アトピーとミネラル

アトピー性皮膚炎


アトピー性皮膚炎は、アトピー型気管支喘息、アレルギー性鼻炎、皮膚炎の蕁麻疹を起こしやすいアレルギー体質(アトピー素因)の上に、様々な刺激が加わって生じる痒みを伴う慢性の皮膚疾患と考えられています。患者の約8割は5歳までの幼児期に発症します。従来学童期に自然治癒すると考えられていましたが、成人まで持ち越す例や、成人してからの発症・再発の例が近年増加しています。




アトピー性皮膚炎の原因


アトピー性皮膚炎は、免疫反応が自分の体に不利に働いてしまう病気です。人間の体には、異物であるもの(抗原またはアレルゲン)が体内に入った時、それに対抗する物質(抗体)を作り、抗原を排除するシステムが存在しています。このシステムの反応を抗原抗体反応とか免疫反応(アレルギー反応)といいます。これらの反応は、抗原に対して適切に機能すれば「生体防御」ですが、過剰に反応し、生体防御の範囲を「逸脱」した場合にアレルギーとなり過剰な反応を示します。アレルゲンは卵・そば・小麦・牛乳など食物、金属、ダニ・カビ・新建材など住宅環境、犬や猫などの動物、ラテックス、環境汚染、ストレスなど様々です。しかし現段階では、明確な原因は解明されていません。

          


アトピー性皮膚炎の症状


◇かゆみがある
・一日中同じところをかき、血が出るくらいの勢いで掻くようになる。

◇湿疹と症状の現れる部位に特徴がある
・アトピー性皮膚炎の湿疹は、左右対称に現れるのが特徴。また、年代によって、症状の現れる部位が異なります。
・乳 児:主に顔や頭、ひどくなると、胸や背中、手足にも広がることがある。
・子ども:首の周りや、ひじの内側やひざの裏側など、関節の内側にできることが多い。
・成 人:顔や首、胸や背中など、手でかきやすい部位に、症状の重い湿疹が多い。

◇湿疹が慢性化している
・ジュクジュクと表現される様な皮膚の状態湿疹が慢性化し、よくなったり悪くなったり繰り返す。


アトピー悪化の原因


◇夏には、体温上昇や汗の刺激によるアトピー性皮膚炎の悪化が見られます。
肌を清潔に保つために、シャワーなどで汗や汚れを流すように心がけることが大切です。

◇冬場には、空気の乾燥によるアトピー性皮膚炎の悪化が見られます。
ドライスキン(アトピーの方の乾燥肌)は、アトピーの方に見られる特徴。空気の乾燥から、肌を守ることが重要です。

◇近年、スギ花粉の飛散の時期に、アトピー性皮膚炎の症状が悪化する方が増加しています。
肌のバリア機能が落ちた部位に、アレルゲンとなる花粉が付着するために起こると考えられています。空気清浄機などの利用や、帰宅後、玄関先などで洋服などを叩き、室内に花粉を入れない工夫も必要です。

◇自律神経が乱れる季節の変わり目にもアトピーは要注意。
毎年、アトピー症状が悪化す時期の記録をとり、生活に気をつけることが必要です。


新しい仮説 「表皮バリア破綻説」


アトピー性皮膚炎はドライスキン(乾燥皮膚)の上に湿疹が起こるのが特徴ですが、このドライスキンは、角質(皮膚の一番表面)の中にある「セラミド」(水分保持をしています)が少ない肌質です。
新しい仮説で皮膚バリア機能障害による慢性抗原刺激が、アトピー性皮膚炎の根本的原因であるという「表皮バリア破綻説」があります。皮膚細胞には身体の内外を分子レベルで隔てるバリアの働きがあり、そこに障害があると抗原の体内侵入を容易にし、抗原に対して免疫が反応、慢性化するとアレルギー体質になるというのがこの病態論の概要です。1990年代に角質層に存在するセラミドという細胞間脂質が少ないという調査報告があり、セラミドの生成に関わる遺伝子が注目されました。セラミドは顆粒細胞内で生成されます。顆粒細胞は代謝により表皮側にせり上がって角質細胞になりますが、この際放出されるセラミド量が少ない為、角質に微細な隙間が出来、乾燥し易くなると考えられます。またこの隙間から健常者ならば遮断出来る筈の異物(アレルゲン)に進入され易くなり、抗体が反応して炎症(痒み)が発症すると考えられます。

