放射線対策と栄養療法 (続編)
−カリウム、カルシウムが不足していませんか?−


前回の「放射線対策と栄養療法」では放射性ヨウ素の対策が中心でした。
今回はセシウムやストロンチウムという放射性物質に対する対策を掲載します。セシウムやストロンチウムは体内での半減期(半分に減少する期間)が長いことから、土壌や海水への汚染を通じての作物、魚、家畜への影響、これらを食することによる体内での被爆(内部被爆)が心配されます。



セシウム対策にカリウムの摂取

《カリウムを十分に摂取しましょう》
セシウムは植物の栄養素となるカリウムと同族で性質がよく似ています。ところが多くの植物が土壌からカリウムを優先的に吸収しているため、セシウムの侵入をブロックします。特に夏野菜はカリウムが豊富です。
人も植物と同様にカリウムを十分摂取しているとセシウムの侵入をブロックしますが、カリウムが不足しているとセシウムを吸収しやすくなります。つまりカリウムを十分に摂れていればセシウムの吸収率が下がり内部被曝の予防になるのです。

・カリウムの多い夏野菜
 枝豆、そら豆、とうもろこし、かぼちゃ、オクラ、トマト、なす、にがうり、きゅうり

これらの植物は紫外線の害から身を守るために色素やアクなどの成分「フィトケミカル」を作り出します。この成分は抗酸化作用があり生活習慣病や老化も防いでくれるので一石二鳥です。 夏の陽射し(紫外線)をたくさん浴びる夏野菜は「フィトケミカル」が多く含まれるため赤、黄色など色鮮やかで、栄養価が高いのです。

    


ストロンチウム対策にカルシウムの摂取

《カルシウムを十分に摂取しましょう》
セシウムとカリウムの関係は、ストロンチウムとカルシウムにも同様に言えます。ストロンチウムはカルシウムと同族で性質がよく似ているため体内のカルシウムが不足していると吸収し骨に沈着する恐れがあります。カルシウムを十分に摂れていればストロンチウムの吸収率が下がり内部被曝の予防になります。

・カルシウムの多い食品
 厚揚げ、きな粉、ごま、アーモンド、モロヘイヤ、しそ、わかめ、あさり、ちりめんじゃこ

  


お料理作りの注意事項

  1. よく洗いましょう。
    野菜の外側に付着している放射性セシウムは、水に溶けやすいので流水でしっかり洗うと6割程度の除去ができるといわれています。特に葉物の根元の部位は特に念入りに洗いましょう。さらにぬるま湯で洗うと除去率が高くなるようです。

  2. 「アク抜き」をしましょう。
    茹でることにより茹で汁へ流出し、さらに水洗いをすることで除去率が高くなります。

  3. 塩分を利用しましょう。
    塩分を利用することにより、食物内部の水分と共にセシウムの排出を促すことが出来ます。
     ・野菜は塩分を含むだし汁につける。
     ・魚は内臓・頭・血合い・尾・ヒレを取り除く。
     ・肉、魚は味噌漬け、しょうゆ漬けにする。
     ・魚、肉、野菜を酢水で洗う。
     ・魚は煮る。
    ただし、漬けておいただし汁、味噌、しょうゆ、煮汁は捨てます。水分を閉じ込めるような「焼く」[蒸す]「揚げる」調理法は避けましょう。

  4. 食物繊維を含む食材を心がけましょう。
    雑穀、野菜、海藻、果物に多い食物繊維をいっしょに摂ることで、放射性物質吸収阻害、便からの排泄が促進されます。




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