〜そして、元素分析へ〜
お米が切れてしまったある日、近所のスーパーで目にとまったのは、今話題のカリフォルニア産のお米「カルローズ」。
日本産のお米が4000円ほどする中、カルローズは3150円。
決して値段につられたわけではないのですが、「どんな味なんだろう?」という純粋な好奇心で、手に取ってみました。

袋を開けた瞬間の印象は、「香りが少ない?」というもの。
ただ、私は嗅覚に絶対の自信があるわけではないので、あくまで個人的な感想です。
そして、炊いて食べてみた感想はというと――
「うん、これがカリフォルニア産って知ってるから“違うかも”って思う程度」
米粒がやや小さく感じられましたが、当たり前ですが「ちゃんとお米」です。
もしも外食先で出てきたら、私はきっと気づかないと思います。
(というか、会社では「お前は何食べても旨いって言うよな」と言われるくらい、幸せな舌の持ち主です。参考になるかどうかは微妙です…)
でも!
「ちょっと違うかも」と感じたこのお米、本当に成分的に違うの?
――というわけで、やっぱりここは当社の本領発揮。
カルローズの元素(ミネラル)分析、してみました!
水が違えば育ちも違う。
土壌が違えば当然、ミネラルバランスも変わってくるはず。
そんな期待とワクワクを込めて、分析してみた結果は……?
味覚だけじゃわからない、科学の目から見る「カルローズ」。
さぁさぁさぁどうなんだい!!
日本 VS アメリカの結果やいかに!!
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ドーン!!
元素 | 日本 白米平均ng/g | カルローズng/g |
ナトリウム | 7,009 | 6,194 |
カリウム | 890,108 | 916,592 |
マグネシウム | 364,190 | 262,468 |
カルシウム | 44,347 | 43,214 |
リン | 1,454,978 | 1,176,638 |
セレン | 35 | 30 |
クロム | 7.6 | 8.5 |
モリブデン | 1,045 | 604 |
マンガン | 8,389 | 10,668 |
鉄 | 2,563 | 2,323 |
銅 | 2,244 | 1,970 |
亜鉛 | 17,934 | 9,562 |
カドミウム | 25.5 | 4.1 |
水銀 | 2.3 | 0 |
鉛 | 1.1 | 0.9 |
ヒ素 | 228 | 128 |
アルミニウム | 159 | 342 |
リチウム | 0.7 | 3.5 |
バナジウム | 0.3 | 0.9 |
バリウム | 149 | 24 |
主要なミネラル(カリウム、マグネシウム、カルシウムなど)には大きな差はなかったものの、いくつか明確な違いが見られました!
●亜鉛:カルローズは低い
ま驚いたのが亜鉛の数値。カルローズは日本のお米に比べて約半分と、かなり低い結果になりました。私たちが分析した中では、日本産のどのお米よりも少ない数値でした。
●カドミウム:カルローズは低め
逆に、有害元素として知られるカドミウムはカルローズのほうが低め。これはポジティブなポイントです!
●リチウム:カルローズが高い!
なんと日本のお米と比べて約5倍! カルローズはリチウム含有量が圧倒的に高かったんです。ウム!カルローズなんと5倍!日本のどの米よりも断トツに高い!
●バナジウム:こちらも高い!
バナジウムもカルローズのほうが約3倍多く含まれていました。
●バリウム:日本の方が多い
逆にバリウムに関しては日本のお米の方が高い結果になりました。
普段なにげなく食べているお米も、こうして“元素レベル”で見てみると違いがあって面白いですね。
味や見た目だけではわからない、お米の個性が浮き彫りになりました。
「カルローズって実際どうなの?」という方の参考になればうれしいです!
「日本のお米が好き」という気持ちも、もちろん大切に
やはり日本人として、日本のお米に誇りや愛着を持っている方は多いと思います。
「やっぱり日本のお米が安心でおいしい」と感じている方のお気持ちは、とてもよくわかります。
長い歴史と丁寧な栽培、そして品種改良によって培われた日本のお米文化は、世界に誇れるものです。
ただ、最近気になるニュースがありました。
話題になった「あきたこまち」のカドミウム検出
2025年4月、秋田県産あきたこまちから、なんと870ng/gを超えるカドミウムが検出されたという報道がありました。
これは国の基準値(0.4ppm = 400ng/g)を2倍以上も超える値です。
比較してみると…
今回私たちが分析したカルローズのカドミウム量はわずか4.1ng/g。
つまり、話題になったあきたこまちの約220倍もの差がある、という結果になりました。
もちろん、こうした極端な数値がすべての日本のお米に当てはまるわけではありません。
しかしながら、土壌や栽培条件の違いが元素レベルの差につながることが、こうした事例からも見えてきます。
「安心」は多角的に見る時代へ
「国産だから安心」「外国産だから不安」といった単純な図式ではなく、科学的根拠に基づいた多角的な視点で、食品を見ていくことがこれからますます大切だと感じています。
カルローズにはカルローズの良さがあり、日本のお米には日本のお米の良さがあります。
そしてどちらも、正しく知ることが、安心や信頼につながっていくのだと思います。
もし、普段からこだわりのお米をお召し上がりになっていて、
それでもなお「カドミウムやヒ素などの有害金属が少し気になる…」という方には、
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