいろ知りたい方はぜひご検討ください。

カリフォルニア産のお米「カルローズ」を買ってみた!

〜そして、元素分析へ〜

お米が切れてしまったある日、近所のスーパーで目にとまったのは、今話題のカリフォルニア産のお米「カルローズ」。
日本産のお米が4000円ほどする中、カルローズは3150円。
決して値段につられたわけではないのですが、「どんな味なんだろう?」という純粋な好奇心で、手に取ってみました。

袋を開けた瞬間の印象は、「香りが少ない?」というもの。
ただ、私は嗅覚に絶対の自信があるわけではないので、あくまで個人的な感想です。

そして、炊いて食べてみた感想はというと――

「うん、これがカリフォルニア産って知ってるから“違うかも”って思う程度」
米粒がやや小さく感じられましたが、当たり前ですが「ちゃんとお米」です。
もしも外食先で出てきたら、私はきっと気づかないと思います。
(というか、会社では「お前は何食べても旨いって言うよな」と言われるくらい、幸せな舌の持ち主です。参考になるかどうかは微妙です…)

でも!
「ちょっと違うかも」と感じたこのお米、本当に成分的に違うの?
――というわけで、やっぱりここは当社の本領発揮。

カルローズの元素(ミネラル)分析、してみました!

水が違えば育ちも違う。
土壌が違えば当然、ミネラルバランスも変わってくるはず。
そんな期待とワクワクを込めて、分析してみた結果は……?


味覚だけじゃわからない、科学の目から見る「カルローズ」。
さぁさぁさぁどうなんだい!!

日本 VS アメリカの結果やいかに!!

.

.

.

.

ドーン!!

元素日本 白米平均ng/gカルローズng/g
ナトリウム7,0096,194
カリウム890,108916,592
マグネシウム364,190262,468
カルシウム44,34743,214
リン1,454,9781,176,638
セレン3530
クロム7.68.5
モリブデン1,045604
マンガン8,38910,668
2,5632,323
2,2441,970
亜鉛17,9349,562
カドミウム25.54.1
水銀2.30
1.10.9
ヒ素228128
アルミニウム159342
リチウム0.73.5
バナジウム0.30.9
バリウム14924

主要なミネラル(カリウム、マグネシウム、カルシウムなど)には大きな差はなかったものの、いくつか明確な違いが見られました!

●亜鉛:カルローズは低い

ま驚いたのが亜鉛の数値。カルローズは日本のお米に比べて約半分と、かなり低い結果になりました。私たちが分析した中では、日本産のどのお米よりも少ない数値でした。

●カドミウム:カルローズは低め

逆に、有害元素として知られるカドミウムはカルローズのほうが低め。これはポジティブなポイントです!

●リチウム:カルローズが高い!

なんと日本のお米と比べて約5倍! カルローズはリチウム含有量が圧倒的に高かったんです。ウム!カルローズなんと5倍!日本のどの米よりも断トツに高い!

●バナジウム:こちらも高い!

バナジウムもカルローズのほうが約3倍多く含まれていました。

●バリウム:日本の方が多い

逆にバリウムに関しては日本のお米の方が高い結果になりました。

普段なにげなく食べているお米も、こうして“元素レベル”で見てみると違いがあって面白いですね。
味や見た目だけではわからない、お米の個性が浮き彫りになりました。

「カルローズって実際どうなの?」という方の参考になればうれしいです!

「日本のお米が好き」という気持ちも、もちろん大切に

やはり日本人として、日本のお米に誇りや愛着を持っている方は多いと思います。

「やっぱり日本のお米が安心でおいしい」と感じている方のお気持ちは、とてもよくわかります。
長い歴史と丁寧な栽培、そして品種改良によって培われた日本のお米文化は、世界に誇れるものです。

ただ、最近気になるニュースがありました。

話題になった「あきたこまち」のカドミウム検出

2025年4月、秋田県産あきたこまちから、なんと870ng/gを超えるカドミウムが検出されたという報道がありました。
これは国の基準値(0.4ppm = 400ng/g)を2倍以上も超える値です。

読売新聞(2025年4月4日)

比較してみると…

今回私たちが分析したカルローズのカドミウム量はわずか4.1ng/g

つまり、話題になったあきたこまちの約220倍もの差がある、という結果になりました。

もちろん、こうした極端な数値がすべての日本のお米に当てはまるわけではありません。
しかしながら、土壌や栽培条件の違いが元素レベルの差につながることが、こうした事例からも見えてきます。

「安心」は多角的に見る時代へ

「国産だから安心」「外国産だから不安」といった単純な図式ではなく、科学的根拠に基づいた多角的な視点で、食品を見ていくことがこれからますます大切だと感じています。

カルローズにはカルローズの良さがあり、日本のお米には日本のお米の良さがあります。
そしてどちらも、正しく知ることが、安心や信頼につながっていくのだと思います。

もし、普段からこだわりのお米をお召し上がりになっていて、
それでもなお「カドミウムやヒ素などの有害金属が少し気になる…」という方には、
当社で行っているお米の有害金属(カドミウム・ヒ素)分析をおすすめしております。