<セラミド>
角質層の細胞間脂質を構成成分です。細胞と細胞を糊のようにつなぐ働きがあります。角質層の潤いを保っています。アトピー性皮膚炎など乾燥しやすいお肌には少なく、加齢によっても減少します。



セラミド生成促進食品とミネラル


セラミド生成を促進するためには、食品から「フィトケミカル」の原料を摂取することをお勧めします。 「フィト」は植物、「ケミカル」は化学物質のことで、植物が持つ自己防衛成分が「フィトケミカル」なのです。 ポリフェノールやイソフラボン、リコピンなどは、耳に馴染みのある色素成分です。 このような色素成分が「フィトケミカル」で、赤、黄、緑、オレンジ、紫、白、黒の7つのカラーに分類することができます。 特に、セラミド生成に役立つ原料は、黒の食品です。 黒の食品には、コンニャク、しらたき、黒ゴマ、黒豆、あずき、ワカメ、ゴボウ、そば、コーヒー、紅茶、黒コショウなどがあります。 中でも、生芋が皮ごと入っているこんにゃくは、セラミドを多く含む食品です。
セラミドを増やすには、真皮の新陳代謝を活発にさせ、セラミド生成を促がす、抗酸化作用のある亜鉛、銅、セレン、マンガン、「フィトケミカル」を摂取することも大切です。


〜アトピー悪化予防の栄養素・働き・多く含む食品〜

栄養素働き多く含む食品
ビタミンCヒスタミンの働きを抑える。柑橘果物、ブロッコリー、パプリカ
ビタミンA目・口・鼻・咽・肺・消化管など上皮細胞の分化に必要粘膜の健康を保つ。レバー、ウナギ、サーモン、ホタルイカ、カボチャ、ホウレンソウ、ニンジン、コマツナ、モロヘイヤ、ニラ、チンゲンサイ、のり
ビタミンD免疫応答を調節し自己免疫疾患に有用。ウナギ、イワシ、ニジマス、サンマサーモン、田作り、白キクラゲ
ビタミンEストレスに対する抵抗力を高める。アユ、ウナギ、アナゴ、タラコ、アボカド、アーモンド、豆乳
ビタミンK免疫を調整し、抗炎症作用を持つ。キャベツ、オカヒジキ、コマツナ、ニラ、ホウレンソウ、きな粉、納豆
フラボノイド抗菌、抗炎症、抗アレルギー、抗ウイルス作用に働く。
組織からのヒスタミン遊離を低下させる。
アスパラガス、ナス、トウモロコシトマト、パセリ、そば、黒豆、大豆茶、柑橘類の皮、タマネギの皮
カルシウム炎症を抑え、抗アレルギーに働く。
ストレスに対する抵抗力を高める。
シシャモ、干しエビ、ワカサギ、キビナゴ、田作り、ウナギ、アサリコマツナ、モロヘイヤ、切干し大根凍り豆腐、木綿豆腐、ワカメ、のり、アーモンド、ピスタチオ、ゴマ
正常な免疫能に必要。
ストレスに対する抵抗力を高める。
レバー、シラス干し、牡蠣、アサリ、シソの葉、キクラゲ、小豆、そら豆、凍り豆腐、のり、アーモンド
亜鉛細胞新生や細胞増殖、皮膚形成に必須。
ヒスタミン生成を抑えアレルギーに対抗する。
抗炎症作用に有用。
レバー、牛肉(赤身)、ワカサギ、イイダコ、ほたて、牡蠣、ウナギ、田作り、タラコ、ホタルイカ、ホヤ、マイタケ、凍り豆腐、きな粉、ゴマカボチャの種、松の実、ココア
システイン、メチオニン、タウリン蕁麻疹や湿疹の軟膏に使われ、アレルギーを緩和。鶏肉、イカ、タコ、ホタテ、タラコ、大豆製品、ライ麦パン、インゲン豆
n−3系脂肪酸炎症の調整反応に関与する。亜麻仁油、しそ油、キウイ、くるみ



特に、こんな方に毛髪ミネラル検査のすすめ

・食物アレルギーがあり栄養状態が心配な方。

・「表皮バリア破綻説」対策、抗酸化ミネラルの過不足が心配な方。

・ストレスからくるアトピー悪化を感じている方。

・アトピー性皮膚炎の症状緩和をしたい方。



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