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加齢とミネラルに関する研究(第3報)
:水銀値が50-60歳代でピークを示すのは何故か?

2008年6月第8回 日本抗加齢医学会総会
ら・べるびぃ予防医学研究所 安田 寛

目的

昨年の本総会で、日本人成人男性において毛髪中の水銀、砒素などのミネラルが加齢と正の相関、カルシウム、マグネシウムなどが負の相関を示すことを明らかにし、ミネラルが加齢に影響を及ぼす可能性について報告した。今回、加齢と相関性の高い水銀値が男女共に50~60歳代でピークを示す原因について検討し、水銀値が肥満指数(BMI)とも相関することが示唆されたので報告する。

方法

20歳以上の日本人成人男性の毛髪試料を用いた。毛髪中ミネラル量は、毛髪を秤量・洗浄・溶解後、誘導プラズマ質量分析機(ICP-MS)を用いて測定した1)。有害・必須ミネラルなど24種類の微量元素と加齢・肥満指数との関係を多変量解析した。

結果と考察

測定した24種のミネラルの中で、加齢と正の相関を示した元素は、水銀、砒素、カリウムなどであった。一方、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラルは加齢と負の相関を示した。肥満指数(BMI)との相関では、カリウム、水銀、ナトリウムなどが正の相関、マグネシウム、カルシウム、亜鉛が負の相関を示した。
日本人では水銀と砒素が加齢と共に蓄積し、水銀値は肥満指数とも相関することが明らかとなった。長寿者に肥満者がいないように、BMIの高い肥満者は生活習慣病が原因で、50~60歳代で死亡する危険性が高いことが知られている。50~60歳代をピークに、70歳以降に水銀値が低くなるのは、水銀値の高い肥満者が長生きできない為と考えられた。
加齢と負の相関を示すカルシウム・マグネシウム・亜鉛などのミネラルは、加齢に関わる生理・生化学反応を抑制するミネラルと推定された。若齢肥満者が増え、平均寿命の低下傾向が窺われる我国では、肥満指数と水銀蓄積度をチェックすることが大切であり、カロリー摂取量のコントロールと共に、水銀に対抗するミネラル(亜鉛・セレン・カルシウム・マグネシウムなど)を適度に摂取することも、アンチエイジングにつながると推測される。


文献
  1. Yasuda H. et al : Anti-Aging Med.4 : 38-42(2007) .