ご興味のある方は、ぜひこの機会にお申し込みください。
お申込みはこちら

お米を分析してみました

日本人の主食である米。

日本の四大公害病の一つ、イタイイタイ病を学校で習った記憶がある方も多いかと思います。

イタイイタイ病は、カドミウムに汚染された米などを食べて発生しました。

イタイイタイ病は、鉱山から排出されたカドミウムが川の流域や水を汚染し、汚染された農地で採れた米などを食べることにより引き起こされたものです。

実は、私たちが食べている米には微量のカドミウムが含まれています。

厚生労働省によると、日本人におけるカドミウムの1日摂取量の約4割は米から摂取されているものと推定されています。

https://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/12/h1209-1c.html

土壌が汚染されると除去が難しく、米はカドミウムをよく吸収します。

また、カドミウムは体内で蓄積され、年齢とともに濃度が高くなって(濃縮されて)いきます。

さらに、米にはカドミウムの他にヒ素も含まれています。

米に含まれる無機ヒ素の量はわずかで、特に無機ヒ素含有量の多いヒジキの比にはなりませんが、米は主食なので摂取する量を考えると決して楽観視は出来ません。

農林水産省によると日本人の無機ヒ素の1日摂取量の約7割は米から摂取されているものと推定されています。

https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_as/exposure.html

当社の毛髪ミネラル検査を受けた方のカドミウム、ヒ素の測定値が高い場合に疑う原因は毎日の常飲常食しているものです。

つまり、水、そして日本人の場合は主食の米などです。

実際に6サンプルの米を測ってみました。

測定装置:ICP-MS

ヒ素の基準値:コーデックス委員会による

カドミウムの基準値:食品衛生法による

米によって含有量が異なります。

ヒ素は最小値48、最大値269でした。基準値を超えている米はありませんでしたが、玄米はやはり高い値でした。

カドミウムは最小値3、最大値89と30倍程の差がありました。基準値を超えている米はありませんが、含有量には大きな差があります。

毛髪ミネラル検査でカドミウム、ヒ素が高値の方の原因究明の一つとして、お米のカドミウムとヒ素を検査するお米のカドミウム・ヒ素検査を開発いたしました。

通常食品の分析は高額になりますが、測定元素をカドミウムとヒ素に限定することで実現いたしました。

カドミウム、ヒ素が気になる方はぜひご自分が毎日食べている米を検査してみてください。

【お米のカドミウム・ヒ素検査】

お申込み方法:いつも予医ファミリー内のサービスに追加

いつも予医ファミリーとは?検査のサブスクです。毎月お好きな検査などを選択し受けることができます。

米のカドミウム・ヒ素以外の元素分析もご希望の方はこちらからお申込みいただけます。

エアコンクリーニングの廃液を調べてみた

皆様、こんにちは。

先日、当社のパートナーのウチコトファスティングの田嶋様の旦那様がエアコンクリーニングのプロとのことで、エアコンクリーニングをご依頼しました。

この完全防備感、やはり素人がやるのでは安心感が全く違いますね。

周りがちらかっているのはほっといてください。

特殊な洗剤でエアコンを傷つけないようにお掃除するようですが、やはりその洗剤の中身は企業秘密です。

そしてこちらが24時間エアコン稼働しっぱなしの憩いのリビングダインングキッチンから出た汚れです。

きったなーーーーーーーーーー!!

今回はエアコンを3台 リビングダイニングキッチン、寝室、作業部屋とやっていただいたのですが、やはり毎日使うリビングダイニングキッチン、寝室は汚れがびっしりでした。

反対に作業部屋はほとんど使わないので、ほとんど濁らない水でした。

使用頻度が高い部屋のエアコンはこまめにクリーニングした方がよいと痛感しました。

田嶋様にうかがったところ、「使用頻度の高いお部屋は1年に1回くらいはされた方がいいかもしれませんね」とのことです。そうします。

と、そんなわけでこの出た廃液、せっかく出た廃液、触りたくもない廃液ですが、、、元素分析屋さんの血が騒ぎます。

許可をいただき手を突っ込んで廃液を回収しました。

回収した当初。

検査室にもってきました。順番入れ替わってます。すみません。

だいぶ時間が経ちほこりやカビなどは沈殿しましたが、最初は墨汁のように濁っていました。

左から作業部屋、リビングダイニングキッチン、寝室です。

やはり真ん中は油が多いのか、長時間おいても濁ったままです。

そんな廃液をICP-MSにかけて調べてみました。

洗剤の影響で液性がアルカリになっているため、参考値となります。

わかりやすいように水道水と比べてみましたが、金属類も多く廃液の中に入っておりました。

アルミニウムは約150~500倍

マンガンは約2,000~10,000倍

銅は約50-250倍

亜鉛は約50-100倍

鉛は約50-1,000倍

ヒ素も約7,000-20,000倍

水道水にはもともと含量がすくないので、このような結果になりましたが、この結果からもやっぱりエアコンクリーニングは定期的にやるべきだな、と思いました。

今回とっても丁寧にきれいにやっていただいた田嶋様には本当に感謝です。

気づきを与えていただき、ありがとうございました。

筋トレ好きのみなさーん!3種類のプロテインを測定してみましたよー!

