【衝撃】あきたこまちからカドミウム基準値超えの米が発見される

2025年4月、非常にショッキングなニュースが報じられました。

あきたこまちから、基準値0.4ppmを大きく上回る0.87ppmのカドミウムが検出されたとのこと。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20250404-OYT1T50178/

なんと基準値の2倍超えです。

この数値だけでも驚きですが、もっと驚いたのは「基準値を超えた米が市場に流通していた」という事実です。これを知って不安を感じた方も多いのではないでしょうか?

■ あきたこまちRとの関係性は?
タイミング的に気になったのが、今年から本格的に栽培が始まった「あきたこまちR」の存在です。

あきたこまちRは、カドミウムの吸収を抑えるために、低吸収性品種「コシヒカリ環1号」との交配を経て誕生したもの。秋田県の公式情報によると、7回の戻し交配で「あきたこまち」のおいしさを保ちつつ、カドミウムの低吸収性を実現した新品種です。

ただし、このあきたこまちRには賛否があり、一部では「放射線米」として非難する声も聞かれます。そうした中での今回のニュース。

筆者は何らかの“思惑”があるのではないかと感じてしまいました。だからあきたこまちR(カドミウム低吸収品種)は素晴らしいんだと。

秋田県公式サイト

無機分析を行う立場から見ると、カドミウム吸収が抑えられ、暴露のリスクが軽減される点は非常に意義深いという点と吸収をおさえるのはカドミウムだけなのか、という疑問があります。正直米の吸収能について詳しくなく、的外れかもしれませんが、亜鉛(カドミウムと科学的性質が似ているため)の吸収も抑えられてしまうのでは、という疑問です。

米自体には亜鉛の含有量がとんでもなく多いわけではありませんが、主食のため、一日3杯のご飯を食べると約4mgほどの亜鉛の摂取が期待できます。

これは推奨量の40-50%を補える計算となりますので亜鉛の摂取に米は重要であると考えております。

■ 私たちが行った米のカドミウム分析の結果
当社でも、公定法ではないものの米のカドミウム分析を実施しています。

検査数:約50件

平均値:0.022ppm(基準値の約1/20)

0.1ppm超え:2件のみ

基準値(0.4ppm)超え:0件

※あきたこまちの検体は含まれていません

つまり、市場に流通している多くの米は、現時点では安心して食べられる水準にあることがわかります。

■ なぜカドミウム濃度に差が出るのか?
米のカドミウム吸収には、水管理が大きく影響します。

湛水状態(水を張ったまま):カドミウムの吸収が抑えられる

渇水や中干し期間が長い:土壌中のカドミウムが溶け出しやすく、吸収量が増加

つまり、水を張る時期や渇水のタイミングを誤れば、本来低リスクな品種でもカドミウムを多く吸収してしまう可能性があるのです。

また、品種ごとの特性も見逃せません。今後は、品種と栽培方法の両方からの対策が重要になってきます。

■ 不安な方へ ― ご自宅のお米も検査できます
私たちが運営する検査のサブスク「いつも予医ファミリー」では、米のカドミウム・ヒ素検査を実施しています。

またサブスクではなく検査希望の方はこちらからお申込みいただけます。

気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

水PFAS検査の測定結果について

ら・べるびぃ予防医学研究所では水中のPFASを測定する水PFAS検査を先月から開始しています。

先月の測定結果では日本の暫定目標値(50ng/L)を超える水はありませんでしたが、「広島県福山市」の井戸水についてはアメリカの規制値を超える高い結果となりました。

2025年2月の「福山市」の報道を読むと、無関係とは言えないと感じております。

https://www.asahi.com/articles/AST2P3VP2T2PPITB00BM.html

この記事によると2022年~2023年の調査結果ですが、数年経過しても日本の暫定目標値未満ではありますが、他の場所と比べると高い数値です。

この検査は蛇口から出てきた水道水などを採水しているため、より生活に近い水のPFAS濃度です。

4ng/Lをこえた地域(アメリカの規制値:PFOA 4ng/L PFOS 4ng/L)

地域PFAS(ng/L)水の種類
広島県福山市14.2井戸水
三重県鈴鹿市7.1水道水
大阪府摂津市6.6水道水
東京都練馬区5.5井戸水
神奈川県横浜市南区4.0水道水
※水道水、井戸水のみの測定結果です。

日本の暫定目標値:50ng/L(PFOAとPFOSの合算値)

水PFAS検査の検査結果はPFAS検出状況MAPに反映されますので、全国のPFAS値が確認でき、ご自分の地域が他と比べて高いのか、低いのか確認が出来ます。

※検査結果がない地域もございます。一度でも水PFAS検査をお受けいただくとPFAS検出状況MAPをご覧いただくことが可能です。