n-6系脂肪酸


    n-6系脂肪酸は、分子内に不飽和結合を多数含む脂肪酸(多価不飽和脂肪酸)の一種で、ω6脂肪酸(オメガ6脂肪酸)とも呼ばれています。n-6系脂肪酸には、大豆油、コーン油、サフラワー油などの食用油に含まれるリノール酸や、母乳に含まれるγ-リノレン酸、肉、卵、魚などに含まれるアラギドン酸などがあります。また、γ-リノレン酸やアラキドン酸はリノール酸の代謝産物でもあります。日本人において摂取されるn-6系脂肪酸の98%はリノール酸であるため不足することはまれですが、油の多い食事が中心の現代では過剰摂取に注意が必要です。
    厚生労働省は、健康な個人または集団を対象に、国民の健康維持・増進、生活習慣病の予防を目的とし、エネルギー及び各栄養素の摂取量の基準を示すものとしてn-6系脂肪酸についての「日本人の食事摂取基準(2010年度版)」を策定しています。


    食事摂取基準


    男性

    年齢目安量
    (g/日)
    目標量
    (% エネルギー)
    0~5(月)4
    6~11(月)5
    1~2(歳)5
    3~5(歳)7
    6~7(歳)8
    8~9(歳)9
    10~11(歳)10
    12~14(歳)11
    15~17(歳)13
    18~29(歳)1110未満
    30~49(歳)1010未満
    50~69(歳)1010未満
    70以上(歳)810未満
    妊婦(付加量)
    授乳婦(付加量)

    女性

    年齢目安量
    (g/日)
    目標量
    (% エネルギー)
    0~5(月)4
    6~11(月)5
    1~2(歳)5
    3~5(歳)6
    6~7(歳)7
    8~9(歳)8
    10~11(歳)9
    12~14(歳)10
    15~17(歳)11
    18~29(歳)910未満
    30~49(歳)910未満
    50~69(歳)810未満
    70以上(歳)710未満
    妊婦(付加量)+1
    授乳婦(付加量)+0

    n-6系脂肪酸を含めた脂質の食事摂取基準については、科学的根拠がないため推定平均必要量、推奨量、許容上限量は算定されておらず目安量と目標量のみ設定されています。


    参考資料

    • 日本人の食事摂取基準(2010年度版)  厚生労働省
    • 日本食品標準成分表(2010年)  厚生労働省
    • 最新栄養学[第8版]  建帛社









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