筋トレすきのみなさん、こんにちはー!

今日は、筋トレ大好きな社長の筒井が、検査室に頼み込んでプロテインを測定してもらったので結果を公開します。

3種類のプロテインを測定しました。

まずは、測定値です。

およそ1回で摂取するプロテイン20g中に含まれる量となります。

※現在鉛にPTWIは設定されておりませんが、参考のため以前の数値を設定しております。

プロテインA
BやCに比べると圧倒的に亜鉛と銅が多い。
鉛がやや高い数値ですが、1日に食べる米に含まれる量のほうが5倍も高いので、このプロテインの数値は気にしなくてもいいと思います。

食品からの鉛の摂取量(農林水産省)https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_pb/exposure.html

プロテインB
ミネラルが多く含まれています。特に、クロム、マンガン、鉄は、このプロテイン20グラムで1日の必要量の半分を摂取できます。
ただし、アルミニウムが多いのが気になります。
耐容一週間摂取量(PTWI)の体重換算(60kg)では1日17.1グラム。
このプロテインを1日3回(1日20g×3)摂るとすると、これだけでアルミニウムのPTWIを超えてしまう。
このプロテインを摂るのなら、他のプロテインと組み合わせるなど、アルミニウムを減らす工夫をしたいところです。

プロテインC
ミネラル、有害金属ともに、特筆すべきものはありません。
可もなく不可もなし、といったところでしょうか。
セレンは少し多めなので、セレンの不足が気になっている方はいいかも。
ちなみにセレンは、男性の精子の動きや有害金属の排出などに関わっているミネラルです。

測定したプロテインはこちらです!

プロテインA(原料の紹介はここをクリック!)

コオロギ粉末

ジャジャーン!

プロテインAはコオロギ粉末でした!
コオロギは、未来のタンパク質源として注目されていますね!
社内のスタッフで試食しましたが、臭みなどもなく、食べやすいと思いました。
クッキーやアイスクリームに混ぜたり、料理に使ったりもできるようです。
ただし、スタッフの中には「無理、無理ー!」と、コオロギを食べるという心のハードルを越えられない者もいました。
また、コオロギの外骨格はエビなどと同じキチン質のため、甲殻類アレルギーの方は食べることができません。ご注意ください。

プロテインB(原料の紹介はここをクリック!)

エンドウ豆プロテイン

プロテインBはエンドウ豆のプロテインでした!ピープロテインとも呼ぶそうです。

植物にはアルミニウムが多く含まれるので、この数値になったのかと思います。
基本的には、必須ミネラルを多く含むものは、有害金属も多いのです。悩ましいですが。

プロテインC(原料の紹介はここをクリック!)

ホエイプロテイン

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プロテインCは王道のホエイプロテインです。

私の敬愛する筋トレ界のレジェンド山本義徳先生の推奨するプロテインですが、ミネラルに関しては特に目立つものはありませんでした。
有害金属も低いので、そこは長所になると思います。

3種類とも、あくまでプロテインなのでタンパク質補給が主目的なのですが、ついでにミネラルも摂れたらいいよね、という感覚で測定してみました。
AやBのプロテインは、予想以上にミネラルが多いので「マルチミネラルプロテイン」と名前を変えても良さそうです。

先日当社の検査を定期的に受けた方で、カドミウムがドカンといきなり100倍上昇した方がいらっしゃっいました。
なぜか、と聞いたらグラスフェッドプロテインがいいと聞いたので、アマゾンで一番安いのを買った、とのこと。
グラスフェッド=牧草とはいえ、牧草が農薬にまみれていたり、汚染されていたりすれば牧草=良いものではなくなるわけですが、そこまでなかなか調べられないなと実感しました。

さて、私がプロテイン大好き人間なので、通常依頼分析は110,000円のところ、プロテイン粉末に限って27,500円で測定をお受けいたします。

自分にとってこだわりの最高のプロテインの中身を知りたい場合、下部よりお申込みください。
※製造ロットによって成分は変わる可能性があります。
トレーニーやトレーナー、筋肉を愛してやまない方からのこだわりのご依頼をお待ちしております。

inf@lbv.jp または 03-5614-2711 にご連絡ください。

必要量は30gです。

測定項目は下記23項目です。
ナトリウム、マグネシウム、リン、カリウム、カルシウム、クロム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、カドミウム、アンチモン、バリウム、鉛、アルミニウム、バナジウム、コバルト、ニッケル、ヒ素、ストロンチウム、水銀

※実は私もプロテインでヒ素がどかんと上がったことがあります。
いえ、プロテインが原因かは断定はできないのですが、プロテインを変えたら数値が下がったので、ほぼプロテインが原因だろうと思っています。
やはり、プロテインは選ばないとダメですねー!

自分の摂っているプロテインの表示されていない成分についても知りたい方はぜひ。

こちらからお申込みいただけます。