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癌とミネラルに関する研究(第2報)
:癌患者のミネラローム解析

2008年3月第78回 日本衛生学会総会
ら・べるびぃ予防医学研究所 安田 寛

目的

昨年の本総会で癌患者に砒素の高いケースが多く、毛髪中砒素濃度の高い人は癌のリスクが高いことを報告した。今回、癌とミネラルとの関係を更に追求する目的で、転移癌患者を含め症例数を増やして毛髪ミネラル検査を行い、癌リスクとミネラルとの関係を多変量解析によりミネラローム解析した。又、自律神経免疫療法を受けた免疫機能も回復した経過良好症例のミネラロームの推移についても報告する。

対象・方法

素問八王子クリニックで自律神経免疫療法を受けている癌患者の中で、毛髪ミネラル検査を受けることを同意された方を対象とした。また、対象群として同年代の健常人のデータと比較検討した。毛髪中ミネラル(24元素)濃度は、誘導結合プラズマ質量分析機(ICP-MS)を用いて一斉分析した。1)

結果・考察

癌患者では毛髪中砒素濃度の高いケースが多く、対象群と比較して患者群では有意に高値であった。砒素濃度の高い患者では、カルシウムとマグネシウム濃度が共に低値を示し、砒素濃度との間に負の相関がみられた。多変量解析の結果でも、癌リスクと砒素、沃素、亜鉛、ナトリウム、鉄などのミネラル濃度との間に有意な正の相関が見られ、一方、セレン濃度との間に負の相関が見られた。自律神経免疫療法と栄養指導を受け経過が良好な症例の中に、半年後の再検査で砒素が顕著に低下しているケースが少なからず見られた(図1)。これらの結果は、癌患者で不足しているミネラルや砒素に対抗するミネラル(カルシウム・マグネシウム・セレンなど)を補うことによって、患者の体内に蓄積していた砒素の解毒・排泄が促されたことを示唆している。これらの所見から、癌患者では砒素、沃素、亜鉛、ナトリウム、鉄、セレンなどのミネラルバランスに異常が見られること、又、ミネラルバランスの異常の改善と共に免疫機能や病状が改善される可能性があることが推測された。


文献
  1. Yasuda H et al:Biomed.Res.Trace Elem. 17:316-321(2006)、Yasuda h et al:Anti-Aging Med. 4:38-42(2007)

図1 乳癌・肺転移症例のミネラロームの推移(経過良好例)

図1 乳癌・肺転移症例のミネラロームの推移