ビタミンB6


    ビタミンB6(ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンなどの化合物の総称)は水溶性ビタミンに分類される生理活性物質です。
    ピリドキシンは、赤血球の産生促進や、電解質のナトリウムやカリウムのバランス維持を助ける働きを持っています。さらに女性におけるホルモンの変化と免疫へのバランス維持にも関与しているといわれています。ピリドキサールは、ピリドキシンの酸化型(アルデヒド型)で生体内のピリドキサールキナーゼにより、ピリドキサールリン酸に転換され補酵素として色々な酵素反応に関与しています。ピリドキサミンは、ピリドキシンのアミン型で、これら3種の化合物が、それぞれアミノ酸代謝や神経伝達に用いられると考えられています。

    摂取・代謝・排泄


    ビタミンB6を多く含む食材としては、らっかせい、魚類、肉などがあります。ビタミンB6は腸内細菌により合成されるので不足は無いといわれていますが、抗生物質の使用により腸内細菌のバランスが崩れると不足すると考えられています。
    食品中のビタミンB6は補酵素型のピリドキサールリン酸やピリドキサミンリン酸として酵素タンパクと結合した状態で存在しており、調理、加工や消化器での消化作用により加水分解され、ピリドキサールやピリドキサミンとして吸収されるます。
    銀杏には、ビタミンB6の類縁体であるギンコトキシンという物質が含まれていて、これがビタミンB6と拮抗して欠乏状態を引き起すことが知られているので、5歳未満の小児の銀杏の摂りすぎには注意が必要です。
    厚生労働省は、健康な個人または集団を対象に、国民の健康の維持・増進、生活習慣病の予防を目的とし、エネルギー及び各栄養素の摂取量の基準を示すものとして「日本人の食事摂取基準(2010年度版)」を策定しました。

    食事摂取基準(単位:mg/日1)


    男性

    年齢推定平均
    必要量
    推奨量目安量耐容
    上限量2)
    0~5(月)0.2
    6~11(月)0.3
    1~2(歳)0.40.510
    3~5(歳)0.50.615
    6~7(歳)0.70.820
    8~9(歳)0.80.925
    10~11(歳)0.91.030
    12~14(歳)1.01.340
    15~17(歳)1.11.450
    18~29(歳)1.11.455
    30~49(歳)1.11.460
    50~69(歳)1.11.455
    70以上(歳)1.11.450
    妊婦(付加量)
    授乳婦(付加量)

    女性

    年齢推定平均
    必要量
    推奨量目安量耐容
    上限量2)
    0~5(月)0.2
    6~11(月)0.3
    1~2(歳)0.40.510
    3~5(歳)0.50.615
    6~7(歳)0.60.720
    8~9(歳)0.80.925
    10~11(歳)0.91.030
    12~14(歳)1.01.340
    15~17(歳)1.01.345
    18~29(歳)1.01.145
    30~49(歳)1.01.145
    50~69(歳)1.01.145
    70以上(歳)1.01.140
    妊婦(付加量)+0.7+0.8
    授乳婦(付加量)+0.3+0.3

    1. タンパク質食事摂取基準の推奨量を用いて算定した。(妊婦・授乳婦の付加量は除く)
    2. 食事性ビタミンB6の量ではなく、ピリドキシンとしての量である。

    ビタミンB6は3種の化合物の総称であるため、食事摂取基準は、ピリドキシン相当量で策定されています。神経障害発生などのビタミンB6欠乏に起因する障害が観察されたとの報告から判断して、血漿中のピリドキサールリン酸濃度を30nmol/Lに維持することができれば、これらの障害がなくなるとの報告から、血漿ピリドキサールリン酸濃度を30nmol/Lに維持できるビタミンB6摂取量を推定平均必要量とし、推奨量は、推定平均必要量×1.2と策定されています。ピリドキシンの大量摂取時には、感覚性ニューロパシーという明確な悪影響が観察されることから、耐用上限量が策定されています。


    参考資料

    • 日本人の食事摂取基準(2010年度版)  厚生労働省
    • 2010年日本食品標準成分表  厚生労働省
    • ビタミンの事典  日本ビタミン学会










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