
今回は骨のお話です。
丈夫な骨といえばカルシウム!
今回は骨のお話です。
丈夫な骨といえばカルシウム!
カルシウムは、人の体で最も多いミネラルで、体重の1~2%を占めます。体重60キロの人なら約1kgのカルシウムが存在しているのです。
体内のカルシウムの99%は骨や歯として存在しています。でも、カルシウムだけでは丈夫な骨は作れないのです。
骨は何でできているの?
骨の主成分はカルシムとリンです。カルシウムとリンが結合して「ハイドロキシアパタイト」という成分を作ります。
1990年代に「芸能人は歯が命」という歯磨きのコマーシャルが大ヒットしました。このコマーシャルにより、ハイドロキシアパタイトという成分名の認知度が急上昇しました。
覚えている方いますか?

骨は鉄筋コンクリート
グラフを見ても分かるように、骨は、その20%がコラーゲンでできてきます。
骨は硬いものというイメージが強いですが、実はしなやかさと硬さの両方が必要で、そのしなやかさを支えているのがコラーゲンです。
骨の仕組みは、よく鉄筋コンクリートにたとえられます。

コラーゲン(鉄筋):網目状の骨組みを作っています。このコラーゲン繊維が、骨にしなやかさと弾力性を与え、衝撃を吸収するクッションのような役割を果たします。コラーゲンがあることで、骨は単に硬いだけでなく、ある程度の衝撃を受けても折れにくい「粘り強さ」を持てるのです。
カルシウムなどのミネラル(コンクリート): このコラーゲンの網目(鉄筋)に、カルシウムやリンなどのミネラルが沈着してコンクリートのように固まり、骨に硬さと強度を与えます。
骨の役割

体を支える(支持): 骨は全身の土台となり、体を支えることで、私たちが重力に逆らって立ったり、座ったり、姿勢を保ったりすることを可能にしています。人間の体には206個の骨があり、組み合わさって骨格を形成し、体の形を維持しています。

臓器を保護する(保護): 脳は頭蓋骨に、心臓や肺などの重要な内臓は肋骨や胸骨に、脊髄は脊椎(背骨)に覆われる形で、外部からの衝撃から守られています。骨は私たちの体の重要な臓器を守る「鎧」のような役割を果たしています。

体を動かす(運動): 骨には筋肉が付着しており、骨と骨は関節でつながっています。脳からの指令で筋肉が収縮すると、骨が引っ張られて関節が動き、手足の曲げ伸ばしや歩行など、様々な運動が可能になります。骨は、筋肉と連動して体を動かすための「てこの原理」の支点となります

血液を作る(造血): 骨の中心部にある「骨髄(こつずい)」という組織で、赤血球、白血球、血小板といった血液の成分が作られています。骨髄は「血液生産工場」とも呼ばれています。

カルシウムを貯蔵する(貯蔵): 骨は体内のカルシウムの約99%を蓄えている「カルシウムの貯蔵庫」です。カルシウムは骨や歯の主成分であるだけでなく、神経伝達、筋肉の収縮、血液凝固など、生命活動に不可欠な様々な生理機能にも関わっています。血液中のカルシウム濃度が低下すると、骨からカルシウムが溶け出して血液中に供給され、逆に濃度が高まると骨に蓄えられます。このようにして、体内のカルシウム濃度は常に一定に保たれています。
骨の話は次回も続きます。
次回は骨にいい栄養素をご紹介します。
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