システイン


    システインは分子中に硫黄を含む含硫アミノ酸で、成人では必須アミノ酸ではありませんが、乳幼児は体内合成量が十分でなく、不足しやすいため必須なアミノ酸です。また、システインはグリシンやグルタミン酸とともに抗酸化作用や解毒作用のあるグルタチオンの構成成分でもあります。
    一般的にシステインは美肌効果があるといわれています。これはシステインにシミの原因であるメラニンを作る酵素であるチロセナーゼの活性を抑制する働きが動物実験で報告されているからと考えられます1-2)。しかし、ヒトでの有効性について信頼できるデータは今のところ見つかっていません。
    シスチンはシステインが2分子結合した含硫アミノ酸で、生体内ではケラチンを構成するアミノ酸として毛髪や爪に多く含まれています(図1.参照)。毛髪を燃やすときに発生する嫌な臭いはシスチンに含まれている硫黄によるものです。


    図1 L-システインとL-シスチン

    L-システインとL-シスチン


    参考資料

    1. The role of sulfhydryl compounds in mammalian melanogenesis: the effect of cysteine and glutathione upon tyrosinase and the intermediates of the pathway. Biochim Biophys Acta. 1988 Nov 17;967(2):296-303.
    2. モルモットに経口摂取させたビタミンC,L-システイン,ビタミンEの併用による色素沈着抑制効果. 日本栄養・食糧学会誌 2003;56(4):221-228.









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