水銀

2万年もの昔から、人間は水銀を利用してきました。遥かな昔から顔料や薬に使われてきたほか、現代でも金の採鉱やハイテク機器からの金のリサイクルに使われています。また、身近なところでは、最近まで歯の詰め物(アマルガム)としても使われ、温度計や圧力計、蛍光灯、水銀灯などさまざまな場所で利用されています。
火力発電、化学工場、セメント工場など、多岐にわたる産業界から放出されています。
このような人間の活動により、水銀は世界中にばらまかれてきました。
世界保健機関(WHO)は、2002年に「世界のほとんどの人が水銀汚染の影響を受けている」と警告を発しています。
水銀は、有機水銀と無機水銀の2つに分類され、日本で有機水銀が生活の中で体に入る原因の大部分は大型の魚類に由来しています。魚を多く食べる日本人は外国に比べ高い傾向にあります。
厚生労働省は、有機水銀(メチル水銀)が胎児に影響を及ぼす恐れがあるとして妊婦に対し大型魚介類の摂取基準を設けています。その代表としてマグロが有名ですが、サメを原料としたカマボコなどの練り製品にも注意を払いましょう。
妊娠中の女性は特に気をつけたい有害金属です。

下記の内容については検査結果に付属しております有害金属ハンドブックをご参照願います。
※有害金属ハンドブックは、爪ミネラル検査の検査結果表に付属します。

汚染源となり得るもの
過剰蓄積による疾病や症状
解毒・排出を促進するミネラルやビタミン

鉛は、世界でもっとも多くの人が影響を受けている化学物質で、その数はじつに1800万~2200万人にのぼります(2010年ブラックスミス研究所)。
その歴史は6000年前のローマ時代にまでさかのぼることができます。
そのころから水道管や食器、顔料、貨幣、そして鉛から甘味料を作り、ワインや料理に多用していました。
日本においても弥生時代の遺跡から鉛を精錬した跡が発見されています。
中世以降も、鉛を釉薬にした磁器、高濃度の鉛を含むクリスタルガラス、また歴史を一変させた活版印刷でも鉛が大量に使用されました。
さらに近代になると、化粧品や薬品、缶詰を封入するときのハンダや、戦争で大量に消費される銃弾などに鉛は使われてきました。
ベートーベン、ラファエロ、ゴッホなど、その死に鉛中毒が疑われる偉人たちもたくさんいます。

鉛は、古くからその毒性が知られています。
鉛は酵素の働きを妨げ、造血機能を阻害します。
その毒性は、腹部の疝痛、運動神経の麻痺、貧血、腎臓障害、中枢神経障害を引き起こします。
とくに子供に関しては、ほんの少しの量でも存在するだけで毒性影響があるといわれ、最大の警戒クラスにあります。

有害金属の中でも飛びぬけて猛烈な毒性をもち、現在では南極の氷床にまで汚染が広がっている鉛ですが、産業用としては、その有用性から現在もガラスの添加剤、鉄鋼に使われる赤い防錆剤、鉄道、ガソリンタンクやオイルタンクなどに使われています。
また、かつて張りめぐらされた鉛の水道管は、徐々に交換が進んではいますが、いまだに各地で家庭まで水を運ぶ水道管として利用されているのです。

下記の内容については検査結果に付属しております有害金属ハンドブックをご参照願います。
※有害金属ハンドブックは、爪ミネラル検査の検査結果表に付属します。

汚染源となり得るもの
過剰蓄積による疾病や症状
解毒・排出を促進するミネラルやビタミン