健康・医療戦略(3)

昨日午後、ダナン市人民委員会に於いて神奈川県立がんセンターとダナンがん病院との間で医療人材交流に関する覚書が締結された。
関係各位のご協力とご尽力に感謝したいと思います。

黒岩知事は、調印にあたり「KANAGAWA JAPAN “ Healthcare New Frontier ” for Super Aging Society」と題して素晴らしいスピーチをされました。
神奈川県の紹介と急速に高齢化する日本の人口動態を説明され、最後に神奈川発の最新の医療技術や欧米との医療連携をご紹介されました。
今回の覚書もその一環であり人材交流を通じて最新医療技術やイノベーションをダナン市に提供したいとお話しされました。
人民委員会の幹部の表情からも今回の覚書の重要性を確信された様子でした。


前列左から、
神奈川県立がんセンター病院長 本村茂樹氏
神奈川県知事 黒岩 祐治氏
ダナン市人民委員会委員長 ヴァン・フゥ・チェン氏
ダナンがん病院長 チン・ルオング・チャン氏
後方、フン日本国全権大使

 
神奈川県の推進する「未病産業の創出」

「最先端の診断技術により簡易に健康状態を把握するシステムを構築することによる新たな未病産業の創出」という神奈川県が推進する「未病産業の創出」に関しては先駆的で健康寿命の延伸の見地からも特筆すべき政策であると考えます。

※未病とは、健康と病気を「二律背反」の概念で捉えるのではなく、心身の状態は健康と病気の間を連続的に変化するものとして捉え、この全ての変化の過程を表す概念が未病である。
また、治未病とはこの一連の変化の過程において、特定の疾患の予防・治療に止まらず、体全体をより健康な状態に近づけることを治未病(未病を治す)という。(神奈川県資料より抜粋)

この神奈川県の取り組みは、今回の健康・医療の国家戦略の中で明確に支持されています。

「我が国の国民の平均寿命と健康寿命(日常生活に制限のない期間)との差は、2010年に、男性は9.13年、女性は12.68年となっている。
今後、健康寿命の延伸により、この差を短縮することができれば、個人の生活の質の低下を防ぐとともに、社会保障負担の軽減も期待できる。
健康と疾病は必ずしも不連続なものではないことから、治療を中心とする医療のみでなく、まだ病気でない段階においても、疾患を高い確率で予測するとともに早期診断を行い、適切な対策によって発症、合併症や重症化を防ぐ取組をより重視することが望まれる。」

(医療分野研究開発推進計画(案)(1)国民に対し、世界をリードする医療提供を実現する国①国民の健康寿命の延伸より抜粋)

調印式後のダナン市主催の晩餐会で黒岩知事と同席のテーブルで、
①未病に対する神奈川県の取り組みを強く支持していること、
②実は10年以上もこの分野の研究を続けていると申し上げました。

ら・べるびぃ予防医学研究所の進めてきた毛髪・爪ミネラル検査が未病の早期発見の見地から今後大いに注目されるという確信を得た一日となりました。

written by 筒井

投稿者:

ら・べるびぃ予防医学研究所

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